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オンラインゲームで知り合った友達が同じ高校のTOP4美少女達だったけど、僕は本当に友達のままでいていいの?  作者: しょぼん(´・ω・`)
第四章:TOP4と優汰の日常

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第4話:続くドキドキ

 三者三様の戸惑ったような声。

 これって……。


「え、えっと、やっぱり僕の顔、変だったよね?」


 どこかで覚悟はできてたとはいえ、やっぱり現実でそう思われちゃったのは少しショックで、僕は元気のない声を出したんだけど。


『そ、そんな事はございません!』

『ち、違うに決まってんだろ!』

優汰(ゆうた)様! そんな事を仰らないでくださいまし!』

『そ、そうだかんね!』


 戻ってきた四人の返事には、必死さと否定が詰まっていた。

 ……え?


「だ、だって、喜世(きよ)さんはさっき吹き出しそうになって──」

『ち、ちがうって! そ、その、鼻血が出そうになっただけだ』

「は、鼻血? 何で?」

『そ、そりゃ……その……こ、興奮しちまったから……』

「こ、興奮?」


 何で僕を見て興奮するの!?

 言葉の意味がよくわからなくって僕が唖然としていると、彼女を擁護するかのような言葉が飛び交いだした。


『ま、まあ、喜世(きよ)の気持ちも、よくわかります。はい』

「え? わかるの?」

『こんな優汰(ゆうた)様の神々しいお姿を見れば、誰しもこのような反応にもなりますわ!』

「え、えっと、神々しいって、どういう事?」

『ゆ、優くんってば、自分を知らなすぎじゃん! ちょっとにこっと微笑んで、自分の顔を見てよー!』


 え? 微笑む?

 えっと……こんな感じかな?

 とりあえず微笑んでみると、画面内の僕も微笑む。

 でも、それだけだよね。これで顔がかっこよくなるわけでも──。


『ああ……優汰(ゆうた)様……』

『きゃぁぁぁぁぁぁぁっ! ヤバッ! やっぱヤバすぎっしょ!』

『ぶーっ! ほ、本気でやべえって……』

『す、素敵過ぎます…………』


 ──え? え? え?

 僕の微笑みを見たからかはわからないけど、みんなの反応がさっきよりもより大げさになった。


 僕にとっては見慣れた顔だけど、正直みんなが一緒にいる友達──特に沙和さんや瑠音(ると)さんの周囲には、もっと格好いい人達が沢山いると思うんだけど。

 それなのに、なんでこんな反応をしてるんだろう?

 瑠音(ると)さんなんて、また様付けになってるし……。


 え、えっと……多分、お世辞かな?

 一昨日の金鉄でも、勝ちを譲るために演技してくれてたし。

 ここまでの反応が迫真すぎて、こっちが勘違いしそうになるけど。


『危ねぇ……。本気で鼻血が止まらなくなるところだったぜ……』

『ほんと、ヤバすぎだよねー。格好良すぎて』

(わたくし)、まだ胸の鼓動が治まりませんわ』

『はい。私もずっとドキドキしたままです』


 ……多分、さっきまでの話も加味すると良い反応なんだとは思う。

 にわかには信じがたいんだけど、ここで変なことを言ったら、みんなに怒られそうな気もする。


『ね? ね? 早く次の髪型も決めて試してみよ? 優くんはおっけー?』

「あ。う、うん。大丈夫だよ」

『よ、よし。ちゃんと選ぼうぜ』

『ええ。優汰(ゆうた)様に似合う最高の髪型、見つけてみせますわ!』

『はい。頑張りましょう!』


 えっと……とりあえず、待っておけばいいんだよね?

 特別な友達の言うことだからって、信じられない言葉もあるわけで。

 戸惑ってばかりの僕をよそに、興奮を抑えきれないといった感じで盛り上がっている四人。


 その温度差を感じながら、僕はぼんやりとディスプレイに映る見慣れた自分を眺めていた。


      ◆   ◇   ◆


「うーん……」


 翌朝。早々に制服に着替え、学校に行く支度を済ませた僕は、洗面所の鏡の前で歯を磨きながら、空いた左手で自分の前髪を上げ、顔を眺めていた。

 じーっと見ても、やっぱりピンとこない。顔が格好良いって言われても。


 ──結局、昨日の夜はあの後色々な髪型をみんなに見せては、黄色い声援? を耳にするのを繰り返した。


 TOP4だって女子だと思うし、こんな感じでアイドルとかに興奮もするのかな? と思うものの。

 それが僕に向けられている現実を受け入れられなくて、ただただ為すがまま髪型を変えたり、言われた表情をやってみたりして時間を過ごした。

 で、結局四人の中でどの髪型にするか意見が割れたのと、このまま顔を出してるっていうのは刺激が強すぎるからってことで、当面は元の髪型に戻して後日改めて髪型を決めようって話に収まった。


 今でも半信半疑。でも、あそこまで盛り上がってたのが演技ってのは考えにくいような気もする。

 だけど、自分の顔なんて誰かと比較したわけでもないし、見慣れてすぎて普通にしか思えない。

 自分を卑下するなと言われても、流石に外見には自信なんてないわけで。彼女達が僕の顔で一喜一憂するなんて事、未だに信じられないんだよね……。


 コップに入った水で口をゆすいだ後、そのまま顔を洗った僕は、タオルで顔を拭くと普段通りに顔を髪の毛で隠す。


  ピンポーン


 あ、来た。

 洗面台から廊下に出てインターホンのカメラを見ると、そこには神妙な顔をした千麻(ちあさ)さんが、制服姿で立っていた。


「はい」

『あの、長月ですが』

「ちょっと待ってて。すぐ行くから」


 僕は急いで玄関まで行くと、ドアをゆっくりと開ける。

 と、その直後。ふわりと顔を撫でた風と共に、凄く綺麗な長い藍色の髪を小さくなびかせた千麻(ちあさ)さんの姿が目に留まった。


 一昨日と同じ制服姿に、知的さを感じる眼鏡。

 廊下の先に見える景色が朝日を浴び輝いている。それをバックに立つ彼女は現実にいるはずなのに、まるで異世界にいるかのような輝きを感じる。


 改めて見るTOP4のひとり。

 こうやって見ると、やっぱりオーラが違う──って、あ、あれ?

 思わず首を傾げそうになった理由。それは、千麻(ちあさ)さんが僕と目があった瞬間、顔を真っ赤にすると目を逸らしたから。


「お、おはよう」

「お、おはようございます。優汰(ゆうた)君」


 ちらちらと眼鏡越しに様子を窺ってくる千麻(ちあさ)さん。

 そういえば、シャインズ・ゲートで二人で会った時も、男子と二人きりは緊張するって言ってたっけ。


 こうも緊張されていると、こっちも気恥ずかしさが伝染りそう。

 きょ、今はお弁当を受け取るだけなんだし、ささっと話を進めよう。


「え、えっと、お弁当の件だよね?」

「あ、は、はい……」


 僕の問いかけに、千麻(ちあさ)さんの声がより声が小さくなり、恥じらいも強くなる。

 なんかこういう反応、やっぱりちょっと可愛いかも……。


「あ、あの……こちらになります」


 しばらくもじもじとしていた彼女が、目をぎゅっとつぶると後ろに隠していたお弁当らしき物をすっと差し出してきた。

 一応、昨日みんなにはあまり女の子っぽいデザインの包みとかは避けてほしいって言っておいたから、包みはシンプルな赤色。

 ぱっと見、小さめのお弁当箱が二段重ねになっているみたいに見える。


「その、お、お口に合うと、よろしいんですが」

「それは大丈夫だと思うよ。この間のご飯も美味しかったし」


 実際、一昨日の夜作ってもらったハンバーグなんて、まるでお店で出てくるんじゃ? っていうくらい肉汁溢れてて美味しかったし、作り置きしてくれてるシチューも十分美味しかった。


 調理は主に喜世(きよ)さんと千麻(ちあさ)さんが担当してたけど、二人とも手際が本当に良かったし、実食で沙和さんや瑠音(ると)さんも絶賛してたんだ。流石に杞憂な気もする。

 

 っと。お弁当を持たせっぱなしは悪いよね。


「わざわざありがとう。大事に食べるね」

「は、はい」


 僕がお弁当箱を受け取ると、千麻(ちあさ)さんはほっと胸を撫で下ろす。


「ちなみに、お弁当箱はどうやって返せばいいかな?」


 これを聞き忘れると、放課後どうしたらいいか困っちゃいそうだし。

 そう思って僕が話を切り出すと、はっとした彼女はまた少しもじもじとすると──。


「あ、あの……優汰(ゆうた)君のご予定がないのでしたら……」


 そう前置きした後、僕に意外な提案をしてきたんだ。

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