46.終幕
おはようございます。
本日は雪も降らずいい感じですね。
仕事の疲れを癒やせそうです。
明日は月曜日……仕事が向かって来るー
「ゴブリンキングは討伐できますかね」
「わからんが、大丈夫だろう」
カミト達は左側で残りのゴブリンを討伐していた。上位種の数もかなり少なくなり、担当の人たちだけで回るようになってきた。
「そろそろ、オズ達のところに戻るぞ」
「はい」
ガーランドさんも自分と同じように判断したらしく戻るように言ってきた。
左側に集中していたため周りをよく見えていなかったが、中央の方も大分攻め込まれていた。所々に上位種の死体が転がっていて顔ぶれも大分変わっていた。
その中でもオズさん達と姉は戦いを続けていた。
「戻った…」
「よかった大丈夫だったんだな。送ったはいいけど心配していたんだ」
「カミトの動きが思ったよりもよかった」
「そうか、その話はまた後でだな」
会話していたところでまだ残っていた上位種が攻撃してきたため中断して迎撃をした。
「それでどうする。ゴブリンキングはDランクの俺たちに対応するのは難しいが他の冒険者で対応できるか」
「厳しいかもしれんな。ただ一つのCランクパーティーはゴブリンキングの討伐に向かったが、当のゴブリンキングはここにいる、応援に向かったほうが良いだろう」
「そうだな、リンとカミトはどうする。君たちの実力はわかってはいるがまだ低ランクだ。ここでの残党処理も大切だがどちらか選んでくれ。ゴブリンキングの方は命の保証があまりできないが」
「もちろんいくわ」
「お姉ちゃんがいくなら僕もいくよ」
姉のそばを離れるわけにはいかない。また何か不足の事態になった時に自分の魔法で少しは時間稼ぎができるかもしれないと思った。
「ならいつもの隊形で行くぞ。格上なのは間違い無いんだ、周りと連携していくぞ」
「「おう(はい)」」
隊形を整えながら進んでいくと次第に雄叫びや悲鳴などが入り混じった声が聞こえるようになってきた。
「そっちにいったぞ」
「きゃー」
「こっちにきたぞ」
ゴブリンキングの全体が見えてきた。高さはおよそ2.5mくらい。がっちりしたような体型で大きな剣を持っている。
体型に似合わない素早さで動き回り、冒険者を翻弄しながら戦っている。
今ここにいるのはおよそ20人、中央の右側にいた人から右に布陣していた人たちが集まっている。周辺には怪我をして倒れている人もいるが反応がないため死んでいるのかもしれない。
「加勢するぞ」
オズさんがゴブリンキングの先程の攻撃で開いた冒険者の囲いの方へ走っていった。
ゴブリンキングが来てから折る程度の時間が経ったはずだが多少の負傷はあるがまだまだ元気そうであった。
「どんな状況だ」
「囲っているがゴブリンキングの攻撃が強くてどんどん入れ替わっている状態だ。怪我したらすぐに引いてくれ」
近くにいた冒険者に状況を聞くとやはり状況はあまり良くなさそうだった。入れ替わりが激しいが引いて回復した人も戻ってきているようで致命的な状況にはなっていないが、火力不足でなかなか手傷を負わせられない状況でもあった。
「魔法を使える奴はいるか、牽制してくれ」
「オズさん使ってもいいですか」
「やってくれ。反対にも冒険者はいるから外す心配があるなら控えてくれ」
「大丈夫です」
他の冒険者の声に応えるためにオズさんに確認をとった。
制度の練習も重ねてきたので、落ち着いて打てば外すことはないがどのような動くをするかわからないのがネックだった。
「斜め上に打ちます。『ファイヤーボール』」
外れた時が怖かったので斜め上に打つことにした。
ホーミング機能をつけていないファイヤーボールは直進してそのまま外れた。
「すいません。外れました」
「今みたいな感じだったらいい。どんどんやってくれ」
繰り返しファイヤーボールを打っていると当たらないまでもうっとしく思ったのかゴブリンキングは自分たちの攻撃を頻繁に行うようになってきた。
「ステータスオープン、魔力は…残り300くらいか」
攻撃がこちらに来ていない時に残りの魔力量を確認した。数時間戦っているのでかなり減ってきてはいるが、魔法を放つにはまだ余裕があった。
「最初の方で使った魔法を打ちます」
「わかった打つ時には合図してくれ」
フェムバーストであれば、地面での爆発の威力もあり少しでも動きの阻害になるのではと考え詠唱を始めた。
「いきます『火球よ 分身し 集中的に 爆発攻撃せよ フェムバーストブラージ』」
今までは多数の魔物に攻撃できるよう、拡散して攻撃をしていたが今回は相手が1体のためその攻撃を集中的にするようにした。
全く同じ地点というわけにはいかないがほぼ同じ地点に5つの威力増し増しのファイヤーボールが飛んでいった。
ゴブリンキングは攻撃をしたらある程度の位置まで後退する、その動きに合わせて足元に向かって攻撃をした。
狙い通りに攻撃が当たり爆発によってゴブブリンキングは叫び声を上げながらよろけた。
「今だ攻撃をしろ」
よろけたことで好機と見たオズさんが全体に指示を出して攻撃をし始めた。
今まで避けられていたことで攻撃が当たらなかったが、足が止まったことで攻撃が当たる頻度が格段に上がった。
「カミトこの調子で頼む」
「はい、次行きます」
最初こそ調子良く当たっていたが、警戒をするようになり当たらなくなった。
その代わり、警戒している部分があるからこそ、散漫になる部分も出てくる。攻撃が通り初めてから徐々に動きも遅くなってきているので自分が攻撃をしなくても他の冒険者が攻撃する機会が増えてきた。
「この調子だ」
ゴブリンキングの攻撃はオズさんとガーランドさんがなんとか止めてくれていた。後ろに攻撃が来ないので安心して攻撃ができている。
「お姉ちゃんは…」
姉は自分たちのそばから離れ反対側にいた。
「あ、」
今まさに機会を伺っていたのか後ろから攻撃をしてゴブリンキングに深傷を負わせていた。
「足が完全に止まったぞ。今だ」
全員で囲って袋叩きにし始めた。怪我をした反対の足、武器を持った手、反対の手と次つぎに攻撃をして動けなくしていく。
最終的には見た目的には致命傷は与えられなかったのだがHPが尽きたのか動きを止めた。
「ゴブリンキングを倒したぞー」
近くにいた冒険者が勝鬨をあげ、参加した全員から歓喜の雄叫びが上がった。生き残ったことに喜びを分かち合う姿がそこかしこであった。
魔力が切れた魔法使いも支援に回っていたので一緒に喜びあっていた。
「森からゴブリンがきたぞ」
「まだかよ」
「ゴブリンキングを倒したのになんでくるの」
注意深く森を見ていた人から声が上がり、喜んでいた冒険者から悲鳴のような声が上がった。
森を見ると最初の集団よりはかなり少なく30体ほどがまばらにこちらへと来ていた。その後ろから飛び出してきた大きな影があった。
「ゴ、ゴブリンキングだ」
まだいたのかと再度悲鳴が上がった。
「お、おい、なんか動きおかしくないか」
良く見てみるとゴブリンキングは姿がボロボロで、足を引きずっているような動きでこちらに向かってきていた。
その後ろから再度飛び出す影がいくつかあった。
「お父さん達よ」
いち早く影の正体を見た姉から声が出た。
父達はゴブリンキングに追いつくと攻撃をしてゴブリンキングを転ばせ、そのままとどめを刺したようで2体目のゴブリンキングも動きを止めた。
向かってきたゴブリン達を残っている冒険者で片付け今回のスタンピードは終わったのだった。
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