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669.会話 ハンバーガーの話

本日もこんばんは。

たまに食べたいハンバーガー。

「とんでもない高さのハンバーガーが売っているのを見たのですが」

「おいしそうでしたね。食べたいですか?」

「食べる食べないの前に、食べられるのか」

「ハンバーガーですから、食べられると思いますけど」

「あんな大きな口の人間がこの世にいると思いますか?」

「ああ、そういうことですか」

「私の顔より大きかったですよ」

「勇者さんのお顔は小さいですけどねぇ」

「じゃあ、口に入りますか」

「魔法を使ってよいのなら、ぱくりんちょできますよ」

「うわ、ポリスメン」

「普通にいやそうな顔をされました。通報しないで」

「普通のハンバーガーですら、顎が外れそうな思いをしたというのに」

「ハンバーガーを持ちながら不安そうにしていた勇者さんのかわいさといったら……」

「食べるのが大変でした」

「大変かわいかったです」

「こっちは困っていたというのに」

「ある程度楽しんだあと、ちゃんとアドバイスをしたじゃないですか」

「大きく口を開けましょうね、でしたっけ。んなこと知ってんですよ」

「アドバイスを聞いて実践してみるも、やっぱり口が開かない勇者さんは信じられないくらいぷりちーでした。誠にありがとうございました」

「うるさいです」

「ハンバーガー最高です~」

「まったく、インパクトがあればいいってものではないのですよ」

「ですが、天高くそびえたつハンバーガーにはテンションが上がりませんか?」

「だから、どうやって食べろと」

「食べやすい大きさに取り分けるのですよ」

「それなら、最初から小さいハンバーガーでいいじゃないですか」

「見た目の衝撃さ、話題性、食欲促進、宣伝効果など、様々です」

「人間ってめんどくさいですね」

「デカ盛りチャレンジは見ているだけでもおもしろいですよ」

「あんなに大きくしなくてもいいのに」

「勇者さん的にビッグサイズだとうれしいものってなんですか?」

「えー……、お布団とか?」

「その心は」

「どれだけダイナミックな寝返りを打っても掛け布団がある喜び」

「就寝中に新体操でもやるんですか?」

「あとは、もふもふ動物でしょうか。毛に埋まって呼吸困難に陥りたいです」

「特殊な好みを暴露しないでください」

「食べ物は普通の大きさでいいです。食べ切れないと困りますから」

「そうですか。でもぼくは、巨大なハンバーガーを前にする勇者さん、見たいです」

「純粋な欲」

「困り果てる勇者さんを数時間眺めたいです」

「助けろ?」

「例のごとく口が開かない勇者さんに意味なしアドバイスをあげたいです」

「アドバイスに謝れ」

「ソースがこぼれてべたべたになった勇者さんに手拭きをあげるフリしてからかいたい」

「いじわる」

「残さないように食べ、満腹で眠そうな勇者さんにお布団かけてあげたい」

「私は赤子か」

「最後に『よくがんばりました』と花丸のシールをおでこにぺたり」

「せめて渡せ」

「以上が、タワーハンバーガーと勇者さんのはっぴーランチタイム妄想でした」

「愉快な脳みそですね」

「さあ、お昼ごはんにしましょうか。例のハンバーガーを買いに行きますよ」

「普通のでいいです」

「ぼくがいやです。ビッグなハンバーガーと勇者さんを写真に収めないと」

「魔王さんも手伝ってくれるんですよね?」

「もちろんです。隣でナイフとフォークをお渡ししますよ」

「いや、食べてくださいよ」

「それはお手伝いできないですね」

「なぜですか。誰かの食べかけは嫌だということですか?」

「あ、いえいえ、そうではなくて。お手伝いできないルールなのです」

「困っている私を見たいから? いじわるな魔王さんですね」

「それも違います。あ、困っている勇者さんは見たいですが」

「本音が聴こえた」

「挑戦者は一人までなんです」

「私はフードファイターではありませんよ」

「ビッグサイズのフードにコマッタナーですもんね」

「そういうあなたはヤカマシイナーですよ」

お読みいただきありがとうございました。

この作品はクダラナイナー。


勇者「おいしいです。めちゃくちゃ大きいですけど」

魔王「困ってます?」

勇者「目の前でカメラを構える変人に困っています。アドバイスください」

魔王「それはどうしようもないですね!」

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