表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/43

21.待ちに待った補充のレイドライバーである-して、参謀。作戦はどのように?-

全43話予定です


曜日に関係なく毎日1話ずつ18:00にアップ予定です(例外あり)

※特に告知していなければ毎日投稿です

 レイリアたちが攻撃を憂いていた日から数日後、クラウディアたちはその隊員たちと会合していた。待ちに待った補充のレイドライバーである。


 今回はクロイツェル参謀も同席していた。


 それぞれが自己紹介をしたあとクロイツェルが、


「いよいよ明日にでもアルカテイル基地に向けて進軍しようと思う。きみたちも知ってのとおり、あの基地はいわゆる[ホットスポット]だ。先の戦闘は共和国も観ていただろう事は想像に難くない。なので大手を振って、とまでは言わないものの存在を秘匿する必要性はなくなった」


 とまで言ったあと、


「敵戦力は情報によると、航空部隊と機械化部隊はそろってきているようだがレイドライバーが補充されたという形跡はない。つまり敵基地には今、一体か、多くて二体しかいないはずである。対して我が方は六体である。まぁ、うち二体はこれが初の実戦になるが、他の隊員がフォローして当たるように」


 そう言って隊員たちを見回す。新人は別として、四人はいい面構えになって来た。場数を少しでも踏むと人間変わるのだろう。


「して、参謀。作戦はどのように?」


 クラウディアだ。その問いに、


「ひとかたまりになって攻めても、残念ながら敵はかなり場慣れしている相手だ。もしかしたら機械化部隊を盾に簡単に攻めさせてはくれないだろう事は想像に難くない。そこで、だ」


 クロイツェルの案とは。


 それは部隊を二手に分けるというものだ。


 ここグランビア市から攻め込む場合、ちょうどアルカテイル基地の裏手に出る事になる。堀があって、ゲートにたどり着くには一本橋を渡らないといけない正面とは違い、そこは遮蔽物が余りない場所だ。滑走路のある場所にあたるそこに正面と左翼から三体ずつで仕掛ける。もちろん機械化部隊も前進させるが、いかんせん足が遅い。


 空は戦闘機同士で戦うから空からの爆撃はそう心配しなくてもいい。とにかく敵レイドライバーのせん滅が第一目標だ。


 クロイツェルは最悪、基地は落とせなくてもいいと考えている。それ程にレイドライバーの排除が必須なのだ。逆に言えばレイドライバーのいなくなった基地などはたやすく落とせる。それくらいレイドライバーというのは戦況を一変させる兵器なのだ。


「何か質問は?」


「三体ずつという事でしたが、編成は?」


 クラウディアが尋ねると、


「任せるが、三体のうち一体は新人を混ぜるように。クラウディア君とイーハン君がそれぞれ指揮を執りたまえ。そうだな、前回の作戦の事もあるからクラウディア君、きみの部隊にはエミリア君を入れたらどうかね」


 イーハン・チャン、彼女はこのレイドライバー隊の副隊長で、前回は遠隔操作組の指揮を執っていた人物である。


「はっ、ではそのようにしたいと思います」


 クラウディアもその意見が妥当だと思ったのだろう、そのまま従う。


「いいかね、第一目標は敵レイドライバーの掃討だ。それが終わるまでは他のものには目をくれるな。基地は後回し、レイドライバーの掃討が終わったらその時点で我が方の航空戦力が生きていれば敵機械化部隊の掃討を、航空戦力がやられていれば半数は対空を半数で機械化部隊の相手をしたまえ。最後に基地だが、それは投降を呼びかけて応じなければ司令所を叩きたまえ」


「はっ、了解しました」


 声がそろう。


「今回も成功報告を待っているぞ、では準備に入りたまえ」


 クロイツェルはそう言うとレイドライバーの元へ向かう隊員たちを見ていた。


 ――これが成功すれば、我が国は遅れた分を取り返せる。


 そう思うのである。


全43話予定です



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ