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25.だから、待てって言っただろ?-さてと、やってくれたな-

全43話予定です


曜日に関係なく毎日1話ずつ18:00にアップ予定です(例外あり)

※特に告知していなければ毎日投稿です

「だから、待てって言っただろ?」


 発している言葉に反して口調は優しい。


「そのまま倒すから、ちょっとそのままでいて。状況は?」


 そう言うと、弾に当たらないようにゼロワンを寝かせる。


「り、両腕が、なくなっちゃった……血は、出てないよ。なんか焦げた、においがする」


 レイリアが痛みに耐えながら応答する。


「おそらく装甲を貫通できるようにするナイフみたいだから高周波ブレードか何かだろう。つまりは傷口は焼けたんだよ。出血がないのが幸いしたね、それとブレードが体に当たらなくてよかった。とりあえずそのままじっとしてて」


 務めて優しい口調でそう語り掛けると、


「さてと、やってくれたな」


 こっちは二対三なのだが、カズの口調からは余裕のようなものがあふれている。


「ゼロゼロ」


「何? カズ君」


 ラグなしで返ってくるその声に、


「ゼロツーとの射撃管制を頼める?」


 と聞く。


 直ぐに、


「任せて、ゼロツー聞いてた?」


 と秘匿通信を送ると、


「はい、指揮権を確認しました。トリシャ、行くよ」


 ゼロツーのサブプロセッサーがパイロットと話す。


「二対三か、でも今の私たちなら」


 と言うトリシャに、


「そういう事」


 と返す。


 ゼロゼロはまず手近にいるクラウディアから屠ろうとしていた。だが、その時、後方にいたレイドライバーが突出してクラウディアの機体を後方に引っ張ったのだ。まるで[それだけはさせない]とでも言わんばかりに。


 そして通信で、


「隊長、大丈夫ですか? 敵は二体のようですがどうしましょうか?」


「ここまで来た時の動きからして、何か新装備がなされているのだろう。ここは敵の性能を調べておきたいところだ、イーハンそちらはどうだ?」


 クラウディアがそう尋ねると、


「隊長、こちらには敵レイドライバー一体が来ました。二対三ではありますが、四つ足が思った以上に硬くて」


 そう返って来る。


「絶対に無理はするな、こちらの全滅だけはどうしても避けねばならない。敵の漸減だけでも出来れはいい」


 クラウディアはそう言いながら、出てきた隊員にに一旦下がるよう指示を出す。


 ちょうど三角形を描くように布陣して盾をかざしながらマシンガンを放つ。


 ゼロゼロが指揮管制している為、ゼロゼロとゼロツーが同一の敵を狙う事はない。そして、その動きは今までとは別物である。


「敵が早い、狙いが定まらない、だと?」


 クラウディアが漏らすのも無理はない。敵レイドライバーは盾は装備していない。普通にマシンガンを装備しているだけなのだが、こちらが狙いを定めて撃っても外してしまうのだ。もちろん帝国のレイドライバーだって生体コンピューターを搭載しているし、コンピューターの指示に従って効果的と思われる射線を確保しているはずである。


「どう、ゼロツー?」


 カズがゼロツーに問いかける。


「すごいわね、これ。これならいけるかも」


 トリシャだ。この回線はオープンである。つまりレイリアも聞いているはずである。なので余分な事が言えない。必然ぼやけた表現になる。


「ゼロゼロ?」


「何?」


 射撃管制中のゼロゼロが即応する。


「とりあえず、一体倒そうか。流石に二対三はちょっと分が悪いかなぁって」


全43話予定です



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