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プロローグ ここは一体どこ?

「さて、帰ろっと」


 学校の門を閉じて外に出る男は一人で帰路についていた。


「少し寒いな、流石に9月の中旬に上下体操服はないわな」


 彼はそう言いながらバックから上下の体操服を出した。


「はよ帰ってご飯食べよ」


******


「ただいま〜」


「おかえりなさい、ゆうちゃん、ご飯できてるから食べちゃって」


 優しい声で迎えてくれたのは賢雄の母である凪月香里奈である。


「帰りが遅いぞ息子よ」


 そう後ろから陽気に話しかけてくるのは今年で37歳にもなるのに落ち着きがまたくない父である凪月悠人である。


「研究をしてたんだ、別にまだ7時だろ、健全な高校生にしては早い方だろ」


「言い訳は聞かん、早く手を洗ってご飯を食え、母さんの美味い飯が冷めるぞ」


「あいあい、分かりましたよ〜」


 ハキハキと喋る父に少し気だるそうに答える賢雄は荷物を置いに2階にある自分の部屋に向かう。


「ゆうちゃん、洗濯物はさっさと出しちゃってね〜」


 優しい声で言う母に「はーい」と少し大きな声で答える。


「はよ荷物置いて飯わねぇと親父に怒られる」


 だるそうにしながら部屋のドアを開け、中に入りながら照明をつけようと壁に手を向けると…


「あれ?」


 その手は壁に触れることなく空を切った。


「やっと来たわね」


 女の声だった、賢雄は咄嗟に振り向くとそこはどこまでも暗い虚無の空間だった。


「誰だ?あんたは…」


「私は----よ」


 賢雄にはノイズが混じって聞こえなかった。


「私の名前はヘルメスよ、女神ヘルメス」

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