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終わりの始まり

再び1937年。

「でも栄羅さんってそこまで悪い人って訳でもないですね。」

敏麗がホテルで幽閉生活を送るようになって半年が経った。ある日の午後敏麗は鈴花にルームサービスを取ってもらいながらお茶会をする。二人で敏麗の前世鈴の頃の話で盛り上がってるのだ。

「そうね、確かに西園寺さんは私を助けるために叫んだと思う。でもそれだけよ。後はオリュガーナと何も変わらないわ。」

「国を乗っ取らないだけオリュガーナよりはいいと思います。

「それは西園寺さんでしょ。今の栄羅は国支配しようとしてる反逆者だわ。」

 二人の話題はプリティーズか栄羅だ。最初は恩師からもらった鏡の予言でプリティーズシリーズを観ようとしたが鏡は舞蘭の元にあるのと鈴花が鏡に写された物が見えないためやめた。そこで敏麗はプリティーズのキャラクターを紙芝居にして鈴花に見せた。

「咲きなさい。花よ。強く可愛く華やかに。」

そのおかげで鈴花は「プリティーズ淑女

Go!!」の少女戦士達の決め台詞を覚えてしまった。いつものように二人でプリティーズごっこをしていた時。

「誰かしら?」

部屋のチャイムがなった。鈴花が扉を開ける。

「田中中佐、それから。」

田中の傍らには部下とその部下に取り押さえられた帽子を深く被った少女がいた。

「鈴花、入れてくれ。」

田中達は少女を連れて部屋に入る。敏麗の前まで来ると田中は少女の帽子を外す。

「栄羅?!」

「敏麗、声がでかい。」

田中は秘密裏で信頼できる部下数名だけを率いて栄羅の捜索に当たった。

「田中中佐、ありがとう。彼女と二人にしてくださいます?」

「分かった。」

田中は鈴花と部下を連れて部屋を出ていく。

敏麗と栄羅二人だけの部屋には沈黙が流れる。

「西園寺さん」

敏麗の一言が沈黙を破る。

「西園寺さんってそれは前世の」

「今は栄羅ではなく西園寺さんと話してるの。」

「何よ?」 

「あの時トラックに引かれそうになる私を助けようとしてくれたのね。ありがとう。」

敏麗が頭を下げる。

「それだけだわ。」

「福田さん、いい事教えてあげる。」

「いい事?」

敏麗は栄羅をソファーに座らせる。

「私を捕まえても仲間がいるわ。ここが私達のアジト。」

栄羅は傍にあった紙とペンでとある住所を書く。

「私達は閣下の新なる目的のために集まったの。」

「新なる目的?閣下って誰ですの?」

「それは私も分からない。だけど彼らは貴女方の皇居にいずれ攻めてくる。どうするかは貴女が決めなさい。」

「ありがとう。でもどうしてこんな大事な事。」

「勘違いしないで。私が助けたのは敏麗皇后ではなく福田鈴よ。ごきげんよう。」

栄羅がお辞儀をすると部屋を出る。待機していた田中達に連行されていった。

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