プロローグ
「……眠い」
今、俺…黒野 真 17歳(高校2年生)は全校集会で校長のアリガタイ話を聞いていた。だが、アリガタイ話=子守唄と昨日の疲れが抜けきっていないとで現在、猛烈に眠い。
まあ、疲れが残っている原因は夜中の4時までオンラインゲームをしていたせいなんだけどな…。で、結局寝れたのがたったの3時間だけ。これはどこから見ても自業自得だな。反省反省…
「えー、夏休みだからといって遊んでばかりおらずに勉強もしっかりと……」
校長は立ちながらまだ話を続けていた。
座っているから楽だけど話を聞くのは疲れる。だから校長には悪いけど早く終わってほしいと願うばかりです…
今日の予定は1学期終業式のための全校集会を終えたら、すぐに下校時間だ。だから、今日はいつもより早く帰ること出来る。そして、次の日から夏休みだ!夏休みは朝から晩までゲーム、アニメ、マンガ三昧の予定となっている。母は高校生にもなってゲームとかせず、勉強しろと耳にタコができるほど言ってくるが無理な相談だ。なぜならゲーム、アニメ、マンガは俺の命だ!!そう、止めることはすなわち死を意味する。だから、止めるという文字は俺にはないのだー!!フハハ…なんか自分で言っていて悲しくなってくるのはナゼダロ…まあ、こんな感じな俺だから当然友達がいない。簡単言えばボッチだ。他の生徒は夏休みにどこ行くとか、デートはあそこにしようとか言っている。おい、そこのリア充爆発しろ!!
「では、これで終業式を終わります」
俺がアホなことを考えているといつの間にか話が終わっていた。
「起立」
教頭の号令により全校生徒が立ち、そして…
「れ…」
言葉を言い切る前に突然床に光の魔方陣が浮かぶ。突然ひかりだしたことに生徒たちは慌てる。もちろん、俺もだ。これってラノベとかに出てくるあれではないだろうか?でも、今はその魔方陣をじっくりみている余裕はない。
「皆さん、慌てないで下さい!危険なので早くこの場所から出てください!」
先生たちは慌てている生徒をなだめて体育館のドアまで誘導するが…
「開かない…」
ドアを開けようとするが何故か開かなかった。そして、魔方陣の輝きは増し、体育館は光で包まれた。
光が収まった時には生徒の姿だけが見えなかった。生徒だけが突然消えたことに先生は急いで警察に捜索願いをだすが見付からなかった。
この日、高校で起きた生徒約400人くらいの生徒が消えた事件は依然として掴めず、迷宮入りとなったのだ…