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オンラインゲームで知り合った友達が同じ高校のTOP4美少女達だったけど、僕は本当に友達のままでいていいの?  作者: しょぼん(´・ω・`)
第二章:ゲームのち現実

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第11話:優汰のお願い

「お願い? なんだよ?」


 首を傾げた喜世(きよ)さんを見ながら、僕は話を続けた。


「あの、みんなの体調が悪い日とかは、無理しないでほしいんだ。流石にそんな時まで頑張られたら、僕も申し訳なくなっちゃうし」

「確かに、それは気まずくなりそうね」

「おっけー! で、他にも何かある?」

「う、うん。もうひとつあるんだけど。その……たまには僕も、みんなにお返しとかしたいんだけど……」

「お返し、ですか?」

「う、うん」


 みんながちょっと真剣な顔になったのを見て、ちょっと気後れしそうになる。

 でも、これだけはちゃんと話さないと。


「その、お金が減っちゃったのは確かだけど、だからってお世話ばかりされてたら、僕も申し訳なさばかり感じてそれこそ距離を置いちゃいそうで。だから今回のお昼みたいに、少しでもいいから何か返したりしたいんだけど……駄目、かな?」


 話しているうちに、みんなの厚意を無碍にしてないか不安になっちゃって、おずおずとそう尋ねてしまう。

 こんな事言ったら、みんな嫌な気持ちにならないかな?

 不安に思いながらみんなを見ていると。


「うん! あーしはいいよ!」


 最初にそう答えてくれたのは沙和さんだった。

 彼女らしい満面の笑み。それが本気でOKしてくれたように感じて、僕は少し安堵する。


優汰(ゆうた)君がそうしたいなら、私も構いませんよ」

「そうね。(わたくし)も構いませんわよ。ただ……」


 瑠音(ると)さんはそこまで言うと、隣に座る喜世(きよ)さんを見た。


「一人だけ、目くじらを立てそうな人がいそうだけれど」


 どこか棘のある言葉に、喜世(きよ)さんがはっと驚いた顔をする。


「ば、馬鹿野郎! お、俺だって別に構わねーよ!」

「ほんとー? さっき優くんにあれだけ言っといてー?」

「だ、だから! あれは優汰(ゆうた)のことを心配しただけだって!」


 瑠音(ると)さんと沙和さんが白い目を向けると、喜世(きよ)さんがあたふたしだしたけど……ま、また空気が悪くなっちゃった?


 僕が言ったことがきっかけで気まずくなるのは……。

 そう思った瞬間、まるでそれを見透かしたかのように、瑠音(ると)さんと沙和さんがふっと笑顔を見せた。


「だったらもう、優汰(ゆうた)をあんな風に責めないでちょうだい」 

「そーそー。優くんだけじゃなく、あーし達も気分悪いしー」

「あまりにきつく当たっていては、本気で優汰(ゆうた)君に嫌われてしまうかもしれませんよ」


 最後に割って入った千麻(ちあさ)さんの言葉に、何故かぎくりとした喜世(きよ)さんは、ちらりとこっちを見るとまた目を逸らし、バツが悪そうに頭を掻く。


「わ、わかってるって。だからもうその話は忘れろよ。ったく……」


 喜世(きよ)さんの反応に、みんながクスクス笑いだす。

 えっと、一応丸く収まったってことかな?

 でも、喜世(きよ)さんはまだちょっと不満そうに見えるけど。


 でも、僕はわかってるんだ。

 ファンタジー・フォレストの時から、時に厳しい声を掛けてきたのはブレキオだった。

 だからきっと、現実の喜世(きよ)さんもまた、僕の為を思って厳しい言葉をかけてくれてるんだって。

 みんなは気を遣ってくれてるけど、そういう面はそのままでいいんじゃないかな。


「大丈夫だよ。僕はあのくらいで喜世(きよ)さんを嫌いにならないから。だから、何かあったら言ってもらってもいいから」


 そう言って笑顔を向けると、喜世(きよ)さんがはっとしてこっちを見た後、少し顔を赤くした。

 珍しく見せてくれた恥じらい顔。

 こういう顔をすると、喜世(きよ)さんもやっぱりTOP4なだけあって可愛いって感じる……って、ここで変な反応をしたらまた怒られちゃうかも。


「ったく。やっぱお前、優しすぎだろ」

「そ、そんなことないよ。むしろ、みんなの方が優しいよ。勿論、喜世(きよ)さんも」

「……へへっ。ま、そういうことにしとくか」


 僕の言葉を聞いて、喜世(きよ)さんがまんざらでもない顔をしてくれる。

 でも、機嫌は直ってくれたかな?


「ま、あーしはずーっと優くんの味方だもん。何時だって優しくしちゃうかんね」

「当然ですわ。(わたくし)も沙和同様、優汰(ゆうた)の味方ですわ」

「はい。ずっとあなたの側にいますからね」

「うん。ありがとう」


 他のみんなも笑顔になったのを見て、僕も自然と胸を撫で下ろす。

 よかった。これでみんながまた喧嘩したら、どうしようって思ってたし。


「さて。ゆっくりしたいのは山々だけれど。一息()いたららそろそろ出かけましょう」

「……え? 出かける?」


 再び紅茶を口にした後、カップを置いた瑠音(ると)さんが口にした言葉に、僕は思わず首を傾げる。


「あ、そうだったな。みんなで食材の買い出しに行かねーと」

「うんうん! 優くんの好みも少しはわかったしねー」


 あ、そっか。

  好みを聞かれたのはそういう理由だったもんね。


喜世(きよ)。夜はハンバーグ。明日以降の日持ちする食事はシチューでいかがでしょう?」

「異論なし。優汰(ゆうた)もそれでいいか?」

「あ、うん。任せるよ」

「よっしゃ!」


 僕が素直に頷くと、喜世(きよ)さんは改めてシャツの袖を腕まくりし、ソファから立ち上がった。


千麻(ちあさ)。とりあえず冷蔵庫の食材を確認しようぜ」

「そうですね。優汰(ゆうた)君。冷蔵庫を覗かせていただいてもよろしいですか?」

「うん。いいよ」

「よしっ。瑠音(ると)。手配は任すからな」

「ええ」


 さっきまでとは一変。俄然やる気を見せた喜世(きよ)さんは、そのまま千麻(ちあさ)さんを引き連れてキッチンに戻っていく。

 でも、買い出しに手配ってなんだろ?


「えっと、向かうのは近所のスーパーだよね?」

「ぶっぶー。ざーんねん!」


 僕がそう尋ねると、残っていた沙和さんが楽しそうに首を横に振る。

 え? 残念って……。


「じゃあ、どこに行くの?」

優汰(ゆうた)は何も心配しなくてもいいわ。(わたくし)に任せなさい」


 瑠音(ると)さんも意味深な笑みを浮かべてるけど……。


「う、うん。わかった」


 僕はもやもやとしながらも、そう返すことしかできなかった。

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