神
「ここはどこだ?」
光が収まったらいつの間にか白で包まれている世界に居た。
「おいおい、いったい何が起きてんだ!」
その横では苛立って怒声をまき散らしている金髪の生徒がいた。彼の名前は如月 弦。彼は俺と同じクラスの生徒で、学校ではいつも暴行、恐喝、脅迫などやっている一番の問題児、所謂不良というやつだ。
他にもこの意味が分からない状況に涙するものもいたり、さっきの如月みたいに怒鳴りちらしたり、冷静にこの状況を分析しているものもいる。あと、「異世界だー」と興奮している人もいる。まあ、その人たちは一種のオタクなのだけど…。
そんな感じで今、俺のまわりはカオス状態。ここにいるのはどうやらあの時体育館に高校の生徒だけが連れてこられたらしい、なぜかはわからないけど…。あと人数は高校1~3年生までいるから、約400人くらいだ。地味に多いな…
「やあやあ、皆さん。お元気?まあ状況からして大半は何が起こっているかは分からないみたいだね」
突然どこからか気が抜けるような声が聞こえてきたがその声を発している本人がいなかった。
「一体誰なんだお前は!姿を見せろ!」
如月はその声の主に苛立ちながら叫んだ。
「う~ん、今ちょっと忙しくてね、そこには行けないんだけど誰なのかは言うね…僕は人類や宇宙を見守る存在、まあ、簡単に言えば神なんだけどね~」
声の主はどこか楽しげにそう答えた。
「は?神だって?ふざけんのもいい加減にしろや!」
「いきなり言っても信じてくれないのも当たり前か…あと君、ちょっとうるさいからお口チャックね」
「なん………!?」
如月は何かを話そうとしても口が開かなかった。まるで、見えない力が彼の口をふさいでいるかのように……
「さて君たちもあんまりうるさいと彼のようになるからね~」
「「「…」」」
俺はありえない光景をみて声の主が神だとあらためて認識させられた。
「私たちをどうするつもりなのですか?」
一人の少女が神と名乗っている存在に訪ねた。彼女の名前は涼野 美紀、高2だけどクラスは違う。彼女は学校の美少女ランキング上位に入るほど美少女でしかも頭もいい。俺の容姿は普通で勉強は最下位だ。本当、彼女は俺とは正反対だ。グスっ…別に泣いてんじゃない、目から水が流れているだけさ…
「いい質問だねーこの娘が言ったように分からないことは何でも聞いていいよ。しかし、一人約二回までね、そうでないとこっちが疲れるから」
神はわざとらしくため息をつく。
「まず、君たちには地球とは違う世界…異世界に行ってもらう」
「「「…」」」
いきなりのことに俺は絶句する。いや他の人も似たような感じだ。
「何で異世界に行かないといけないんだ!」
正気に戻った生徒たちが神へと口々に言った。まあ、そうなるだろうな。だって、突然異世界に行けって言われても納得できるわけがない。
「君たちに異世界に行ってもらう理由はちょっとした人口のバランスを整えるためなんだよ。今の地球は人口が多くてね、流石にこれ以上増えると困るんだよね~で、地球人の高校生を対象にどこかへ移そうと考えたわけ」
「だからってなんで俺たちなんだ!」
「それはね。異世界へ行く人たちを決めようと悩んだ結果、ルーレットで決めることになったんだ。で、回したら君たちの学校になったのだよ。いやー君たちは本当に運がいいね」
「なにが運がいいだ!早く地球に戻せ!!」
「それは無理かな」
「なっ!」
「申し訳ないけどそれは出来ない。こちらにも事情があるんでね。それに君たちの存在は地球にはもういなかったことにしているから戻ったとしても意味がないよ?」
皆はそれ聞いてふざけるなと言ったり、泣き出すものもいた。
マジかよ、もう地球に戻れないのか。こんなことになるんだったらもっとゲームしたり、漫画を見たりしとくべきだったな…。
俺はもう愛しいゲームたちに会うことができないことに落ち込んだ…….
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