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ようこそいらっしゃいました

お母様にお茶会のお願いをして数日後、そういった催しが大好きなお母様は喜んで準備を手伝って下さった。

まだ学園に通っていないため、昔から親しくさせてもらっているお父様やお母様のご友人のお子さんがほとんどで、さほど人数もいない。

そんな数少ない友人たちの中から、都合のついた友人が2人来てくれた。


「サナ、エリー、いらっしゃい!」


2人とも私と同じ12歳で、2年後には同じく学園に通う予定。

物心ついたときから会っていたので、親友と言える間柄だと思う。


「お誘いありがとう、ミーシャ」

「お久しぶりね、お元気だった?」


ふわふわとした金髪にたれ目気味のエメラルドの瞳をした、まるでお人形のように可愛らしいサナ・エトゥワーズ伯爵令嬢。

漆黒のさらりとした髪に少しつり目気味のくりんとした藍い瞳をした、エリーゼ・アンリ伯爵令嬢。

まるで明るい昼と静かな夜そんな雰囲気の2人が、嬉しそうに挨拶をしてくれる。


「本当、お久しぶりね。 さっそく私の部屋へ行きましょう、実は今日のために昨日お母様と一緒にクッキーを作ってみたの」

「まぁ、嬉しい!」

「楽しみだわ」


本当なら侯爵家の令嬢が、お菓子を作っているなんてあまり外聞のいい話ではないのかもしれないけど、気の置けない友人は喜んでくれる。

なので、うちでお茶会をする時はお母様と一緒に時々作ったりする。

もちろん、その場にいる人たちだけの秘密。


「それはそうと、お二人は最近どうしていらしたの?」


部屋に入ってそのまま、バルコニーに置いてあるテーブルに着席した私たち。

座る時間も惜しいというくらい、着席してすぐに口を開く私。


「あら、ミーシャったらそんなに慌てなくても」


そんな私に一瞬驚きくすくすとエリーが笑う。


「ふふ、そうよミーシャ。 そんなに慌てなくても私たち今来たばかりよ、すぐに帰ったりしないわ」

「そ、そんなに笑わないで。……はしたなかったかしら」


少し恥ずかしくなって、うつ向きがちに聞く。


「いいえ、はしたなくなんてないわ。 そうね、慌ててしまうほど話したかったってことでしょ? 私たち嬉しいわ。 ね、サナ」

「ええ、そうよ。 とっても嬉しいわ」

「ふふ、ありがとう2人とも」

「どういたしまして。 ところで、ねぇミーシャあなた少し前に怪我をしたってお母様から聞いたのだけど、もう大丈夫なの?」


眉を下げながら聞くエリーの横で、サナも心配そうにこちらを伺う。


「あら、そうよね、聞いてるわよねその話。 ええ、もうすっかり。 古くなったバルコニーの手すりも取り替えてもらったから、もう落ちる心配もないわ」


だから今日も思う存分、バルコニーからお庭をご覧になってね。

そう笑いながら言うと、2人とも安心したように笑ってくれた。




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