12手目 急かされる少女
9五歩……。
完全に見落としてた。おじいちゃんが向かい飛車をほとんど指さないから、この筋の端攻めが念頭になかったわ。経験値不足もいいとこ。
私は盤面に覆い被さり、必死に手順を追う。まず同歩は確定。そこで……9四歩か。同香だと……あれ、同香でそんなに怖くない? 9三角なら8三飛だし、9一角なら8一飛で角が死んで……ち、違うッ! 6一に置くんだわッ! 香車取りを受けるには7二桂しかないけど、それは5二角成、5三銀、6三馬で終わってる。
9四歩に同香と取れない。放置して5三銀? 9五香と走ったら、さっき取った歩で9二歩と謝る。あ、7四歩がうるさいわね。同歩、7三角、8一飛、7九飛、5一角とぶつけてみて……同角成なら、同飛、7四飛、4四銀、7二飛成、5五歩、7三角、5四飛として、9一角成を許容してもなんとか……ならないか。5六角とぶっ込んでも、同銀から清算されて5五歩で止められちゃう。
ちょっと戻りましょう。5一角のぶつけが無謀すぎるんだわ。他に手は……7四飛車を防ぐ手……ん、待て待て、7四飛車って走ったら、そこで7二歩と打てるじゃない。例えば8五歩、7四飛、7二歩、8四角成……同飛、同飛でこんな感じか。
(※図は香子ちゃんの脳内イメージです。)
これはそこそこ指せそうね。8九角、6八金、5五桂と打てば、攻めが……あれ、切れちゃう。7八歩で簡単に止まる。歩があれば4六歩から暴れられるのに、私は持ち駒なしだから……うぅ、一歩に泣くとはまさにこのこと。
戻しましょう。単に7二歩じゃ先手を止められないわ。7四飛車とされる前に、7五桂はどうかしら? 同銀、同歩、同飛、9九角成……じゃないわ、今度こそ7二歩よ。飛車が6四にいるから、8四角成と逃げられない。角得確定。
オッケー、じゃあ7五桂に同銀は良しとしましょう。6八金だと? ……もしかして8五歩が間に合ったりする? 無理に成るなら4六歩、同歩、同角成、4五歩、7三馬だけど、そこでさらに8六歩、8二歩、3一飛、7四馬、8七桂成、7五飛かしら……難しい。7七歩と垂らして、えっちらおっちら、と金を作るしかない。
(※図は香子ちゃんの脳内イメージです。)
猿渡さんの陣は硬くないし、4筋に傷があるから、これでも間に合いそうね。五分五分ってとこ。
ふぅ……かなり読んだ。私はチェスクロを見る。
やだッ! あと10分しかないじゃないッ! さっさと9五同歩ッ!
「取りましたね」
見れば分かるでしょ。早く9四歩と……来た、来た。やっぱり歩の垂らし。
私は速攻で5三銀と上がる。これで香車を走ってくれれば……と、それも来たわね。
私は9二歩と謝った。手が離れた瞬間、さらに7四歩の突き。いいわよ、いいわよ、予定通り進行していく。私は同歩と取る。
「角は打ちませんよ」
……え、今なんて言った? 我が耳を疑う私の前で、7九飛が指された。
頭の中が真っ白になる。さっきの考慮時間はいったい……っと、そんなことないわ。部分的に違うだけで、7四歩からの7九飛車自体は読み筋だもの。無駄に考えてたわけじゃないのよ。私は気を取り直して読みを再開した。
……そっか、7三角は飛車成りの邪魔になるだけだから、打たないんだわ。どうやっても飛車成りが阻止できない……香子ちゃんピーンチッ!
なんてバカしてる場合じゃないわね。対策を考えないといけない。
形は似てるし、さっきの読みが応用できるはずよ。候補は8五歩と7五桂ね。8五歩なら7四飛、8六歩、7一飛成、8五飛、9一龍……。私の方はいろいろありそう。9五飛と単に香車を取る手。8七歩成で、と金を作る手。5五桂として1回金を苛める手。
……って、違うわよッ! 8五歩なら7三角、8一飛、7四飛で、さっき読んだパターンと合流するわ。確かあのときの結論は……五分。ただ、と金を寄せていく攻め、私はあんまり得意じゃないのよね。おじいちゃんはそういうの好きだけど。
8五歩は却下。7五桂を読みましょう。6八金、8五歩に7三角なら、これも以前の読みと合流するわ。それはまあまあだったはず。
でも7五桂に同銀とされると、同歩、同飛……うッ、飛車を止める手段がない。
(※図は香子ちゃんの脳内イメージです。)
……9九角成しかないわね。7一飛成、4二飛、9一龍……。
あ、頭が爆発しそう……なにを指せばいいか分からない……守るなら、3三馬と引いてガチガチに固める。攻めるなら……8九馬、6六金、4六歩かしら? 同歩、5五銀、5六歩、6六銀、同銀は5六馬が王手銀取り。これは攻め潰せる。5五銀に無理矢理7六金と逃げたら、3三金寄が良さそうね……。次に4六銀〜4六飛〜7六飛で勝ちだわ。あ、でもそこで4七香車の受けがあるか。3三金寄に代えて、4五歩と継ぐと──
「あ……受けがない……」
数江先輩の声。
え? これ受けなしにできるの? って助言はダメでしょ。
私は上半身を起こし、副将の席を見た。その直後──
「負けました」
数江先輩はそう言って頭を下げた。
ぼ、ボコボコになってる。
これで0ー1。ま、まあ数江先輩の負けは計算済みだろうし……先輩には悪い言い方だけど……私に歩美主将、冴島先輩が勝てば3ー2……。
隣では感想戦が始まっていた。他の対局が終わっていないので小声だ。
っと、こんなことしてる場合じゃないわ。自分の局面を読まないと。どこまで考えたかしら……あ、4五歩の継ぎ歩ね。同歩、同銀はもう攻撃が止まらないような?
うん、これは攻めが続くはず。私は桂馬を手にして、7五に打ち付けた。
さあ、猿渡さん、どうする。
私が待ち受けていると、猿渡さんは銀を斜めに進めた。
7五同銀。
やっぱりこっちだったか。
私は同歩、同飛、9九角成と進める。
次は7一飛成、4二飛の……と思いきや、猿渡さんは6六角の合わせ。
うーん、なるほど、3三馬と引きつけたら鉄壁と読みましたか。馬は金銀3枚に匹敵するって言うし、そうなれば私の王様は金銀7枚で囲ってる計算になる。考えますね。
これは王手だから取るしかない。
6六同馬、同金。
さて、ここからが問題よ。さっきの6六角、馬を消す代償に手番を渡してる。ここで何か指せるのは、望外のメリット。でも残念なことに、この局面は想定してなかったのよね。手が広い。
猿渡さんはどうせ7一飛成だろうし、その間に何かしたいわね。
かと言って、飛車はどうしようもないし、角の打ち場所もない。
ピッ
……ん? なんの音? 私はチェスクロを見る。
あッ! 秒読みが始まってるッ! 持ち時間がなくなった音だッ!
ま、まずい……残り60秒じゃ読み切れない。大事な場面なのに。
こ、こうなったら安全策。マイナスにならない手……マイナスにならない手……。
これだッ! 私は5五歩と突いた。
手が離れた瞬間、猿渡さんはぐいっとあごを引いた。
……長考に入った模様。助かった。猿渡さんは10分以上残してるから、ここで考えてもらわないといけない。猿渡さんの時間を使って、私も読みますか。7一飛成、4二飛……9一龍は冴えないのよね。猿渡さんなら、どう指すか。
あ、猿渡さんの手が動いた。もうちょっと考えて欲しかったのに。
涙目になっている私の前で指されたのは、7一飛成。私は4二飛と寄る。
直感的に、ここが勝負どころのはず。
おっと、猿渡さんまた長考か。いいわよ、いいわよ、どんどん考えてくださいな。例えば5一角なら、4一飛……あ、これは3三角成、同桂、4一龍で終わってる。危ない。
うぅ、5一角が意外とうるさいわね。5二飛なら6一龍と寄られちゃうし、かと言って、角飛車交換はこっちが損してる。
あれれ? なんでこんなことになっちゃったの? もっと前に読んだときは、4二飛で受かってたような……あッ! そっかッ! 3三金寄が間に合わないんだわッ!
こ、これはやらかしたかも……30分じゃなくてせめて1時間あれば……。
私が5一角に苦心していると、猿渡さんは持ち駒に手を伸ばした。
ああ、やっぱり5一角か……ん? 桂馬を持った? どこへ打つ気?
猿渡さんの指は、どんどん私の王様に近付いてくる。
「あッ……」
私は声を上げ、その場で硬直した。そっか……この筋があった。
3三金寄としとけば、この手はなかったはず。手順ミスが痛過ぎる。
くらくらする頭をなんとかクールダウンさせ、私は手を読む。
……んん、この桂馬、2三金としたら取れちゃうような……あッ、3一角が狙いなんだ。3三玉、4二角成で、同金それとも同銀? 同銀なら……2一龍か。次の3二飛打ちが厳しいわ。んー、でもこれだけ駒を持ってれば、龍を捕捉できちゃうような気も……あー、でも下手すると、端で王様が詰んじゃう可能性もあるし、桂馬を取る暇がない。
4二角成に同金なら、3一飛、3二銀、同桂成、同金、2一飛成か……そこで3一桂と封鎖すれば、同銀よりも安全そうね。
ピッ
と、とりあえず2三金ッ!
私がボタンを押して秒読みを止めた途端、猿渡さんは3一角と置いた。そこからは私の読み通りに、3三玉、4二角成、同金、3一飛……じゃないッ! 猿渡さんが持ったのは飛車じゃなくて歩だった。
5四歩と打たれる。
この手の意味、イマイチ分からない。
もちろん、陣形崩しだと言うのは理解でき……ああッ! 同銀、3一飛、3二銀、同桂成、同金に4四銀と捨てられるッ! 同玉、3二飛成が狙いか。
いや、でもそこで4三角と打てば粘れる。2一龍も阻止して一石二鳥よ。反撃が少し難しくなるけど、猿渡さんの攻めは一見して切れ筋。持ちこたえられるはず。
私は48秒が読まれたところで、5四同銀と取った。猿渡さんはすかさず3一飛。
3二銀、同桂成、同金。猿渡さんは、1分ほど考えて4四銀と打つ。
同玉、3二飛成、4三角。これで粘るしかないわね。龍が逃げてくれれば……そんな私の希望を打ち砕くかのように、猿渡さんは4一龍寄と入った。
「ぐッ……」
さ、3二角と取れない……しかも5二銀は同龍寄でタダ。なんて形なの。
私は歯を食いしばって読む。2一の桂馬を守る手……守る手? むしろ捨て駒として活用できないかしら? 例えば3三金、2一龍なら3二銀で、今度こそどちらかの龍を捕獲できる。
そ、そうよ、これがいいわ。3三金ッ!
私はぐりぐりと金を寄った。チェスクロを叩き、秒読みを終わらせる。
さあ、2一龍と取って来なさい。私はちらりと猿渡さんを盗み見た。猿渡さんは肖像画のように瞬きもせず、盤を見つめている。
「……こうしますか」
2一龍じゃないッ!? ご、5二龍寄ッ!?
私は目を細め、竜の移動した地点を見る。うぅ、これも同角とできない。多分、2一龍は3二銀で捕まることに気付いたのね。それにしても、やけに指し手が速いような気がする。あんまり考えないタイプ? そうは見えないけど……。
とにかく、この2枚龍の位置は、もうそんなに怖くないはず。空中城塞みたいになってるし……なんとか凌げ……ないッ! 次に5三金が詰めろだッ!
な、なにか打って埋めないと……桂馬? 銀? 角? 第一感、桂馬……あ、4二龍引でまた詰めろだ……。ってことは銀か角。角2枚を並べるのはおかしいから、5三銀に限定される。
ピッ、ピッ、ピッ、ピーッ!
パシリと5三に銀を打ち、私はチェスクロを猛スピードで叩いた。
猿渡さんは私の動作をみて、
「チェスクロに慣れてらっしゃらないようですね」
とつぶやいた。
はい、そうです。
猿渡さんは30秒ほど読んで、5六桂と置いた。
……………………
……………………
…………………
………………あッ
時間が止まる。完全な見落とし。時間に追われて、2枚龍の周りしか見てなかった。
同歩、5五金打、同銀、同金、同玉に5三龍で寄ってしまう。5二龍は逃げたんじゃない。この筋を狙って移動したんだ。手順が巧妙過ぎて気付かなかった。
で、でもまだ負けたわけじゃない。詰んでないんだもの。入玉を目指す。
私は残った気合いをかき集め、5六同歩と取った。
5五金打、同銀、同金、同玉、5三龍。
合い駒は6六銀打で即死だから6五玉とすり抜ける。
とにかく9九の方向へトライ。
私が焦っている中、猿渡さんは長考に入った。
ぐぅ、ずるい。詰むや詰まざるやの局面で時間が余ってるなんて。
歯ぎしりする私の前で、6六銀打が指された。7四玉は7一龍で捕まる。
7六玉、7一龍、8七玉、7七龍、9八玉、7八龍、9七玉。
猿渡さんは銀1枚だから、どこかで間違えてくれれば勝てる。うっかり9八銀とか。
私がお祈りする中、猿渡さんは8八銀と打った。9八玉は8七銀の開き王手で終わり。9六玉と引くしかない。でもまだ詰んでないし、香車を取ってなんとか。
ささやかな希望が見えた瞬間、猿渡さんは盤の反対側に手を伸ばした。
「……負けました」
私が力なく投了すると、猿渡さんは眼鏡を吹いて呼吸を整えていた。対局中は自分が興奮してて気付かなかったけど、彼女もかなり緊張してたみたい。顔が紅潮してる。
しばらく沈黙が続く。
1分ほど経ったところで、猿渡さんは、
「感想戦はなさらないのですか?」
とたずねてきた。
「え、あの……先輩からどうぞ」
「感想戦は負けた側からというのが慣行ですが……」
そうなのか……でも私はなにをしたいか、コメントが浮かんでこなかった。
猿渡さんは配慮してくれたのか、
「とりあえず、終盤だけ調べてみましょう」
と言い、駒をならべなおした。
5三銀から勝ち目がなかったから、そこまでもどす。
「5三銀じゃなくて角でしたか?」
「角でも5六桂とします」
私と猿渡さんは、ぱらぱらと駒を並べる。
5三角、5六桂、同歩、5五金打、同銀、同金に同玉、5三龍、6五玉。
【検討図】
形は一緒だけど、猿渡さんの持ち駒が銀2枚から角銀になっている。
猿渡さんは、
「6六銀打、7六玉、7一龍、8七玉、7七龍、9八玉、7八龍までは同じとして、私は角しか持ってません。8八金の合い駒に8九角と打てないので、こちらの負けですね。ですから、6六銀打ではなく、5六龍として入玉を阻止します」
と説明した。
【検討図】
なるほど、臨機応変ってわけか。冷静。
「7四玉は7一龍、7三歩……7五歩ですか?」
「はい、それに6四玉は5三角、同玉も7三龍、7四歩に6六龍で詰みですね」
そっかあ……ってことは、5三角もダメなんだ。
「だったら5三桂と打ちます」
「それは4二龍引が詰めろです。2二銀で一応逃れますが……」
そうだった。それを読んだから桂馬を打たなかったんだ。
私はちょっと混乱していることに気づいた。
ってことは、あの局面で受けなしが結論。タメ息が出る。
「先輩、ここまで全部読んでたんですか?」
私の質問に、猿渡さんは初めて驚いたような顔を見せた。
「そんなことはありません。こちらはノータイム指しでしたから」
「読んでないのにノータイムで指すんですか?」
考えるのが嫌いとか? そんなわけないわね。大好きって顔してるし。
私が首をかしげていると、猿渡さんのほうから解説してくれた。
「正直なところ、7五桂と打たれた場面では、こちらが不利でした。終盤きっちり受けられると敗勢になるので、そちらのミスを誘うためにノータイム指ししていただけです」
はあ……そういう作戦なのか……なるほど。多分この人、チェスクロの扱い方が雑だったのを見て、私が大会慣れしてないことに気づいたんだ。だから将棋以外のところで罠をかけてきた、と。
将棋って奥が深い。最善手を指すだけが勝つ方法じゃない。
私があんまり積極的じゃないせいか、猿渡さんはここで感想戦を打ち切った。
「申し訳ありませんが、他の対局を見に行ってもよろしいでしょうか?」
「え? ……あ、はい、どうぞ」
私が適当に返事をすると、猿渡さんは椅子を静かに引いて席を立った。
私は数秒ほど意気消沈した後、これが団体戦であることを思い出す。そうだ、他の対局はどうなったのかしら? 私と数江先輩が負けだから、もう誰も負けられないはずなんだけど……。
私も音がしないように椅子をずらし、観戦へと向かった。
場所:2013年度春季団体戦女子の部 三将戦
先手:猿渡 哲子
後手:裏見 香子
戦型:角頭歩
▲7六歩 △3四歩 ▲8六歩 △4二玉 ▲2二角成 △同 銀
▲7八金 △3二玉 ▲6六歩 △6二銀 ▲7七桂 △8四歩
▲6五歩 △5四歩 ▲6八飛 △4二角 ▲8七金 △9四歩
▲4八玉 △9三桂 ▲8八銀 △8五歩 ▲同 歩 △同 桂
▲8六歩 △7七桂成 ▲同 銀 △5二金右 ▲9六歩 △3三銀
▲3八玉 △4四歩 ▲8八飛 △4三金 ▲6六銀 △3五歩
▲7七金 △8四歩 ▲5六歩 △3四銀 ▲5五歩 △同 歩
▲同 銀 △5四歩 ▲6六銀 △1四歩 ▲1六歩 △2四歩
▲4八銀 △4五歩 ▲6七金 △3三角 ▲8九飛 △2五歩
▲7五歩 △4二金上 ▲5七銀上 △2二玉 ▲4八金 △3二金
▲9五歩 △同 歩 ▲9四歩 △5三銀 ▲9五香 △9二歩
▲7四歩 △同 歩 ▲7九飛 △7五桂 ▲同 銀 △同 歩
▲同 飛 △9九角成 ▲6六角 △同 馬 ▲同 金 △5五歩
▲7一飛成 △4二飛 ▲2四桂 △2三金 ▲3一角 △3三玉
▲4二角成 △同 金 ▲5四歩 △同 銀 ▲3一飛 △3二銀
▲同桂成 △同 金 ▲4四銀 △同 玉 ▲3二飛成 △4三角
▲4一龍寄 △3三金 ▲5二龍寄 △5三銀 ▲5六桂 △同 歩
▲5五金打 △同 銀 ▲同 金 △同 玉 ▲5三龍 △6五玉
▲6六銀打 △7六玉 ▲7一龍 △8七玉 ▲7七龍 △9八玉
▲7八龍 △9七玉 ▲8八銀 △9六玉 ▲4三龍
まで101手で猿渡の勝ち
【将棋用語解説】
・経験値が足りない
ある戦法について、実戦経験が少ないこと。
転じて、ある戦法に対してうまく対処できないことを言う。
テレビゲーム世代以降に登場した、比較的新しい用語と思われる。
使用例:「穴熊の経験値が足りてない」(=穴熊をうまく指せない、対処できない)
・トライする
王様が敵陣に突っ込むこと。普通は入玉と言う。ラグビーの「トライ」が元ネタ。
「王様が敵陣の一番奥に到着すると勝ち」というルールを、トライルールと言う。
どうぶつ将棋ではこのトライルールが採用されている。