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「今日は入学式(仮)!?」

訂正 第一話。

「青春ファインドアウト!」


「今日は入学式(仮)!?」


小学校から中学校までの9年間の義務教育が終わり

これから義務教育ではない学校のスタート。


そう、今日から俺は晴れて高校生となるのだ。


高校って青春の代名詞といってもいい程のもんじゃん


ほらよくドラマとかである、胸がキュンとなるようなラブストーリー、部活とかなら教師と生徒の熱血物語だから、今すっごくワクワクしてる。

うーん考えだしたら止まりそうにないから期待は胸にしまっておくとしますか。


「フッフフ〜ン♪にしても入学式、たっのしみだなぁ〜♪」


俺はついつい鼻歌がでる程、浮かれてしまっていた。


これから起こる悪夢なんて予想しない程にね。

俺はこの時、過ちに気づいていなかったんだ…あの時、気づいていればと今でも後悔してるよ。









俺の名前は夕神(ゆうがみ)織斗(おりと)

特徴は茶髪まじりの黒髮で科学実験の失敗で爆発したような感じのボサボサヘアー。まぁ、どっかの右手「幻想殺し」もちのお兄さんを連想してくれたらいいと思う。


身長は低くもないし高くもない。同年代男子の平均的な身長だと思う。体型は少し痩せ型かな。


肌は薄っすら小麦色、しっかり形の整った鼻と口 ここまでは完璧なのだ


しかし、この光を失ったような黒く濁った瞳と寝不足のようにみえる目の下のクマ。これら二つは俺を悩ます最大のコンプレックスだ。


だが俺はポジティブ思考なのでね

案外、自分の顔に自信をもってたりもする。自分で思うのもなんだけど不細工ではなくイケてる部類の人間だろう。


昔、知人に


「歪み!アンタ、マジでイケてるわ!昨日見た映画に出てくるゾンビに顔、チョー似てるもん。そっくりさんコンテスト出てみなよww」


と褒められたことがある程のイケイケ男子なのだ。


ちなみに「歪み」とは俺のこと。

夕神→歪み 俺の苗字から「う」を抜くことで悪口化するのだ。


それにしても、ゾンビにそっくりなんて褒め上手だなぁ…


あれ?よく考えたらdisられてんだけど。


その時は、「へぇ〜そうなにすごい?」ってなんか喜んでたけど、よく思い返せばものすごく失礼なことなんじゃ…


俺ってそんなにUSJの夜に出るような顔なのか?


もしかして、イケイケ男子じゃないのでは?鏡で確認…


そこには紛れもなくイケイケ男子が映っていた。てか、それ俺だけど。


「それは、さぞかしイケメンなゾンビだったんだろうな」


ついでに制服を身に纏った姿も確認。


「うん、なかなか俺も似合ってる

これは、モテるな」


どこまでもポジティブ。


制服は肩幅にピッタリ、まるで長年、共にしてきた身体の一部のような感覚だ。

この表現カッコ良くね?




俺が通う高校は隣町で、友達はほとんど近所の高校に通うからいない。

これから、見知らぬ地でどこまでやっていけるのかこれは俺の適応力がかなり試されることになるだろう。

というかやっていけないとダメなんだが。

これから知らない人達と生活していかないといけないんだよな。


俺には少々 人見知りな部分があるから不安でしょうがない。


やっぱり最初が肝心だから

自己紹介の練習でもしておこうかな

そうと決まれば行動よ。

鏡の前で練習練習


「初めまして二中からやって来ました夕神織斗です。皆さんよろしくお願いします。」


うーん、なんか普通てしっくりこない。


やっぱ、みんなに記憶してもらいたいし初対面の人にインパクトの残る自己紹介とかないかな?

真面目キャラ?いや、それはとっつきにくそうだし。

熱血キャラっぽく熱く語るか、それともオチャラケをいれていくか迷う。色々やってみるか。


「私は夕神織斗と申します。みなさん以後お身を知りを、

皆様と仲良くなれるよう努力したいと思います。」


うーん固い。こりゃダメだな。次。



「自分は夕神織斗ッス。みんなと仲良くやってきたいのでよろしくッス」


ッスばっかでウザいな。よし次。


「俺の名前は夕神織斗だ!

みんな熱くなれよぉぉ!これからよろしく頼むぜぇぇぇぇぇぇぇ」


これもダメだな。自分でやったけどなんで熱くならなきゃいけないのか意味不明。はい次。


「僕の名前は夕神織斗でぇ〜す。みんな〜これから一年間よろピクねぇ〜☆」


うん、確実に周りから浮くな☆


そうだもうこれしかない。これぞキング オブ ザ 自己紹介。

そう。厨二病キャラを演じるしかない。

それをやるには準備が必要だ。



よし、こんなんでいいかな。

それでは練習始まりまで3秒前 3.2.1…


「フハハハよく聞け愚民ども我が名は 夕神織斗

暗黒神も恐れるこの我に皆ひれ伏せよ、

クククッ なぜ眼帯をしているかって?。気になるか?ならば見せてやろう!我が右目に備えられし魔眼の力を…!!」


ガチャッ

自室のドアが開く音がする。恐る恐るドアの方を見てみると…そこにポカーンと口を開けて立つ母の姿があった。


そ、んな…バカ な


母「織斗……鏡の前で何を騒いでるの?」


ちなみに今の俺の状態はというと制服に袖を通さず肩にかけていて眼帯をつけた右目を左手で抑えたポーズをしっかりきめている。

あっ右腕に包帯も巻いてたわ。


フフッ母さんがドン引きしてる…

よし、我に帰らないとな。はぁ、何やってたんだろうな俺…いやマジで。こんな自己紹介したらお先真っ暗なんてわかってたのに。

あと、なぜ我が母はノックなしで思春期真っ只中である息子の部屋に入ってくるのかな普通。


「母さんよ、部屋に入る時はノックしてっていっつも言ってるだろ〜〜〜〜〜〜〜〜!?」


叫ばずにはいられない。

見られたのが恥ずかしすぎて顔から火がでそうだ、いや今の俺なら出せそうな気がする…

必殺!顔面火炎放射!想像しただけでゾッとする!


と赤面してる俺に母さんは声をかけてきた。


母「あ、え〜オホン、だっていちいち入る時にノックなんてめんどくさいじゃない?

…..あ、そうだ!!ドアなんて外しちゃえばいんだ♪」


「あんた正気かっ!?たかが二回くらいドアをノックするだけがそんなに面倒なのか?」


まったく、なぜそのような考えに至るんだ?

なんなだよこの母親。


母「ところで、アンタ鏡の前で一体なにしてたの?そんな、変な制服の着かたして、ん?まさか…?」


「えっ?いや別に何も…」


母「鏡に写る自分にうっとりしてとか?織斗もしかして、重度のナルシ系?」


「俺ぐらいはまだノーマルだよ!

これは、その…自己紹介の練習で悪ノリがすぎたというかなんというか」


母「あちゃ〜織斗はノーマルサイズでそっち系だったなんて、お母さん知らなかったわぁ〜」


「なに?サイズって?今、俺のピーの大きさとか関係ないよね?


母「大丈夫、お母さんわかってるから。織斗がこっち系でノーマルサイズでも咎めたりしないよ。ただ鏡ばっか見ずに現実もみようね(笑)」


「話を聞けええぇぇぃぃぃい!!」


なに一つ理解してない。

あっち、そっち、こっちってどっち系だよ!?わけわかんねぇよ。 てか、俺が現実から目を背けてるみたいにとられてるし。


全く話とことん聞かないなこの人


というか何言ってのかは聞こえてなかったんだな、あれ聞かれてないだけでもまだマシなほ…


母「ねぇ、魔眼みせてよ(笑)」


「やっぱ聞こえてたよね!」


そんなのわかってるさ、俺は周りの人間と同じで自分に摩訶不思議な力があるなんてこれっぽっちもおもってないから。か、勘違いしないでよね左手にちょっと黒煙龍を飼ってるだけなんだからね!!ってなんでそこツンデレ風?と頭の中でボケて自分でツッコミをいれる。

俺 痛いな。


「で、どっから聞いてたんだよ?」


母「どこからって、「うん、なかなか俺も似合ってるんじゃないかな!」 から聞いてた」


「ほぼ、最初からじゃねぇか!じゃ、なぜ聞いてきた?嫌がらせなのか」


最低だな…自己紹介の練習始まる前からドアでスタンバってたとか

どんだけ、俺をいじりたかったんだよ。


「というか要件なに!?今日は入学式の準備あるから邪魔しないでよ」


母「ん?…何言ってるの?入学式は明日だよ。」


「はぁ?今日じゃねぇの?」


母「入学式が一日ずれるって言ってなかったっけ?」


胸を痛める程の衝撃の事実。


「あぁぁ!!そうだった!!」


そういえば、そういう通知きたわ。


やべっ正直すっかり忘れてた…俺 一日間違えてんの気づかず浮かれてたの?うわっ本日、二回目の恥ずかしさ。

母さんはニヤニヤしながら俺を見ている。いやそんな目で俺を見るな。


母「あはははは織人 間違えてる可愛い〜ダサぁ〜いバカすぎ超ウケるドジなの〜もしかして天然?」


「はいそこっ!追い打ちかけるなよ泣いちゃうだろうが!あと罵倒すんなし」


おっと容赦ない追い打ち。効果は抜群だ。

穴があったら入りたいとはこの事だろうか。あれ?なんだろう目頭が妙に温かくなってきた。いや正直、涙でてんじゃねこれ?



はいっ皆さん訂正します!入学式は明日です。

間違った情報を教えてしまい大変申し訳ございませんでした。


ということで本日は休日。


こうして俺こと夕神織斗の物語は幕を開けちゃいます。


…あの時、気づいていたらこんな恥ずかしいことにはならなかったんだ。


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