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幽霊とホームステイ

 敏麗は自分の部屋で朝食をとる。

「お姉ちゃん、瑛林ちゃんと遊んでもいい?」

瑛林と年が近い綾は友達になりたがっているようだ。

(わたくしは構わないけど瑛林が何て言うかしら?)

昨日の夕食は綾も一緒にダイニングでとった。

瑛林がパンを取ってほしいというとパンがひとりでに瑛林のお皿にやってきたり、ジュースをおかわりしたいというとポットが勝手に動き出しグラスにオレンジジュースが注がれる。

 敏麗には綾が動かしてるのが見えたが瑛林は怖がって自分の部屋に戻ってしまう。レストランでも千鶴子をひき止める綾に敏麗が声をかけたが瑛林には敏麗が1人で話しているように見えたのだ。

「遊びたい気持ちは分かるわ。だけど瑛林には貴女が見えないのよ。」 

「瑛林ちゃんとなら仲良くなれると思ったのに。」

綾は生前同年代の友達がおらず心を許せるのは千鶴子だけであった。敏麗は綾を春蓮と重ねていた。


「お姉様」


部屋に瑛林がやってきた。

「芳子さん達来たわよ。」

瑛林はそれだけ告げると部屋を出る。

「さあ、行きましょう。」

敏麗は巫女装束に着替えると降霊の道具を持って部屋を出る。綾と一緒に。

「瑛林?」

階段を降りると瑛林が踞っていた。

「瑛林!!」

敏麗が声をかける。

「お姉様」

「瑛林、貴女も一緒に降霊に参加してもらえないかしら?」

「今日は人数が足りてるじゃない。」

降霊は最低でも3人は必要だ。依頼人が1人の時は人数合わせのため瑛林に入ってもらってる。しかし今日は敏麗含めて4人のため人数は足りているのだ。

「綾ちゃんが瑛林と仲良くなりたいって言ってるの。」

「嫌だ!!」

瑛林は大声をあげると外へ出てしまう。

綾は敏麗の隣で寂しそうにしている。

「ごめんなさい、綾ちゃん。」

敏麗が綾の髪を撫でる。

「お嬢様」

お茶のトレイを持ったメイドの1人が声かけてきた。

「皆様がお待ちですよ。」 

メイドに連れられ応接室に向かう。部屋には既に芳子と田中と鈴花が待っていた。

「敏麗ちゃん遅いじゃないか。」

「芳子様ごめんなさい、妹が。」

敏麗は先ほどの一連の出来事を話す。

「それで綾ちゃんが。幽霊って皆悪いものばありではないのに。」

「見えない物を理解しろというのも難しいだろう。ましてや幽霊がホームステイしてるなんて。」

「川島、幽霊がホームステイってなんだ?」

田中が芳子の隣で笑っている。

「あの」

鈴花が鞄から1枚の写真を取り出す。  

「こちら、奥様の部屋で見つけました。」

「これ、千鶴子姉ちゃんと撮ったのだ。」 

写真には千鶴子と生前の綾が写っていた。

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