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義兄、藤沢新という人物はとても不思議なやつだった。
義父さんや母さんと話しているときはすごくにこやかで明るいのだが、一人になると物静かで大人しい印象を受ける。
俺のことも、必要以上に構うようなことはしないけれど気にかけてくれているらしく、時々話を聞いてくれたりする。
ちなみに俺と話す時は落ち着いた大人な雰囲気だ。
某有名難関大学の学生で頭がいいのはもちろん、イケメンでスタイルもよくて、家事音痴なのはご愛嬌、っつう俺とは正反対の人種にもかかわらず素直に何でも言えんのはひとえに義兄貴の性格が良いからだろうな。