727.会話 深海の話
本日もこんばんは。
海系の映画は呼吸困難になります。
「深海には得体の知れないバケモノが住んでいる……という話をご存じですか?」
「バケモノランキングでほぼトップの魔王さんが言うんですか」
「勇者さんがこわがるかと思って言ってみただけですよ」
「実際はどうなんですか?」
「深海は未知の領域です。いてもおかしくありませんよ」
「魔王さんとどっちが強いですか」
「負けませんよ~。酸素ボンベをつけて戦いますとも」
「魔王さんって水中でも呼吸できるんですよね?」
「できます」
「なぜ酸素ボンベを装着するのですか」
「水中戦ですから、見た目も大事でしょう?」
「動きにくくないですか」
「問題ありません。酸素ボンベで敵を殴るので」
「あ、武器なんだ」
「任せてください。この世界のジェ〇ソン・ステ〇サムにぼくはなる」
「伏字の意味とは」
「サメでもタコでもイカでもシラスでもどんとこいです」
「最初の以外なら私でも勝てますよ」
「いつか、勇者さんと深海デートしたくて」
「深海ってどれくらいの深さなんですか?」
「二百メートルですよ」
「死んじゃうかも」
「光の届かない世界なんですよ。神秘的ですよね」
「人間って生きられるんですか?」
「普通に死にますよ」
「だめじゃないですか。深海デートとやらはひとりで行ってください」
「それだと、ただのぼっち深海散歩ですね」
「私でも知っていますよ。水圧がどうとか」
「勇者さんはぺちゃんこのぼきゃんですね!」
「深海にも魔なるものっているんですか?」
「なんで目を背けながら訊くんですか」
「魔王さんの謎の擬音がこわくて……」
「すみません。ロマンチックが溢れて飛び出す、の方がよかったですね」
「別のものを想像して嫌です」
「目を背けながらでいいので聞いてください。深海にも魔物はいますよ」
「強いですか?」
「強いです。深海で生き残れる力がありますから」
「生命としての強さを訊いたんじゃなくてですね」
「あ、魔物としてですか? それは、うーん、どうだか……、あ、はい、強いです」
「かなり迷いましたね」
「深海って、魔物以外の生き物も強いんですよ」
「深海世界の戦いがあるのですね」
「昔、どんなものだろうと遊びに行ったことがあるのですが、普通にやられて帰りましたよ」
「へえ、強い魔物がいるんですね」
「いえ、深海生物に」
「そこはがんばれ?」
「ジェイ〇ン・ス〇イサムが戦った大きなサメもいましたよ」
「さっきと伏字の位置が違う」
「まじでビビって急いで帰りましたけど」
「ビビるな。魔王でしょう」
「超大きくて! 牙もやばくて! あれと戦ったジェイソ〇・ステイ〇ムすごいですね!」
「魔王さんも魔王らしいところを見せてくださいよ」
「勇者さんが応援してくれるなら」
「地上と深海を繋ぐビデオを用意してくださいね」
「えー! 間近じゃないといやですよう」
「私が死んじゃうんですよね」
「勇者ぱぅわぁーでどうにか」
「なるんですか?」
「深海の方から来た勇者さんもいましたよ」
「それ、ほんとに人間ですか?」
「人間ですよ。勇者は人間しかなれませんからね」
「めちゃくちゃ身体が強いとか?」
「いえ、普通の人です」
「おかしいですよ。どういうことですか?」
「深海の方から来ただけで、深海から来たわけではありませんから」
「うわ、やられた」
お読みいただきありがとうございました。
〇ェイソン・ステイサ〇すごい。
魔王「いろんなものと戦い、悪の組織もぶっ壊したりしているので、実質勇者さんですね!」
勇者「私はあんなに強くありません」
魔王「養蜂家の勇者さんもすてきだと思いますよ」
勇者「続編が楽しみですね」




