表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/132

本当の狙い

 式典には皇帝皇后夫妻、巫女である敏麗も出席していた。他には軍の上層部や敏麗が引き抜いた教師達も出席している。教師は皆女性である。来賓や皇帝皇后の紹介や挨拶と式は何事もなく進んでいく。しかし鈴花はどこか浮かない顔していた。

「どうしたの?鈴花さん。顔色が悪いわよ。」

隣に座る舞蘭が声をかける。

「大丈夫よ。何でもないわ。」

鈴花はれいが囁いた事が気になっていた。


「来賓の中に命を狙われてる者がいるようで関東軍が護衛として待機しているのです。」



 芳子はこの場には出席していない。敏麗の意向で芳子は式典会場には来ないことにした。犯人はその事を知らずに来ているのか?

 そんな事を考えると校長先生の挨拶が終わり敏麗が壇上に上がり一礼する。

「この善き日を祝いて舞を奉納致します。」

オーケストラの演奏が始まると敏麗は鈴を片手に舞を披露する。敏麗が一挙一動する度に軽やかな鈴の音がシャンシャンと音を響かせる。

「綺麗、まるで美保の松原の天女のよう。」

鈴花の隣に座る舞蘭は敏麗の姿に見とれている。敏麗が半回転し背中を客席に向けた時


ガシャーン!!


突然銃弾が会場の窓を突き破りながら壇上の敏麗目掛けて飛んでくる。

「敏麗ちゃん危ない!!」

敏麗を庇った軍人の腕を銃弾がかする。

「芳子様なぜ貴女がここに?」

敏麗を庇ったのは芳子であった。

「何ってあいつらの本当の狙いは」

「芳子様!!腕!!」

芳子の腕からは出血している。

「このくらい大した事ないさ。」

芳子は軍服の内ポケットから包帯を取り出し傷口に巻き付ける。


「何なの一体?!」

「テロリストよ!!」

「学校が占拠されてしまうわ!!」


 気が付くと会場は騒ぎになっていた。教師達は新入生を帰宅させ、関東軍の護衛達は皇帝皇后夫妻を安全な場所に誘導させる。式は当然中止になった。

会場には敏麗と芳子、鈴花に舞蘭それから田中と数名の部下が残った。

「川島、立てるか?」

「ああ、平気だ。」

芳子は敏麗と鈴花に支えられなんとか立ち上がる。

「芳子様、なぜここに来たのですか?」

「約束しただろう君を守るって。」

以前芳子が敏麗に言った言葉を思い出す。自分は霊と戦う力はないが人間となら互角に戦える。人間からなら敏麗を守れると。


「川島さん!!」



講堂に芳子の部下がやってくる。2人がかりで見知らぬ男を1人連れて来た。

「こいつです。」

「分かった。」

芳子が軍服の内ポケットから写真を取り出そうとするが上手く手を動かせない。

「敏麗ちゃん、すまない。」

代わりに敏麗が写真を取り出す。それは関東軍の幹部達の集合写真だ。

「敏麗、ちょっといいか。」

田中が写真を借り男に見せる。

「お前に敏麗暗殺を命じたのはこの真ん中の男だな?」

田中が尋ねるが男は何も答えない。

「そうだろ?」

田中が拳銃を突きつける。

田中は敏麗に目配せする芳子を頼むというように。敏麗達が講堂を出ようとした時舞蘭が制服のスカートの袖を捕まれる。

「お姉ちゃん、私の事見えてるでしょ?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ