43.臨時パーティ2
寒波が続き警報が出ている地域もありますね。
事故等がないといいのですが…
早く春になって暖かくなってほしいなと思います。
私事ですが日頃の不摂生からなのか腰が痛くなり動きづらくなりました。
若かった頃が懐かしい…治ってくれ
「呼ぶときに敬称は取らせてもらうよ」
歩きながらオズさんは確認を取ってきた。戦闘中にくんやちゃんをつけていると指示が出しにくいためだ。
「大丈夫です」
「リンとカミトはこれまでどんな上位種を討伐したことがあるんだ」
「おそらく全部の上位種を倒したと思うわ」
姉がすぐさま答えていた。
「それはすごい。リンとカミトは何歳なんだ。言えなければ言わなくてもいいが」
「私は11歳よ」
「僕は10歳です」
歳を答えると鋼の盾の4人は驚いたような表情をした。
「戦闘経験はいつからなんだい」
「10歳からよ。それより前は戦闘させてもらえなかったから鍛錬しかしてないの」
姉がそういうと4人は進みながら顔をよせヒソヒソと話し始めた。
「なあ一つ確認だけどお前達が10歳の時ってどうだった」
「俺は必死こいて依頼やってたけどなかなかランクアップしなくて大変だった」
「俺も同じだ」
「私はランクアップは早めにできたと思うが、ゴブリンの上位種は倒したことがなかったと思う」
「わかってると思うが俺も同じようなもんだ…」
断片的にしか聞こえてこなかったが、おそらく最初と最後はオズさんで、特徴的なルードさんもわかったが、ガーランドさんとミルバさんはどちらが先に話していたかまでは把握できなかった。
「2人ともすごいね。僕たちは結構苦労してここまでなったんだけどな」
「皆さんは何歳ぐらいなんでしょうか」
自分たちが聞かれたので聞き返しても良いだろうと思い聞いてみた。
「ああ、俺たちか、聞いておいて行ってなかったね。ここにいる全員15歳だ」
「Cランクのミルバさんもですか」
「そうだ。冒険者になったのが俺の方が早かったからランクが上がるのも若干早かったんだ」
「同じ出身なんですか」
「そうだここにいない剣士も含めてみんな同じ出身で小さい時から一緒にいたんだ。ただFやEランクのほとんどはそれぞれでやっていたんだ」
全体的に、連絡手段などが発達していないこの世界では、冒険者になるときには同じ村に住んでいる人同士組むことが多い。そこから冒険を続け、引き抜きや解散を経て強いパーティーとなっていく。そのため冒険者ランクが上がるにつれて解散や引き抜きを経験しない冒険者は珍しくなっていく。
「オズさん達はゴブリンの上位種を倒したことはあるんですか」
「さっきの話が聞こえていたのか。さっきの話は低ランクの時の話で今はもちろんあるぞ」
「ゴブリンキングはどんな魔物なんですか」
「ゴブリンキングは最上位種で、俺たちも戦ったことがない。最上位種はダンジョンではボスとしているがダンション以外では珍しい魔物なんだ。ただ単体での強さはそこまで高くないらしい、討伐推奨ランクよりも1ランクか2ランク落ちるらしい。問題は周りにいるゴブリンの数と言われている。逆に数を揃えられればそんなに脅威ではないんだ。」
「ダンジョンに行ったことあるの」
ダンジョンは、世界各地に点在する不思議な空間となっている。中に入った時の空間と外の空間では面積が違うことや過去に違う場所から拝領と試みた人がいたがどこまで掘っても変わらない地面だったことから違う空間に飛ばされているのではないかと言われている。
「俺たちはまだないんだ。中級冒険者になったら行こうと話しているんだ。
「中級にならないと入れないの?」
ダンジョンの話になった途端、姉が興味を示し話を進めていく。
「そんなことはないけど、一つのところに留まって強くなるよりも各地を回ってみてからダンジョンに行っても遅くないんじゃないかとみんなで話し合ってね」
この人たちはゲームで言ったらエンジョイ勢に当たるのだろうか。ダンジョンガチ勢はどのような感じになるのだろうか。ただダンジョン以外にも魔物はいるためこういう人たちが必要なのは間違いない。今まさに大量のゴブリンに困っているところを助けてもらっているのだから。
「そうなんだ。私は早くダンジョンに入ってみたい」
「どんな世界が広がっているのかワクワクするよね。よし森に入る気を引き締めていこう」
「「はい」」
6人は担当である森の浅い部分をぐるぐると回りながらゴブリンを討伐していった。
「2人ともなかなか手慣れたもんだね。11歳だとは思えないよ」
「皆さんも流石の連携ですね」
姉も自分も他の冒険者と組んで依頼を行うことがまずなかった。それ以前にこの村での冒険者活動をしている人なんて数えるほどしかいなく、すれ違うこともあまりなかった。
だからこそ、父と母以外の冒険者の動きは新鮮でありチームとしての連携を学ぶこともあった。
「この辺はいつもこんな感じだったのか」
何戦かの討伐が終わった後に、ミルバさんが聞いてきた。
「いえここまで多くはなかったです」
「多くはなかったけどよく見かけてはいたのか」
「そうよ上位種もたまにいたんだけどここ最近は見なくなって今回のことが起こったのよ」
「なるほどな」
オズは話していく中で、上位種もたまにいると聞いてそれなら戦闘経験があってもおかしくないと感じた。
地域によって出る魔物の種類は違いがあるが、ゴブリンはその繁殖力もあり世界各地で目撃されている。ただ上位種はその場所で存在進化魔物が多く、母体数が多くないと進化することはあまりない。例外として最上位種が生まれるとそれに合わせて上位種も爆発的に増えることは確認されている。
「ここで一旦休憩にしようか」
「そうしよう」
オズさんとミルバさんの合意で休憩を取ることにした。
「それにしても魔法使いが2人いると安定するな」
「そうだな、1人魔法使いを入れるか」
「それがいい…」
「入れるとしても私と違う系統の方が嬉しいですね」
鋼の盾の面々が思い思いに話していく。ルードさんに関しては、同じ魔法使いの話題ということもあって慎重になっているが、仲間の意見を優先しているらしく引き気味な発言であった。
「魔法使いってあまりいないんですか」
「そんなこともないぞ、ただどの職業にも言えることだが強さの幅は大きい。魔法に関してだと色々な魔法を取っている人は、強い魔法を使えない確立が高い、その辺も考えながら決めていかないといけないんだ」
レベルが上がってくれば全てのスキルレベルが10なんてこともあり得るのだろうが低レベルの時にたくさんの魔法を覚えてしまうと器用貧乏になってしまうということだろう。近接職業に難しては育てたいものしか挙げないためそこまでの選択肢があるわけでもなく魔法使いほど強さに幅ができない理由の一つでもある。
「じゃあどうやって判断するんですか」
「何回か一緒にパーティーを組んでみて相性が良かったら続けていく形かな。経験がないから聞いた話だけど」
「1人で行動している人もいるんですか」
「ああ、いるみたいだ。そういう人は大体有名な人か何かしらの問題があってパーティーを組めない人だとは思うけど」
ソロの冒険者もいるみたいだった。1人でなんでもこなす、聞こえはいいけれど色々大変な面もあるのだろうそこまで多くの人がいるってわけでもなさそうだ。だがそういう人になってみたいという憧れにも似た感情はカミトにもあった。
午後は慣れてきたこともありさらに討伐数を増やすことができた。
「リン、カミト今日はありがとう」
「「ありがとう(ございました)」」
「明日以降はどうなるのかな」
「そこはまだ聞いてないわよ」
「リードさん明日以降この2人はどうなるんだ」
「お前さん達が良ければこのままでよければ頼む。時間がかかりそうでな」
「わかった。ということで明日以降もいいか」
「もちろんお願い。また明日」
「ありがとうございました。また明日」
「ああ、また明日」
これからしばらくは“鋼の盾“の皆さんと一緒に組むことになった。ゴブリンキングが討伐されるのはいつになるのだろうか。
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