強く可愛いく華やかに
「敏麗ちゃん、僕の暗殺も君の予言か?」
帰りの道中芳子が敏麗に尋ねる。指令室で敏麗は芳子に囁いたのだ。
「このままだと貴女は日本軍に暗殺されてしまいますわ。」
敏麗は鈴時代の知識を囁いたのだ。教科書に乗っていた歴史では芳子は中国人を助けようとする言動は軍の中で批判を買っていた。軍にも直談判したが聞き入れてもらえなかった。軍の満州での横暴を知ってもらうために日本各地で演説を行うも目の敵に思った日本軍は芳子暗殺を企てた。
「ええ、鏡の予言です。」
「そうか、それで僕は何をすればいいんだ?」
「それは芳子様の屋敷に着いてからお話致しますわ。」
馬車はほどなくして芳子の屋敷の前で停まる。芳子が先に降り敏麗の手を支える。
「お帰りなさいませ。」
扉を開けると少女が出迎えてくれる。
「これを頼むよ。鈴花」
芳子は着ている上着を脱ぐと少女に渡す。
「それから、僕の部屋までお茶を頼むよ。」
「はい、かしこまりました。」
敏麗は芳子に部屋まで案内される。
「さあ、入って。」
芳子は敏麗にソファーを勧める。芳子も敏麗の隣に腰掛ける。
「敏麗ちゃん、さっき敏麗ちゃんの言ってたプリティーなんとかって言うのも予言か?」
芳子が切り出したのは鈴の好きなプリティーズの話題であった。
「ええ、遠い未来。70年、いえもっと先の未来に放映される日本でテレビアニメーションでございます。」
「あにめーしょん?」
「ええ、同じ絵を動かして作るんです。」
「絵が動くのか?!」
「はい。」
「未来には日本にそんなものができるのか」
「日本だけではございません。世界各国全ての国にできますわ。」
「満州国にもか?」
芳子が尋ねた瞬間敏麗の表情が暗くなる。
「そうだったな。確か満州国は13年後になくなるんだよな。」
芳子もどこか寂しそうな表情を見せる。
「そんなことはさせませんわ。」
敏には芳子の手を握る。
「わたくしが未来を作ります。芳子様のそして満州国の。プリティーズのように。」
「プリティーズって一体どんな話なのだ?」
プリティーズは「強く可愛く華やかに」をモットーに作られた魔法少女アニメだ。
「シリーズ事に話は違いますわ。だけどどの作品にも共通しているのはどんな敵にも負けない強くて可愛い少女達ということですわ。」
「どんな敵って言うのは男にもか?」
「ええ、男の敵も倒してしまいますわ。」
「男に屈しないか。」
芳子は立ち上がり軍服の上着を脱ぎ捨てタイを外しブラウスのボタンを外していく。
「ちょっと芳子様?!奥様に見つかったらどうするんですか?!」
「千鶴ちゃんは今留守だ!!」
芳子はブラウスをはだけさせ胸元を見せる。
「これは?!」
芳子の右胸には痛々しい傷があった。




