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他界

今日からダンスの講師が来ます。

ウィルクス公爵家の親戚の方だというブレンダ様という若いご令嬢でした。


若いと言っても私よりは年上ですが。


ウィルクス公爵家は美形な家系でしょうか。

しかし、とても綺麗な方ですが私を睨み付けるような方でした。


ダンスのご指導は冷たく厳しいものでした。


「もっと早く覚えてくれないと困るわ!ウィルクス公爵様に頼まれたから来たのよ!クレイン様にも恥をかかす気!?」

「すみません…あの…クレイン様をご存知で?」

「当然です!」


どうやらクレイン様ともお知り合いらしい。

そして、凄くトゲのある物言いです。


ステップの仕方も教えてくれません。

見て覚えて、と言われるけど真横で一緒に踊り始めるから、ほとんど見られません。

見ながらすると、どうしても私の方が足が遅くなります。

そして、遅くなれば叱責が飛びます。


何日もこの調子で疲れるだけでした。

しまいには、私に一人で練習しなさいと言われてブレンダ様は教えることなく、お茶に興じていました。


いつの間にか、メイド達とも仲良くなり、まるで、ブレンダ様がこの邸の女主人のようになりました。


そして、お義父様のウィルクス公爵様がいよいよ他界しました。


もう力のない手を私は握りしめていました。


そして私が看取り、お義父様はゆっくり目を閉じてしまわれたのです。


ブレンダ様も来ましたが、執事のジャンに、遠慮して下さいとブレンダ様は廊下に出されました。

お義父様は私に側にいて欲しかったようです。


本当ならクレイン様と私の二人に側にいて欲しかったのでしょうけど。


5日ほど前から容態が変わって来ていたのでもしやと思い、クレイン様に速達で手紙を出しましたが間に合いませんでした。


そして、やっと夜にクレイン様は帰って来ました。






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