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飲み会に誘われてはいけない

作者: miraitoissho

 ある日、私は会社で資料の一部をコピーするためにコピー機を使っていました。私は普段と同じようにコピー機に書類をセットしてボタンを押しました。しかし、なぜかコピー機は途中で動かなくなりました。「あれっ?」と思い、もう一度セットし直してボタンを押すと今度は普通に動いたのです。問題がないと思った私は印刷された最後の一枚をみて思わず手を止めました。そこには「飲み会に誘われても行っちゃダメ。行くと呪いに遭う。佐藤」と書かれていました。


 「なんだろう?これ?」と私は考えました。佐藤という名前、これは同じ課の人で今日会社を休んでいる人の事だと思いました。私はこの最後の一枚のことを誰にも言わず、もう一度最後のページだけ印刷しました。今度はきちんと印刷は出来ました。気になった私は隣のデスクの人に「あの、今日休んでいる佐藤さんって何かあったんですか?」と訊くと、「さあ?体調不良か何かじゃない?飲み会に行った後から休んでるみたいだし」と素っ気なく教えてくれました。「飲み会!?」私はこの時に、何か嫌な感じがしました。


 そして午後になり、仕事が終わる時刻が近づきました。定時となり、その日の仕事が終わりました。私を含め社員達が帰り支度をしていた時、課長が現れてこう言いました。「なあ、みんな!今日はみんなで飲みに行かない?」その場にいた人たちは笑顔で「いいですね!行きましょう」と盛り上がる雰囲気でした。私は咄嗟に今日は都合が悪いので帰りますと言い断ったのです。


 そして次の日、今度は別の社員が出勤して来ませんでした。その人は、その日飲み会に参加した人でした。私はあの呪いという意味が未だ分かりません。でも誘いを断った事は正しかったと思っています。結局、休んだ社員の事は誰も口に出すことはありませんでした。後に、二人は会社に出勤していました。私は「なぜ、休んだかのか?」理由を尋ねようと思いましたがやめました。それからはコピー機の不思議な現象が起きた事は一度もありません。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 不思議が不思議のまま続く。 いいですね。
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