表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/43

1.あの戦闘から二週間が経過した-慎重に、ゆっくりとやりたまえよ-

全43話予定です


レイドライバー 1,2,3,4を読んでいない方は、お手数ですがそちらをお読みになってから今作をお読みください(前作からの続きものになります)


作者ページからご覧になれます↓

https://mypage.syosetu.com/2478453/



実は、もう一つの並行世界線という事で、ヒューマンシリーズという作品群を寄稿しています(全て完結済みです)

もしよければこちらも読んで頂けるととても嬉しいです!


ヒューマン 1 -繰り返される事件と繰り返す時間遡行-

https://ncode.syosetu.com/n2996hx/


ヒューマン 2 -再び繰り返される事件と再び繰り返す時間遡行-

https://ncode.syosetu.com/n8320hy/


【R-18】ヒューマン 3 -時間遡行によってもたらされたものは-(これだけR-18なので作者ページに載っていません)

https://novel18.syosetu.com/n2786ia/



今回から少しペースを落とさせてください、曜日に関係なく毎日1話ずつ18:00にアップ予定です

※特に告知していなければ毎日投稿です


1話が大体1500文字前後ですので読み足りないかもしれませんが、スキマ時間にでも!


 あの戦闘から二週間が経過した。


 クリスとトリシャの機体は研究所に運ばれていた。先に改修作業を行うためである。


 コアユニットは、やはり二体とも死亡が確認された。一方のサブプロセッサーは両方とも健在である。よって当初の予定通り、生き残ったサブプロセッサーは補充の戦闘機に搭載される運びとなった。


 だが、その前に。


 今まで蓄積されたデータを吸い出してからである。吸い出されたデータは、次のサブプロセッサーに引き継がれる運びとなっている。


「慎重に吸い出しを行って」


 陣頭指揮を執っているのはクリスチャン・ガルシアである。彼はこの研究所の副所長をしており、所長であるカズがいないときはこうして研究所の陣頭指揮を執るのだ。


「次のサブプロセッサーの準備は?」


 クリスチャンが近くの職員に聞くと、


「適応期間が過ぎた個体が用意出来ています」


 という返事が返って来る。


 適応期間。


 それはサブプロセッサーにする為、脳だけになった人間に生体コンピューターを埋め込んだ状態で覚醒させて、しばらく環境に慣れさせるのだ。麻酔で眠らされて、次に起きた時には自分の体がなくなっていて、さらにはちょっと何かを考えるとその考えに則した資料やらがずらーっと頭の中を流れる。そんな状態で直ぐに実戦で使用しようとすると間違いなく何かやらかすはずである。


 ではどうするか。生体コンピューター化された状態でしばらく訓練のようなものをさせるのである。いわゆる[慣らし]というやつである。これを行う事で本人は自分が置かれた状況を理解するし、自分に施された機能拡張である生体コンピューターをうまく使用できるようになるのである。


「二五四被検体と二五五被検体、上がりました」


 別の部署から声が上がる。


「吸い出しは?」


「もうほどなく完了します」


「よし、二つとも機械にセットして」


 クリスチャンがテキパキと指示を出して進めていく。生命維持ユニットに入れられた二つのサブプロセッサーが正面の少し高くなっている壇上に乗せられる。この辺り、同盟連合はフォーマット化に成功しているので専用の設備がある。吸い出されたデータは蓄積し、それまでのデータと合流して新しいサブプロセッサーへと流し込まれる。


「二つの意識レベルは?」


「正常範囲、覚醒中です」


 つまり、ちゃんと起きている事を意味している。


「よし、吸い出したデータと蓄積データの混合したものを書き込むぞ。準備は?」


「良好です」


「よしやりたまえ」


 クリスチャンが最終指示を出す。


 実はこの作業、当のサブプロセッサーである人格には相当不快なのである。それはそうだ、何せ自分が経験してこなかったものが[既知の経験]として認識されるのだから。


 この作業は、定期的にサブプロセッサーからデータを吸い出して共有、それを[アップデート]と称して各戦線のユニットたちに順次適応している。もちろん、その中にはゼロゼロもネイシャも含まれる。


 不快なものを味わえば、人間なら暴れてみたり、声を出してみたり出来るものだが、サブプロセッサーは違う。脳みそだけになってしまっている為、腕や足、体といった出力デバイスであるものが繋いでなければ微動だにしない。だが、中の脳みそはちゃんと生きているし、覚醒している。


「慎重に、ゆっくりとやりたまえよ」


 クリスチャンはいたって普通に指示を出しているが、実はこの作業、もっと早く終わらせる事が出来るのだ。彼の指示で二倍以上の時間をかけてデータの書き込みを行っている。


 一時間はかかっただろうか、その作業も終わりを見た。


「よし、取り付けまで待機させろ。整備班は?」


 クリスチャンがそう言うと、室内のスピーカーが整備ドックにつながる。


「こちらは、細かいところは残ってますが改修がほぼ終わりました。もうサブプロセッサーを搭載できますが」


 整備主任がそう答える。


「そうしたら搭載しましょう。明日にはパイロットたちが来ます。それまでにデバック作業を終わらせて」


 そう言うと[アップデート]の終わったサブプロセッサーを今度は整備ドックへと運ぶ。


全43話予定です


レイドライバー 1,2,3,4を読んでいない方は、お手数ですがそちらをお読みになってから今作をお読みください(前作からの続きものになります)


作者ページからご覧になれます↓

https://mypage.syosetu.com/2478453/



実は、もう一つの並行世界線という事で、ヒューマンシリーズという作品群を寄稿しています(全て完結済みです)

もしよければこちらも読んで頂けるととても嬉しいです!


ヒューマン 1 -繰り返される事件と繰り返す時間遡行-

https://ncode.syosetu.com/n2996hx/


ヒューマン 2 -再び繰り返される事件と再び繰り返す時間遡行-

https://ncode.syosetu.com/n8320hy/


【R-18】ヒューマン 3 -時間遡行によってもたらされたものは-(これだけR-18なので作者ページに載っていません)

https://novel18.syosetu.com/n2786ia/



今回から少しペースを落とさせてください、曜日に関係なく毎日1話ずつ18:00にアップ予定です

※特に告知していなければ毎日投稿です


1話が大体1500文字前後ですので読み足りないかもしれませんが、スキマ時間にでも!




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ