表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

ステータスプレート

しばらく歩いていると豪華に着飾っている大きな扉の前についた。そして、その扉の前には見張りの騎士がいた。見張りの騎士がこちらに気付いたのか、こっちに向かってきた。


「姫さま、その者たちは?」


「この方たちは勇者召喚に応じてくれた者です」


「なんと!それでは、成功したのですか!」


「はい」


「それは喜ばしいことです。どうぞ国王もお待ちしているのでお早く」


そう言うといそいで扉を開く。


「こちらが謁見の間です勇者様方」


そこは先ほどいた場所より綺麗な場所で煌びやかなものやシャンデリア、豪華な絵画があった。奥のほうには国王らしき男性いた。周りには大臣や護衛の騎士などいる。

 国王らしき男性は立ち上がって…


「よく来てくれた勇者方よ。我はリエル王国の国王だ」


 やはり、先ほどの男性は国王だった。何となく周りの人より威厳というか、王のカリスマっぽい雰囲気だしていたし。


「お主たちには来てもらったのはそなたたちの力を貸して欲しいのだ」


王は俺たちに向かって頭を下げた。俺たちは王様が頭を下げるとは思っていなかったので動揺した。周りにいた大臣や騎士たちは驚きはしたものの、決して口に出すことはなかった。


「王様、頭を上げて下さい。そのことでしたら神様に聞いています」


そこへ生徒会長、日野(ひの) 勇士(ゆうし)が前に出る。彼は高校3年生でスポーツ万能、成績優秀、そしてイケメン。所謂完璧な人間ということだ。また、彼は色んな人に優しく接し、正義感があふれている。女性にはモテモテで何回も告白されているらしい……色々とうらやましすぎる…


「何と神に会われたのか!」


 神という言葉に驚き、王はガバッと頭をあげると…


「なら、話が早い。そなたたちにこの世界を救ってほしいのだ。頼む」


「「「なっ!」」」


王は頭を上げたと思ったら今度は土下座してきた。突然の不意打ちに周りに大臣や騎士たちが流石にこのことを予測していなかったのか、慌てて王に何度も立つように言ったが王は立つ気配がなかった。


「分かりました。それではまず、今この世界はどうなっているのかを聞かせてください」


日野は少し動揺したけどすぐに冷静になり、国王に言った。


「おぉ、そうじゃったの。それでは、今の状況を説明しよう」




~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~




 国王の説明から分かったことはまず、人族と魔人族はこの世界が生まれてからずっと戦争を続けている。魔人族は人族とは違って身体能力が高く、魔人1体だけで軍隊を滅ぼすほど強い。その力の差を数や技術で対抗しているが埋まらない。それでもまだ人族の国が滅びていないのは魔人族がこちらのことを弱いとみているのか遊ばれている感じがあるらしい。

 もし、魔人族が本格的に攻めてきたら被害は計り知れない。どうすればいいかと悩んでいたところ、教会のほうで神託がおりてきたらしい。その内容はどうやら勇者召喚の魔法陣作成の仕方だった。神託どおりに進めた結果、成功して今の俺たちがいるらしい……


「これらの説明を踏まえてあらためて頼む」


 王の説明が終わって生徒たちは不安がったり、ワクワクしたりなど、様々な反応をする。


「分かりました。生徒代表として私は魔族の手から守ることを宣言します!皆もそれでいいいな」


 日野がそういうと生徒の皆もうなずく。


「ありがとう勇者方」


 王は日野の手をもち、感謝を述べる。その時の日野の表情は少し照れくさそうだった。




~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~




「では、今からステータスプレートを配布する」


 王がそういうと先ほど入った扉から人数分のステータスプレート持ったメイドがでてきた。そして、一人ひとりに配っていく。


「そのステータスプレートに自分の力を知りたいと念じれば今の力が浮かんでくるのだ」


 そういって生徒たちが我先に行動しだす。すると色んなとこでステータスプレートが金色に輝く。そして俺も念じるとステータスプレートが輝きだし、文字が浮かびだす。


・・・・・・


『名前』マコト・クロノ

『年齢』17

『性別』男

『職業』ゴキブリ

『称号』≪異世界人≫

『レベル』1

【HP】?/?

【MP】0/0

【魔力】0

【筋力】1

【耐久】1

【器用】1

【敏捷】1

【精神】1

『スキル』≪危険察知≫≪完全隠蔽≫≪気配遮断≫≪鑑定眼≫


・・・・・・


「……」


おかしいなあー。何か僕のステータスが変なのだけど気のせいかな?

 もう一度見てみよう。フムフム……やっぱり、これおかしいだろう!!なんだよこの異常なステータスは!MPと魔力は0のせいでいきなり魔法が使えないこと決定やろうが!HPは?のせいで高いのか、低いのかが分からん!他の項目はオール1で輝いているのですけど!!あと、職業がゴキブリって何なんだよいったい!

 ハァハァ…色々とツッコみたいけど抑えよう。ここはプラス思考で行くべきだ。多分他の人もこんな感じなはず!

 そうだと信じて隣の人のステータスプレートをチラ見する……


・・・・・・


『名前』ゴンベイ・シカノ

『年齢』16

『性別』男

『職業』格闘家

『称号』≪異世界人≫

『レベル』1

【HP】100/100

【MP】20/20

【魔力】12

【筋力】76

【耐久】65

【器用】24

【敏捷】62

【精神】78

『スキル』≪格闘の極意≫


・・・・・・


 誰だかわからない年下に負けた…orz。職業…まともなんですけど…これ泣いていいのかな……

 異世界に来ていきなりの前途多難な俺である。


誤字脱字がありましたら教えてください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ