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16.ミトのスキル相談

それからしばらく経ちトレーニングも慣れてきた頃

「なあカミト、お前って結局どのぐらい走れるの?」


「走りだけか?走りだけで言ったら村3周以上はいけるな。」


「3周もか、俺はやっと一周を超えるようになって来たのに。」


「走ってたら体力はついてくるさ。それに剣士なら持久力も大切だけど瞬発力も大切だろ。そっちもしっかりやれよ」


「分かってるよ、リン姉ちゃんの踏み込みが凄すぎてな。」


「あーわかるよ勢いに押されちゃう時あるよな。姉ちゃんは最初の段階で対処ができると防御しやすいんだ。」


「なるほど最初が肝心ってことだな。」


「そういえばもう少ししたらライトも10歳だけど使う武器は剣ってのは分かってる。その他のスキルやステータスについては考えているのか?」


「ああ、俺の父ちゃんもそうだけど、アイクさんやリン姉ちゃんにも相談してるぞ、大体決まってるんだ。お前こそミトの相談に乗ってあげてるか?」


「ミトの?だって自分で決めてるのならいいかなって。お前だって自分で聞いて決めただろ」


「おいおい聞けないだけかもしれないだろ。話題振ってみろよ」


「分かったこのあと聞いてみることにするよ」


「必ず聞くんだぞ」


「分かった分かった」

なぜか念押しをされたカミト。そして了承の約束をするとやり切ったかのように汗を拭う動作をしたライト。何が何だかわからないがこのあとの鍛錬で聞かなくてはならない雰囲気になったのを感じたのであった。


終了後

「なあミトちょっといいか」


「カミトくん何かな」


「えっとライトにも聞いたんだけどさ。ミトって魔法使いじゃん。どの魔法に特化させるのかやステータスの割り振りってどうするか決めてる?」


「まだ決めてないよ。いろいろ悩んじゃって」


「それなら相談に乗るぞ?お母さんの方が慣れてるからそっちの方がいいと思うけど」


「本当!カミトくんに相談に乗ってもらいたいな」


「確認だけど俺も初めてだからあまり参考にならないぞ」


「いいの一緒に考えてくれれば嬉しい。」


「分かった今度お母さんと一緒に考えて行こうか」


「う、うん」

相談に乗ると言っただけですごい晴れやかな顔をするミト、特に言えることは少ないのだろうが分かっているのか。ただ頼られるのは嫌いではないため一緒に考えていこうと伝えた。ただお母さんと一緒にと言ったところ少し影が見えたのは気のせいだろうかと思うのであった。


「じゃあ今日の鍛錬はここまで。今日はミトちゃんのステータスについて話しましょうか」


「お母さんよろしく」


「よろしくお願いします」


「まずミトちゃんは魔法にどんな属性があるのかは分かっているわよね。」


「はいそこは大丈夫です。」


「ならどんな魔法を使いたい」


「リサさんは火と風なんですよね」


「それと光ね。」


「どんな感じで組めばいいか教えてもらえますか」


「分かったわ。時代によって傾向は変わってくるしレベルが上がっても変わってくるわ。まず時代から説明するわ。これまで平均に上げる、特化と交互に来ているわ、今は特化型ね。大まかにいうと平均的に全部を上げて戦闘のレーパートリーを広げましょうっていうのと、いくつかに特化させて多少の不利には目を瞑りましょうって感じね。」


「なぜ交互に来るんですか」


「それはね強い魔物が活性化する時としない時の差ね。数年おきに活性化する時があるんだけど。特に大きく活性化して長期間続くことが100年単位くらいであるのそのときに強い魔物に打ち勝つために特化型が増えると言われているわ。そろそろその周期かもしれないと言われているけどね。落ち着いてくるとどの魔物にも対応できるように平均的に上げるようになっていくわ」


「そうだったんですね。それでレベルとは。」


「結局のところはっきり言ってしまうとレベルが上がってくるとそれだけスキルポイントが手に入るから全部高レベルになってくるのよ。だから特化や平均って冒険者ランク100以下の悩みでもあるのよ。実際私も3属性が上級使えるようになってるしね」


「そういうことですか、でもそこまでいくのにかなりの数の魔物を狩らなければいけませんよね」


「そうね。大怪我なんてしたらダメだし。2日に1回は依頼を受けてたわね。ここまでくるとゴブリンの経験値なんてないようなものだし。ただダンジョンに篭る時には1週間近く潜りっぱなしっていう時もあったわね。」


「着替えとかはどうしてたんですか」


「その辺は魔法でなんとかしてたって感じよ。ただ戦闘で使う用の魔力も残しておかないといけないからそこは要相談ね」


「わかりました」


「ただ今見つかっているのは上位含めて7つの属性だけど上げ方によっては新しく発現するかもしれないわね。大昔の人で雷を落としたとか目に見えないスピードで移動したなんて話もあるからね」


「新しい魔法か〜いいですね」


「発現できるように頑張りましょ」


「はい」


「2人で盛り上がってないでミトのスキル構成の話でしょ」

2人で盛り上がりいつまでも話していそうな空気を感じたため、区切りっぽそうなところでカミトは遮ったのであった。


「それでミトちゃんはどうする?平均でいく特化でいく」


「カミトくんどうすればいいと思う」


「自分で決めた方がいいぞ」


「え?」


「僕の持論だけどね。自分で決めたことに対しては後悔になるんだけど、人に選択させたり決めさせられた場合恨みになることがあるんだ。ましてやこれは人生がかかってるんだ。簡単にはいえないよ。でもいろんな選択肢を出すことはできるよ。さっきのお母さんみたいに」


「うん選択肢でいい、どんな選択肢があるの?」


「カミトあなた難しいこと考えてるのね。」


「お母さんは静かにしてて。まずミトは何を覚えたい」


「回復魔法は覚えたいな。攻撃するのは苦手だから」


「回復ってことは光だな分かった。ただ攻撃を好きになる必要はないが攻撃ができないとパーティが困るからな最低限攻撃できるようにしてくれよ」


「分かった」


「それでだな。僕から出すのが3つそれよりもいい方法はあると思うけど、一つ目光魔法のみ上げていく。二つ目光魔法ともう一つ上げて行く。三つ目光魔法と生活に使えそうな基礎魔法をとっていくかな」


「一つ目はわかるけど二つ目と三つ目はどういうことなの?」


「もう一つ上げるのは光魔法って上級扱いだから元々の必要なスキルポイントが多くなるから基本属性を一つ上げて火力を上げるんだ。生活に使えそうなっていうのはお父さんも取ってるけど火魔法、水魔法が野宿するのにも火を起こしたり水を出したり使えるからね。風があってもいいかもしれないね。それぞれそんな感じ」


「なるほど、ちなみにカミトくんはどうするの」


「僕か、僕は秘密って言いたいところだけど被ってもな。生活に使えるのを中心に取って行くつもり。あとは何に特化させるかはまだ悩み中だね」


「カミトくんも特化型かぁ。私はどうしようかな。」


「焦らなくても大丈夫だよまだ時間はあるし。また相談に乗るよ」


「うんありがとう。サラさんもありがとうございました。


「大丈夫よ、先輩としていろいろ言えることはあるんだけど、カミトの方が嬉しそうね。私はほどほどにするわ」


「サラさんやめてくださーい」


「大丈夫よ、ここまで言っても気が付かないから」


「…そうかもしれません」


「ミトまた明日頑張ろうな」


「…じゃあね。ありがとう」

こうして微妙な顔に変えてミトは帰っていった。

基本的に鍛錬の場所は魔法は家、物理枠は訓練場でやっているため。最初の基礎トレーニングしか一緒やっていない。たまに護身術として剣を振るために行くことはあるがライトの成長具合も父や姉から聞くしかないのである。

お読みいただきありがとうございました。

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