爽やかな朝
真っ白のベッドに
淡い朝の光が差した
カーテン越しと言えど
その眩しさに目を細める
ふわふわの靴下を履いて
カーディガンを羽織る
布団から出るのは億劫だけれど
今日はいつもよりスッキリしていた
机の上には
広げた日記が
昨日に取り残されたままだった
文字の羅列を追う
少しずつ昨日の記憶が蘇ってくる
昨日は不幸な日だった
とても嫌なことがあったわけじゃない
小さな
ほんの小さな嫌なことが
いくつもあったから
朝から雨が降っていた
車のあげた水しぶきが
私の靴を濡らした
5個入りのたこ焼きに
たこがひとつも入っていなかった
行きの電車には乗り遅れて
帰りの電車は遅延していた
ノートに綴られた文字は
弱々しいけれど
今日の私はちゃんと此処にいた
一日中続いた雨は止み
靴は太陽の光に乾かされ
たこ焼きにたこが二つも入っていて
電車は目的地に辿り着いた
ペンを手に持つ
昨日の記憶を捲って
今日のページを開く
まだ真っ白の紙に
ゆっくりと黒い足跡をつけた
『今日の朝は
いつもより爽やかだ』
ご覧いただきありがとうございました。
昨日より少し、爽やかな朝
誰かに届きますように。




