宇宙人が地球侵略してきましたけれども、全滅したみたいです
SFって、最近書いてなかったなぁ~。とか考えながら、宇宙人侵略モノを書いてみました。
[この作品は、しいなここみ様が主催の宇宙人企画参加作品です。]
それはかつて「宇宙ひも」や「空飛ぶスパゲッティモンスター」と言われて、空を漂っていた存在だった。複数の次元の相転移を繰り返しながら天空を漂う細長い宇宙船から乗り出した彼らクエスタ星人は、地球を見つけ人類と出会ったのだった。
そしてクエスタ星軍司令官は、命令を下した。
「この地球という惑星の支配者、アングロサクソン達に化けるのだ。じわり、じわりと、この星を乗っ取ればよい」
「「「「「了解」」」」」
「具体的な良策は、おありですか?司令官」
「そうだな……この星の人類は、雄と雌に分かれており、生殖によって増殖する」
「なんとまぁ、そのような古い種が残っていたのですね」
「そして、容姿端麗な若い雌に化けると、色々と有利であろう」
「「「「「承知しました」」」」」
そうして、宇宙から来た工作員達は、アングロサクソン系の美女・美少女に扮し、世界中の男達をベッドの上で蹂躙していった。男共から『欲』を奪い去り生殖数を減らすために。
そのため、イギリス、アメリカ、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなど英語を国語・公用語とする白人主流派の先進国では、男達が、美女・美少女となったクエスタ星人に夜の虜にされ、人類は見えない形で静かにクエスタ星人の支配下におかれて人口を減らしていったのだった。
「うむ、アングロサクソン国家の支配は、だいたい目途がついた。次は、ゲルマン系とアジア系か」
ということで、ドイツ、オーストリア、オランダ、デンマーク、スウェーデン、フランス、イタリアなどの欧州。日本、台湾、中国、韓国、などが次の標的とされ、クエスタ星軍の美女・美少女達は向かうのだった。
その中に、日本に向かう一人のクエスタ星軍の美女 コードネーム:ルツ もいた。
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空港からバスそして電車と乗り継ぎ、日本都市に到着したルツは、
「ココが、クレイジーなアジア国家、日本ネ……」
と、つぶやき、混み入った駅の改札を出て、ビルの合間に立つと……
「ツルペタ美少女はっけーん。『ざーこざこざこ♪』って言いながら、おじさんの股間を踏んでくれないか?お金あげるから」
「おまわりさん、コイツです」
スレンダー美少女に言い寄ってたロリコンのおっさんが警察に連行されていった。
そうして、ルツは考える。
「私の容姿は、大丈夫ナノカ?この国ではウケないのでは?幼児体型のほうが受け入れられるのでは?ハラキリ?フジヤマ?ゲイシャ?ツインテ?ロリモエ?ツルペタ?etc」
グラマー巨乳美女の彼女は、少し考えていると……
「加害者にMADMA反応あり」
「くっ、この男もリビドーを解放された被害者だったか」
警察官がそんな事を話していた。
「あの?警察官の方?ワタシこの国に来たばかりナノデスガ?MADMA?」
情報収集の為に私は声をかける。
「なんだ?アンタも美人だし気をつけろよ。MADMAなんてリビドー解放薬が流行っているからな」
もう一人の警官が話を続けた。
「ウエヒガシっていう狂科学者が冗談と悪ノリと勢いで大量に作った薬なのだが、ヤツを取り調べている時に、ヤツの敵対組織バクビフの連中がかっさらっていったんだ。そしてこのMADMAが街にバラ撒かれたせいで、露出狂だの、ロリコンだの、女好きだの、がリビドーを解放されて大変なことになってる」
「こないだも、勃たなくなった、おっ勃て派の露出狂黒コートを逮捕したんだよなぁ……」
「しかも、中高生にも露出狂が増えているしなぁ。ウワサになってる裸ニーソの女子高生とか、みたいよなぁ……おっと失礼。そんな状況ですので、貴方も気を付けてください」
「……アリガトウゴザイマス」
そうしてルツは考えた。
「ナルホド、欲の根源リビドー解放薬、MADMAコレは使えそうネ。それと、そんなものを作る男?」
ルツは警察官に尋ねる。
「その、ウエヒガシっていう狂科学者は、どのようにされているのデスカ?」
「ヤツは『面白半分で作っただけ』だからな……牢屋にブチ込むこともできずに、研究所にいるハズだ。おっと、俺達は、これ以上個人情報を流すわけにはいかない。すまないな、美人のお姉さん」
「イエイエ、十分です。アリガトウゴザイマス」
ルツは、組織から与えられたスマートフォンで『ウエヒガシ研究所』の住所を調べると、徒歩で10分くらのとこにあることが確認できた。
「影響力のある人物。・・・よし、ワタシのターゲットにシます」
そうして、クエスタ星の女工作員ルツは、ウエヒガシ研究所へと向かうのだった。
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研究所では内線が鳴っていた。
「ウエヒガシ所長……お客さんです」
「え?アポ無しだろ、帰ってもらえ」
この男、結構いそがしいらしい。
「それが、その、アングロサクソン系のグラマー美女なんですけど。巨乳だし」
「わかった。所長室へ通せ」
企業で良くある光景だったりする。
そうこうして、クエスタ星の女工作員ルツは、所長室をノックして入室する。
「ハジメマシテ。ウエヒガシ所長さん・・・」
「え~と、私に御用件とは?」
「お忙しいデショウシ、ダイレクトに言いますト……ワタシにMADMAを分けて欲しいのデス」
「……いや、アレな、洒落でドラム缶200リットル分作ったんだけど警察が来てさ……取り調べが終わって帰ってきたら、全部持っていかれてたしなぁ。警察?バクビフ?どっちかしらねーけど。だから、もう、無いんだよ」
「無いのなら、また、作ってホシーのデス」
「……いや、警察にチェックされてるから、ちょっと無理かな」
「作ってくれるなら……今夜ワタシと、イイコト♪しま……」
「ん~、そうだな。もう少しくらい作ってもいいかな」
「話しが早くてタスカリマス」
「所長……即堕ちかよ。金髪グラマー巨乳、恐るべし。ってウラヤマ」
扉の向こうで話を聞いていた所員が、ため息をついていた。
「お~い。そこに誰かいるんだろ?」
「所長、気づいてるよ。は、はい」
「ちょっと、彼女と密室で話することになったから、留守にするよ」
「……そーですか。では楽しんできてください」
「だから、話しだって」
「そうですか~話ですか~、へ~へ~」
「上手くやってくれたら、君、昇給かな」
「承知しました。海外からやってきた新技術の特許絡みの大切なお話で、所長は出られたと、他の所員には伝えておきます」キリッ
「よろしい」
ルンルン♪したウエヒガシ所長は、女工作員ルツを連れて、ホテルの密室へと消えたのだった。
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ホテルの密室で過ごすこと数時間。ウエヒガシ所長を満足させたルツはMADMA作成の約束を取り付け、作戦基地極東本部に戻って来る。
「くっ……あのオッサン。なんて絶倫。このワタシでも体がもたないワ」
「コードネーム:ルツ、各支部から代表が集まっています。報告だけでもお願いします」
「ワカリマシタ」
ルツは疲れ切った体を引きずって、報告会議に出席する。
空の交通のアクセスが良い日本国に、わざわざ皆やってくるからだ。
「ほうほう、新薬MADMAですか」
「そのリビドー解放の効果は、各国ターゲット陥落に使えそうですね」
「さすがルツです。それでは作戦を練り直しましょう」
「アリガトウゴザイマス。体がクタクタなので、休ませていただきます」
「「「「ご苦労」」」」
そうして、ルツは極東本部で体を休めることにした。
「まったく、なんて男よ。あのウエヒガシ……『納豆女体盛りプレイ』なんてマニアックすぎるワ」
体に残るネバネバをシャワーで洗い流して、ベッドにもぐったのだった。
「ぐ……か、体がおかしいワ。なに。コレ溶けていく……」
この後、クエスタ星の優秀な女工作員ルツは、全身がネバネバの粘体となり、意識を失った後、帰らぬ宇宙人となったのだった。
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そうして、クエスタ星からやってきた宇宙船では。
「船長っ!この菌に熱湯消毒は、効きません」
「船長っ!この菌に紫外線殺菌は、効きません」
「船長っ!この菌に薬品殺菌は、効きません」
「ええい、納豆菌め。ヤツは無敵か」
船長が叫んだ。
「船長っ!麹菌によるレコンキスタも、効き目ありません」
「船長っ!放射線殺菌も、効きません」
あらゆる生物を死滅させるγ線を、何シーベルト食らわせようとも、納豆菌は死ななかった。
「も、もう駄目だ。菌に侵されていない者を集めて、この星を離脱する。選別を急げ」
「手遅れです。パンデミックです」
「おのれ、おのれ。クエスタ星本国に連絡をしろ救援要請だ」
「はっ……」
「それまで、何としても持ちこたえるのだ」
宇宙船からは、光の速度よりも速いタキオン粒子を使用した超高速データ通信が放たれたのだった。
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納豆菌に侵食されながらも、どうにかこうにか宇宙船クルーは本国からの返事を受け取ることができた。
学名
バシリュス サブティリス ナットー
Bacillus subtilis var. natto
すなわち、納豆菌。
およそ1500年前、
厩戸皇子が馬小屋の藁に大豆を詰めて出来上がる、
伝説の食物、その名は納豆。
それは聖徳太子が作った
対宇宙人用の微生物兵器だった。
それを、毎朝食ってる、日本人というクレイジーな生物と
彼らは接触してはいけなかった。
助ける方法はない。許せ……と
「こんな……凶悪な菌を、毎日食ってる生命体がいるのか」
「宇宙は、広かったですね。船長。ぐはぁ」
そうして、宇宙船の中に残っていた数少ないクエスタ星人も、納豆菌によりタンパク質が分解されてネバネバの粘体となったのだった。
そう……この地球という星は、納豆菌によって、宇宙人の侵略から守られている。
(おしまい)
投稿済み「哀愁の黒コート」から参加www
・おっ勃て派の露出狂黒コート
・裸ニーソの女子高生
新薬MADMAの恐怖。
え?この話で、全然いきてない?
前半の内容は、ほとんどダミー?
うーん、そうだなぁ。
という話は、おいといて……
私は納豆「ひきわり派」です。もしくは、小粒納豆ですね。
中までキッチリしっかり発酵してるのが好きなんですよ。
大粒の納豆は、中がまだ未成熟だったりしますからねぇ?
え?そちらのアナタは未成熟なのがお好き?女性も?
うーんそうだな、この相関関係は難しいかもしれない。
・大粒なのは、未成熟だから貧乳派?
・小粒やヒキワリは、成熟してて巨乳派?
そんなことを考えながら、粘っこい糸をひくようなSFを書いてみました。