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破産

朝一で婚姻届を提出し、二人で邸に帰るが馬車の中でもクレイン様の膝の上だった。


「クレイン様、少し離れませんか?」

「夫婦とは離れんものだ」

「そうですか…」


一日中くっついている気でしょうか。

明日からの仕事はどうする気なのでしょうか。


そんな疑問をよそに、ウィルクス邸に着くと、一台の馬車が来ていた。


馬車の主はブレンダ様のお父様のコリンズ伯爵だった。


邸に入れてもらえず馬車で待っていたらしい。


クレイン様と馬車を降りるとコリンズ伯爵は慌てて馬車から降りて来た。


「クレイン様!今日こそは娘を…っ!」


クレイン様はコリンズ伯爵を無視して、ジャンに、居間に通せ、とだけ言った。


居間に行くとクレイン様と隣に座り、コリンズ伯爵に座れ、と命令していた。


「ジャン、レーヴィは来てないか?」

「目録は届いています」

「ならいい」


クレイン様はレーヴィ様からの目録を速読するように見ていた。


「コリンズ、ブレンダは随分俺とエステルの邸で好き勝手していたな」

「ブレンダはそちらの元子爵令嬢が心配で滞在してやっただけです!」

「コリンズ、エステルは元子爵令嬢ではない。俺の妻だ。先ほど正式に夫婦になった。言葉に気をつけろ」


言葉に詰まったコリンズ伯爵にクレイン様は目録をテーブルに投げるように出した。


「読め。ブレンダが邸で勝手をしていたものだ。俺とエステルの金で随分派手な生活をしていたようだな。毎日酒を浴びるように飲みながら、豪華な食事に邸の壁紙まで勝手に手配していたぞ。邸のワインが一本いくらするかわかっているのか?」


出された目録を読み始めると、一ページ、二ページ開くごとにコリンズ伯爵は青ざめていった。


「全て弁償してもらうぞ。エステルへの暴行も許せるものではない。慰謝料もしっかりと出してもらう」


「しかし、ブレンダからはもてなされていると聞きました!」


「仮にエステルがもてなしているとしても、何故壁紙をブレンダが勝手に変えようとする必要がある?もてなしではなく、勝手に邸を好き勝手にしていたことは明白だ」


コリンズ伯爵は、歯を食いしばり目録に力が入っていた。


「…っ全て弁償すればブレンダをすぐに出してくれますか?」


「あれは罪人だ。牢からは出さん。賠償及び慰謝料もろとも一括で払ってもらう。邸の修繕費もだ」


「そんなことをしたら、破産してしまいます!」

「それは俺達に関係あるか?それとコリンズ伯爵家はウィルクス公爵家の親戚からは抹消する。この日より、決してウィルクス公爵の親戚だと名乗ることは許さん」


「そんな…破産すれば爵位がどうなるか…」


呆然とするコリンズ伯爵にクレイン様はひたすら追い討ちをかけるようにしていた。


「俺の邸で喚く暇があるなら、さっさと金を作れ。そして、二度とエステルに姿を見せるな」


クレイン様はそう言うと、後ろに控えていたジャンに、話は終わりだ、といかにも追い出せと言うように言った。


そして、コリンズ伯爵家は破産し、後日伯爵家は爵位返上どころか、お取り潰しになった。

伯爵家がお取り潰しになったのは、どうやらルーファス様が動いてくれたらしい。


コリンズ伯爵家の娘ブレンダ様は罪人になり、破産した為領地の運営も出来ないから、伯爵家お取り潰しは簡単だった、と後程聞くことになった。










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