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お試し用 エバレコ アハルのイジワル女番長

作者: 行雲 日千羽
掲載日:2026/05/31

本編21話を、お試し用として外に置いてみます。


割と、楽しく描けたと思いますので、読んで笑っていただければうれしいです。

 私の名前は、【 ミルミーナ 】。

 

 我が相棒、【 シェリー 】 と共に女番長と、西町の男子たちにも恐れられている存在だ。



 私には野望がある。



 首都で、衣料関連の人材を切り回し、

 高級店から衣料工房まで取り仕切り、

 原料を買い叩き、使用人に製造させ、何十倍の値段にしてセレブたちに売りまくるのだ。


 そして、仕事は一切せずに、豪邸で優雅に暮らすのが、私の夢。。。


 それを教えてくれた『 あのアホ 』には、この点だけは褒めてやろうと思っている。


 当時はアホチビの言う戯言だと、散々にいじめてやっていたが、憧れのイケメン先生が、正しいと言っていた。。。



( 先生...... ミルミーナは、いつも貴方の事をお慕いしております♡ )



 できれば、このイケメンの玉の輿に乗った後に、たくさん甘やかしたい♡



「 きゃーーー!先生、愛してます www 」



「 朝からバカ言ってないで、早く食べちゃいなさい! 」



( ちっ!現実に戻すんじゃねぇ〜よ! )



 見てほしい。この屋根を全面に覆う遮光布で、薄暗い薄煙が立ち込める、恐ろしいぐらいに狭い食卓。


 農具までも見える所に並べてあり、

 奥からは牛の鳴き声と共に、クサイ匂いが、吹き抜ける風に乗って漂ってくる。



 さらに天窓から吹き込む風に乗って、上からムワリと熱気が降りてくる。


 早朝から「 シャワシャワ 」と白い芋虫が桑を喰む音が響き、その生暖かな気配がひどく耳障りだ。


 100%、農家の娘とわかる家。先生だけには見られたくない。


「 あ〜あ。。。嫌だ、嫌だ。何もかも!

学校なんてよ...... 何の役に立つんだよ! 」



( ずっと、先生だけを見ていたいwww )



「 ミルミーナや。そんな事言わず、行っておいで。あのかわいい子供たちも、きっと待っているよ。 」



 ばあちゃんは、あの『 ちびっ子海賊団 』の事を全然わかっていない。


 甘やかすと、すぐ調子に乗って根こそぎ私の大好きな桑の実を掠奪していくクソガキどもだ!


 口の周りや手を真っ黒にして、私に触ってくんじゃねぇーよ www


 アイツらが食べる量を考えたら、1日2銀貨取ってもおかしくない。


 挙げ句の果てに、ばあちゃんの優しさに付け込み、ポケットまで作らせ大量に持ち帰る始末!


 銀貨5枚分の価値が、ばあちゃんの技術にはあるはずだ!


( あの海賊団だけは絶対に許せない!

へっへっへ w またイジメてやるぜ www )



 しかし、あの『 ジト目のおねしょ』には、注意が必要だ。


 バーン様に似て頭が切れるし、気に入らないといつまでも、口撃が止まらない。


 『 おねしょ 』というあだ名で、ようやく奴の反撃を食い止めた経緯がある。


 弟は、泣き虫で『 ちょろい 』が姉たちが、すぐに介入してくるから注意が必要だ。

 


「 こら、ミル!きれいな服に着替えて、早く行きなさい!絶対に休ませないわよ! 」


「 うるさいな〜母さんガミガミ言わないでよ!」


 母さんは一日中、家事にみんなの料理に、畑仕事も忙しくこなしているから文句は言えない。



( うちも使用人を、雇えないだろうか? )



 愛しの先生が、言っていた。


 東の王都では、煌びやかな白く輝く大理石の建物が並び、こんなド田舎のひび割れた土壁の建物は無いという。


 そして、お姫さまのようなドレスを着こなす、美しい女性たちが敬語で挨拶を交わし合い、何十人も召使いを雇っているとの事。



( やってられねぇ〜...... 砦から帰れば、作業着に着替えて草むしりの毎日なんて...... ) ミルを



「 父さんたち、ミルが立派な兵士になるのを、心から応援するよ♡

お前は頭も良いし、武術も才能あるとバーン様が言っていたからね。 」



 父さんも砦の現実を全然わかっていない。


 あそこはバーン様と、先生以外は、

 脳まで筋肉で出来ている連中ばかりだ www


 みんな身なりは立派だが、金の匂いが全然しないし、馬鹿みたいに笑っている奴ばかり。

 

 到底、私が生活する所では、断じて無い!



 あのアホの父親は、やはりアホで品性のカケラも感じない。その辺りにいる土方どかたの " おっさん " だ。


 武術が常人を超えているのは認める。

 誰にでも笑顔を絶やさない性格の良さも認めてもよい。


 国で1番偉い族長なので文句は言えないが、あのアホにして、この父ありだ www


 あのアホの母親は、美人で頭は良さそうなのに語尾が変な、歯車が一つ取れているような元王家のお姫さまだ。



 私は狙いをこの家族に絞った。


 みんなアホだから狙い目なはず......


 始めは、あのアホチビから金を巻き上げようと思って近寄ってみる。


 いつも私を慕ってすり寄ってくるからだ。


 愛想を良くして御用聞きをすると、色々注文品を吐き出してくる。


 家で使う日用品にするらしい。


 私は、詳しく教えろと言う。


 やつは踏ん反り、見下す目線に偉そうな口調で、こう言いやがった!


「 ちみちみ、ミル姉くんこれは、簡単に教えるわけにはいかんのですよ。

『 企業機密 』ですからな www 」


「 きぃぃィィーーー!悔しい!悔しい!

そもそも企業機密ってなんなんだよ w 」


 生意気だとイジメるが、奴ら海賊団は徒党を組んで反撃してくるのが、いつものパターンで、うっとうしい。



 やたらと農産物に詳しいようだが、まだまだ甘い!

  

 注文された品を、父さんたちの知り合いから、

 その廃棄物を集めもらうと、奴に高値で売り捌いて " ウハウハ " だった。


 しかし、あのアホはアホのくせに市場での品質と価格をチェックすると一丁前に値切りだす。


 挙げ句の果てに、こちらが応じないと無かった事のように、一切、注文しなくなる " したたか " なチビだ!


 アホな事を言っているだけなら、まだ可愛げがある。


 しかし奴は市場にいた養蜂家のおじさんに、無断で交渉して無料で貰って行く悪党野郎だ。


「 ちみちみ、よく聞きたまえ。あちきはミル姉くんに養蜂家を紹介してもらったわけでは、ないのですぞよ? www 」


「 きぃぃィィーーー!悔しい!悔しい!

もう絶対に敵認定だ! www 」



 オリーブ農家は砦の近くで仕方がない。

 

 しかしオレンジ、ワイン葡萄、麻や綿農家まで、奴ら海賊団に落とされた。



 私の家の一般的な野菜や蚕のマユはどうかと聞くも、あのアホは言う。


「 ふむふむ w 稲作を始めてみたらどうですかな?

絹はあちきの “ おっぱい " が大きいお姉さんになってからですな www 」


 ちなみに母さんや、ばあちゃんは、超小さい。。。

 父さんが、収穫祭で酔っぱらって嘆き悲しんでいた呟きを思い出す。。。


 米は、麦に似た作物だと、

 松脂職人の情報と等価交換したが、

 アホは更にこう言いやがる!


「 ちみちみミル姉くん、この交渉のプロフェッサーと呼ばれた、あちきに敵う

と思うのですかな?

さあ、ちみの全てを吐き出しなさい www 」


「 きぃぃィィーーー!悔しい!悔しい!

プロフェッサーって何となくわかる!

あんなアホに私が負けるなんて! 」




 母さんが私の肩に「 ポン 」と手を置く。


「 ミルが面白いから、ずっと見ていたいけど、遅刻するわよ www 」


 みんながこちらを温かい笑顔で眺めていた。


「 そう言えば、先生が言っていたわよ。

ミルはアハルでも一番期待の生徒だってね♡ 」


「 ばあちゃん、父さん、母さん!今日も元気に行ってくるぜぃ〜い www 」


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