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735.会話 白馬の王子様の話

本日もこんばんは。

年が明けてもやっぱりくだらないおふたり。

「お迎えに上がりました、勇者さん。いえ、プリンセスとお呼びした方がいいでしょうか」

「人違いです」

「どうぞお手を。シャル・ウィ・ダン……ちゅっ」

「なんか普通に気持ち悪いですね」

「えっ? 今日の魔王さんは王子様のようにすてき? 大好き愛してる?」

「元日って耳鼻科やってますかね」

「当番医なら開いていると思いますよ」

「急いで受診してきてください」

「やだなぁ、勇者さんってば。ぼくはすこぶる元気ですよう!」

「熱って三十八度くらいあっても案外気づかないもんですよ」

「それはさすがに休んでくださいね」

「魔王さんがおかしなことを言うので、熱が出てきた気がします」

「インフルエンザですか勇者さん! それはいけません勇者さん!」

「魔王さんが静かになれば治ります」

「聞いたことのない病気ですね」

「私だけですから」

「ぼくにもぼくだけの病がありますよ。勇者さんびっぐらぶすぎて胸が苦しいです」

「胸痛って何科を受診すればいいのでしょうか」

「困ったらとりあえず総合診療科ですかね」

「魔王さんも行っておいで」

「人外のぼくが受診したら、お医者様が困ってしまいます」

「興味深いと思って解剖されたりして」

「『勇者さんびっぐらぶ』と書かれたぼくの心臓が見られちゃいますね!」

「ドン引きかも」

「王子様のごとく、ぼくのすべてに勇者さんへの愛が込められているのです」

「王子様も願い下げでしょうよ」

「彼、もしくは彼女の全身も、恋人への愛が溢れて飛び出して弾けているのです」

「想像力を働かせないでおきますね」

「プリンセスに何かあれば、白馬に乗って駆け付けるのです」

「自分で走ってこい」

「馬の方が速いですから」

「下半身だけ馬になればいいのです」

「半人半獣のケンタウロスですか」

「あの人って、病気やケガをしたら、どっちの病院に行くのでしょうか」

「どっち、とは?」

「人間の病院か、動物病院か」

「あー、たしかにそうですね」

「上半身の場合は人間用で、下半身の場合は動物病院と使い分けるのかな」

「全身の時は困っちゃいますね」

「一番困るのは薬じゃないですか?」

「そんな真面目に考える話題でもないかと」

「身体としては人間と馬、どちらに近いのでしょうか」

「半分ずつなので、五分五分ですかねぇ」

「お腹が痛い時、人間用の薬でちゃんと効くのかな」

「お腹を壊したケンタウロスのイメージが湧きませんけどね」

「お布団で寝たい時も、なんだか寝にくそうな身体ですし」

「勇者さんが憐憫の表情を浮かべている。よほど布団で寝ることが大事なのでしょう」

「考えれば考えるほど、ケンタウロスがかわいそうになってきました」

「いるかどうかもわからない相手を思いやるとは、さすが勇者です」

「魔族にいそうですけど」

「ほんとそれ」

「これぞ魔族って感じの見た目じゃないですか?」

「追いかけられた時はぼくを呼んでください。白馬に乗って助けに行きますね」

「普通に倒してほしいんですけど」

「『マイプリンセス』と叫びながら参上します」

「知らない人のフリをしますね」

「半人半獣と戦うぼくを応援してください」

「どういう光景……」

「知らないんですか、勇者さん。今年は『白馬の王子魔王YEAR』ですよ」

「初耳です」

「いま作りましたからね」

「魔王さんもトンデモ捏造物語に慣れてきたようで」

「息をするようにトンデモ捏造物語を創り出す人が隣にいますから」

「さすがの私も白馬に乗った魔王さんは想定外です」

「今年のぼくは、勇者さんからの黄色い歓声を浴びて輝くのですよ」

「白馬の王子魔王嫌ーって?」

お読みいただきありがとうございました。

今年もどうぞよろしくお願いします。

午年なので『うま』に関連する物語が書けたらいいなと思います。猶予は今日から一年間。


魔王「ぼくが白馬の王子様なら、勇者さんは黒ドレスのお姫様ですね」

勇者「ですね、と言われましても」

魔王「白ドレスがいいですか?」

勇者「そういう問題じゃない」

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