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松岡正剛『千夜千冊』

松岡正剛氏が今年(2024年)8月12日に亡くなった。


松岡氏は現代読書界の頂点と言って差し支えないほどの(質を伴った)読書量を誇る傑物である。


私が(一面識もないが)勝手に師と仰ぐ人物でもある。


その代表作は『千夜千冊』であり、それはこの『僕の読んだ本』を書くきっかけの本でもある。


『千夜千冊』は三種類存在する。


一つはウェブ版。インターネット上で誰でも読める『千夜千冊』の大本である。


もう一つは全集版。ウェブ版に大幅な加筆修正を行った大部の著作(全7巻+別巻1:税別9万5千円)である。私は持っておらず当然未読である。


そして最後の一つが再編集された文庫版。『千夜千冊エディション』である。


いずれの版でも構わないので一読してみてほしい。その知識量に圧倒されるはずである。


一夜につき一冊の本が紹介されるのだが、関連する書籍にも触れられていてその数はおよそ十倍ほど。


それも単に知識を誇るためのものではなく、元の本に有機的に結びついた知的結晶のようなもので松岡氏とその本との関係を知るうえで決して欠かすことのできないものなのだ。


私は本についての本、いわゆる「本の本」が好きでよく読むのだが、『千夜千冊』は間違いなくマイベストの「本の本」である。


さて、そろそろ本題に入ろう。


しかしこれはどう表現すれば良いのだろう。内容について語るにしてもやっていることは著作紹介であるしその内容は紹介する作品ごとによっても変わるし、また作品の種類は多岐にわたり、到底、私如きに要約できるものではない。正直に言えば、未読の部分の方が多すぎて的確なことが何一つ言えないということもある。部分的に知っていることを記すと、どうやらヴァレリー・ラルボーの『幼なごころ』が松岡氏にとって重要な本であるということくらいか。他にもありそうなものだが特に印象に残っているのがそのことなのだ。深く立ち入ったことが(私の能力不足で)言えないのが残念だが、ぜひとも自分の目で読んで自分の頭で体感してほしい本である。


この作品はあまりに長大でその関心領域があまりに多岐にわたるのでその全容を把握することは大変に難しい。紹介されている本まで読もうと思うならなおさらだ。紹介文を書くなんてとんでもない話だ。

しかし、それでもこの本を『僕の読んだ本』の最初に取り上げたのは、僕がもし『千夜千冊』の真似事をするなら最初に取り上げるべきは『千夜千冊』しかないと固く信じているからだ。


先人の偉業には遠く及ばないと理解しつつも挑戦せずにはいられない。そんな思いからこの作品を書き始めた。読者諸賢にこの旅路を見守って頂けるなら望外の喜びである。









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