遭逢
この物語は上海アリス幻樂団様、東方Projectの二次創作です。
東方の作品としましては処女作になります。
では、ゆっくりしていってね
俺という存在がそこにあった
ただそこにぽつんと
ここは何処なんだろう
思い出せない
いや、何故だろう
思い出したくない・・・
◇◆◇◆◇
「んっ・・・」
目を覚ますとそこは見知らぬ木造と見られる一室の部屋だった
「ここは一体・・・そもそも何で俺はこんなとこに」
―ガダッ!!
部屋の扉を開けたのは
スラリと伸びた身長に金髪の髪、そして引き締まった美しいスタイルの女性だった
ただ一つ気になったことがある
額に角が生えているのである・・・
「おっ目を覚ましたかい。待ってな、今アンタを拾った奴を呼んで来るからさ」
「あっ、ちょっ・・・」
あれ、角?だよな
気のせいかな・・・
「まさかな!!」
そうこう考えてる間に一人の少女がこの部屋に来た
その少女は、橙色の長髪で後ろの大きなリボン、スカートに片手に瓢箪
そして・・・2本の大きな角
「おっ、やっと起きた」
「・・・鬼?」
俺は恐る恐るそう口にしていた
「ハハッ、第一声がそれか。そうさ私は鬼さ。山の四天王が一人 伊吹萃香さ」
「鬼って、本当にいたんだ」
俺は正直驚きを隠せないでいる
しかし何故だろう、怖いという感覚は全くない
むしろ優しささえ感じるほどだ
「鬼を見たのは、初めてかい?」
少女は尋ねた
「いや、鬼なんて空想の物だとおもっていましたから」
「物とは失礼だな、私はちゃんと・・・」
「胸以外は成長してるもんな」
先ほどの女性が笑いながら来た
「勇儀、あんたねぇ」
「ほらほら、怒らない怒らない。そうそう私は 星熊勇儀だ、よろしくな」
「は、はぁ。よろしく」
「さて、私はこれから地底に戻らなければならない、アンタの名前、今度教えてくんなよ、またな」
そういうと勇儀と名のった女性は颯爽とその場を去って行った
「全く勇儀は・・・で、アンタの名前は?」
「あ、あぁ。俺の名前は・・・名前?」
嘘だろ、名前が思い出せない
それだけじゃない、目が覚める以前のことが全く思い出せない
思い出せ、思い出せ・・・
「もしかして、記憶喪失かい?」
「そう、らしいです」
「そうなるとあんたを何て呼べばいいか」
「ん~、萃香さんの好きに呼んでください。この通り自分は何も覚えてないですから」
「萃香でいいよ、じゃあ、名前付けさせてもらおうかな
酒でも飲みながらな」
そうして俺は酒に付き合わされた
そこで初めて俺はここが幻想郷という世界であること、人間も妖怪も、そしてたくさんの鬼も住んでいることを聞かされた
そして、一緒に酒を酌み交わしているうちにどうやら萃香に気に入られたようだ
「そうだ、あんたの名前考えたよ 卯月謳歌だ」
「卯月、謳歌ですか。一体どうしてこの名前に?」
「ふふっ、今は5月で桜も散って花見酒とはいかないけど
来年はあんたと一緒に桜を見ながら楽しもうってね」
「なるほど、でも少し女の子っぽい名前ですね」
「気に入らなかったかい?」
萃香は少し残念そうな表情で訊いてきた
「いえ、最高にいい名前です!!」
お世辞とかじゃなくて本心からそう思えた
とても嬉しかった
「で、謳歌これからどうする?」
「そうですね、俺は取り敢えずこの幻想郷を旅しようかと思います」
「旅か・・・そうだ、私も行くよ」
「本当ですか?」
「あぁ、私もいろんな物が見たくなった。出発は明日の朝だ」
こうして俺は萃香と一緒に旅に出ることにした
これからいろんな物や人、そして妖怪や鬼に出会えると考えると正直わくわくしてくる
記憶を思い出す手がかりも必要だけど、まずは現状を楽しもうかな
「謳歌、今日は新しい出会いの日だ。じゃんじゃん飲むぞ!!」
「はい」
次の日、萃香と同じように酒を飲み続け二日酔いになった俺は結局二日後にに出発した
一方萃香は、俺が二日酔いの日も俺の横で酒を飲み続けていた
「どんだけ飲むんですか・・・」
前々から東方の小説を書こう書こうと考えていたんですけど、なかなかアイデアがまとまらずに出せなかったんですけど、この度投稿させていただきました。まだまだ稚拙な文章で見苦しいところもたくさんありますが、是非是非みていただけたらなと、思います。
感想やアドバイスもよろしかったじゃんじゃんお願いします