23.敵レイドライバーのせん滅を第一にしろ-四つ足?-
全43話予定です
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「いいか、我々の第一目標は敵レイドライバーのせん滅だ、それが達成されるまでは他には目をくれるな、いいな」
総指揮はクラウディアが執っていた。
「イーハン、そちらはどうだ」
「問題ありません、隊長」
どうやらこちらも大丈夫のようだ。
「よし、盾装備のまま前進する。機械化部隊も順次ついてくるように。機械化部隊は敵機械化部隊との交戦を、我々は敵レイドライバーとの戦闘だ」
そう言うとそれぞれの方角からジリジリと前進する。その頭上では早速交戦が始まっているようだ。
「上には構うな、敵レイドライバーのせん滅を第一にしろ」
再度同じ注意をする。
基地まで百メートルを切ったところで砲撃が飛んで来る。戦車砲と、レイドライバーによる砲撃だ。向こうは手慣れているもので盾に次々と当たる。それを上手く受け流しながら敵が隠れているところにこちらも砲撃を加える。
――流石一筋縄ではいかないようだな。だがしかし今の私たちはこの前までの私たちではないのだよ。
クラウディアはそのまま前進を指示する。こちらは連射の利くマシンガンだ、その為か敵は中々遮蔽物から出られないようだ。
「ならばこれでどうだ」
クラウディアは、マシンガンの下に付いているグレネードを装弾して敵の遮蔽物に向けて撃つ。その弾は軽い放物線を描き、見事その辺りに着弾する。
するとどうだろう、敵が複数の弾を発しながら隣の遮蔽物に隠れる。その姿は一瞬ではあるが確かに以前会敵したレイドライバーそのものである。
「敵はやはり一体しかいないな、イーハン、そちらは?」
クラウディアの通信に、
「こちらは四つ足のレイドライバーに行く手を阻まれています」
「四つ足?」
――そんなのはいなかったような。という事は敵はホログラムを使って一体紛れ込ませていたのか。
「手強いのか?」
との質問に、
「いやに戦闘慣れしているみたいで、こちらは一体肩に被弾しました、がまだいけます」
「無理はするな、数では圧倒的にこちらが優位だ、必ず押せる」
――という事は計二体か、まぁ妥当なラインだな。想定内だ、これならいける。
こちらは前進を続ける。敵は反撃の機会を狙っているのだろうが、そうはいかない。
「敵をいぶりだすぞ、グレネードをさらに撃つ」
三体での波状グレネード攻撃、これは直接当たらなくても相手の動揺を誘う。もしも一発でも当たれば、という気にさせるのだ。
会敵してからどのくらい戦闘していただろうか、お互いに致命打を与えられずにずるずると時間だけが経過したのだが、焦れたのか敵が飛び出してきた。
――馬鹿な、三対一なのは分かっているというのに。
敵はジグザク運動しながらマシンガンをバラまいてくる。リアクティブアーマーも着ているようだ。
――ならば、これでどうだっ。
クラウディアは一旦マシンガンを引っ込めると、空いた手に別の武器を持つと、
「先行する、援護を」
とだけ言い残してこちらからもダッシュする。
敵の有効射程をはるかに下回ってマシンガンが意味をなさなくなる距離、具体的には数メートルまで近づいて手に持ったものを横から突き刺す。
クラウディアが持っていたもの、それはブレードが微振動するナイフである。そのナイフはリアクティブアーマーの隙間を綺麗につき、装甲のちょうど切れ目に吸い込まれていく。
この時の為に接近戦も練習していたのだ。敵には早く動けるやつがいる、それは前に二体の損失を出した時に嫌というほど痛感させられていた。そして、その時に相手が接近戦用の武器を持っていない事も見ていたのである。
――イケる。
そう確信した手ごたえがあった。確かに敵の装甲板の隙間へとナイフはは入っていったのだから。
数秒して、
「ギャーッ」
という叫び声がかすかに外部マイクで拾えた。
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