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19.神との迎合

「目を開けていいよ」


「ここは…生活感あふれてるな」


「あははは、どーもどーも」


「神様ですか?」


「そうだよ、よく分かったね」


「まぁそのはい」

(小説のように貫禄のあるおじいちゃんではなかったが、雰囲気が違いように感じたんだよな)


「貫禄があった方が良かった?」


「別にいいのではないでしょうか」

(考えたことを読み取られるのも一緒か)


「そうだね、こっちの方が楽だからこっちで行くよ」


「神様がどうかされたんでしょうか?」


「あぁこっちの世界にきみを転生させたから居心地はどうかなって思ってさ」


「割と充実して生活させてもらってます。でもこれまでの世界と違う点が多くて戸惑ってはいますが」


「それはしょうがないよ。同じ人生よりは刺激があるんじゃないかな」


「そうかもしれませんが、これまでの自分の人生流れは一緒でも努力をもっとしていればなと思うことはたくさんあったので巻き戻しでも良かったんですよ」


「過去はね変えられないんだよ。だから後から悔やむ。後悔って言うんだよ。ならこっちの世界で後悔のないように生活頑張りなよ」


「もちろんそうさせてもらいます。折角転生してもらったので後悔が少ない道を選んでいきたいと思います。」


「あれ後悔なく過ごしたいんじゃないの?」


「どの選択をしてもこっちだったらこうなってたんじゃないかなんて思うことばっかですよ。全く後悔がないことの方が少ないです。だから後悔が少ないよう自分でよく考えていきたいと思います。」


「いい考え方だね。別の人に使って見るよ」


「僕の他に転生者がいるんですか?」


「もちろんいるよ。ただそんなに多くはないけどね。」


「どんな人か教えてもらっても?」


「それはダメ。でも自分で気がつく分には構わないよ」


「仲間にしても?」


「それは構わないけど悪いことはしないでね。僕や他の人が動くことになるかもね」


「神様が動くことがあるんですか」


「最終手段だよ。だって呼んでおいて、そこに住んでいる人の迷惑になるのであれば責任取らないとね」


「なるほど」


「できればその前に止めて欲しいけどね」


「止められるんですか?」


「わからないけどスキル選択次第じゃないかな」


「ここでもやれるんですか」


「やれるよ」


「じゃあやれせてもらいますね」


「どうぞー」


「そういえば魔法スキルってこれより上のスキルになったりするんですか?」


「複合スキル?あるよ」


「あるんですか」


「そこにはまだ載ってないけど条件を満たせば出てくるよ。魔法以外にもまだまだあるからね。探してみなよ」


「なるほどやることはたくさんありそうですね」


「うんうん色々考えながらやってみなよ」


「わかりました。ありがとうございます。これでよしっと」


「終わった?」


「はいおかげさまで」


「どうするもう少し話していく?」


「ちょっと家族を待たせているので」


「そっか分かった。話し相手がなかなかいないからまた来て欲しいいな」


「どうすれば来れるんですか」


「ギルドではなくて神殿経由ならどこからでも来れるよ。」


「頻度とかは」


「別にいつでもいいよ。気分が向いた時に来てくれればいいさ」


「またその時に色々聞かせてもらいますね」


「どんとこいだよ。もしかしたら別の神がいるかもしれないけどね」


「わかりました。アドバイスありがとうございました」


「うん、またねー」

気がついたら先ほどの部屋に戻っていた。外に出るとカリドさんが待っていてくれた。


「満足のいくようにできましたか?」


「はいできました。時間かかりましたかね」


「最初にしてはと言う感じでしょうか。最初は決めてきたものに振る人が多いので、2回目以降の人で決めてきてもいざ振るとなると悩まれて時間がかかることも少なくないですので心配しないでください。」


「それなら良かったです」

神様の居た世界はどこなのかはわからなかったが、時間の経過具合で言ったらそこまで変わらないんだと感じた。ただ神様の中で時間を司る神もいるはずなのでゆっくりにすることも可能なのだろうなと思っていた。

そして一つ重大なことを忘れていた…

「名前を聞くのを忘れた…」


「何か言いましたか?」


「あ、いえあそこの部屋に置いてあった神様の像の名前はなんて言うのかなと」


「これはこれは私としたことがうっかりしていましたね。あの部屋にいらっしゃる神様はエーメイル様です。」


「エーメイル様と言うんですね。何か司っているものはあるんですか?」


「エーメイル様は特に何も司っていないと言われています」


「何も司っていない?」


「はい、他には戰の神、豊穣の神、魔法の神、知恵の神などそれぞれいらっしゃるのですがエーメイル様だけ謎なのですよね。でもどこの神様の話にも登場するのですよね」


「そうなんですか」

それって全ての神の頂点、創造神や全能神に似た立場の神様なのではないかと思ったカミトだった。


「では、ぜひ振った成果を家族の皆さんに報告してあげてください。」


「はい、ありがとうございました。またよろしくお願いします」


「はい」

扉を開けてくれていたカリドさんにあいさつをして家族に向けて足を進ませた。


「お待たせー」


「すごいゆっくりだったね」


「まあまあ悩んじゃったんだと思うわよ」


「そうなんだよいざやろうと思ったら悩んじゃってね」


「まあいいじゃないか帰ろうか。それとも冒険者登録に行くか?」


「冒険者登録は後でいいから帰ってゆっくりしよう」


「カミトがそれでいいならそうしようか」

姉に少し嫌味を言われてしまったが遅くなったのは確かなのでしょうがないなと思い甘んじて受けた。父や母は経験があるのか普通に対応してくれたのだった。


「さあ早速見せてよ」


「お姉ちゃんちょっと待ってよ」

急かす姉に向かってなだめながらステータスを見せた。


名前:カミト

種族:人間

レベル:4

EXP:800/1000

HP :1000/1000

MP :300/300

STR :30

VIT :10

IMT :30

MND :10

DEX :30

AGI :20

LUK :10

スキル:火魔法2、風魔法2

   :MP増強

ユニーク:なし


「カミト、火魔法と風魔法をあげることにしたのね」


「そうなんだよ試したいこともあったからね」


「試したいこっとて何?教えてよ」


「うまくできたらね」


「お母さんも教えて欲しいな」


「え、うまくいかなかったら恥ずかしいし」


「お母さんの知っていることかも知れないわよ、同じ魔法をお母さんも使ってるのでだから」


「知ってたら知ってたでいいよでも秘密」


「硬そうだな。サラもリンもそこまでにしてあげなよ」


「はーい」


「このままご飯になるがその後で冒険者登録に行くか?」


「うーんまだしないでおくよ」


「なんでよ、10歳になったんだから登録しなさいよ」


「結局早く登録してもミトを待たなくちゃいけないからな、登録はおいおいしていくけど依頼はしないつもりなんだ」


「そう言う考えならしょうがないわね」


「でもお父さん冒険者登録はしないけど魔物討伐には連れてってくれる?」


「それはいいぞスキルも得たことだしな。ただお母さんと行ってもらおうかな」


「なんで?」


「お母さんだって鍛え直したいものいいじゃない」


「ダメとは言ってないよ。分かった。明日連れてってよ」


「いいわよ、なら明日は森の付近までいこうかしらね」


「やった。」

こうして家族へのスキル発表は終わった。カリドさんの話ではそう頻繁に神殿には来ないようだけど、レベルが上がったら更新するだろうから冒険者ギルドの方でみんなやっているのだろう姉もどのくらいレベルが上がっているか気になるがそう簡単に聞いていいものなのか判断に困るところであった。

ただ実際のステータスやスキルを見られてしまうとおかしなことに気が付かれてしまうので隠蔽で隠している。実際のステータスがこれだ。


名前:カミト

種族:人間

レベル:4

EXP:800/1000

HP :1000/1000

MP :650/650

STR :30+20

VIT :10+20

IMT :30+20

MND :10+20

DEX :30+20

AGI :20+20

LUK :10+20

スキル:火魔法2、風魔法2

   :隠蔽2、ポイント+α、必要経験値減少2、必要経験値増加2

ユニーク:異世界人


使えないはずの魔法を使ってしまったら問題になると思い特に追加することはできなかったが隠蔽スキルでどうにかできることが分かったので良かったと安堵していた。さらにユニークの異世界人の効果のステータス+20も特に他の人から見えるものではないので助かっていた。


「明日は初めての討伐だ。楽しみだなー早く寝よ」

昼ごはんを食べた後はいつも通り鍛錬をして時間は過ぎていった。夕ご飯も食べ早々に寝ることにしたのだった。

お読みいただきありがとうございました。

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