第二話 落書き
主人公が花月から借りた教科書、その落書きとは……?
「いいか〜。光の反射の法則とは…」
今は、理科の授業中。授業を生徒は真面目に授業を聞いている人もいれば、居眠りをしたり、遊んだりしている人もいる。進学校だからってみんなが真面目な訳ではない。僕は今、先生がやっている単元を二つ三つ程飛ばした先の単元の内容をやっている。
「よーし、ここらの確認問題も解けたから次はこのページの方を…」
あれ?よく見たら、ここのページの端に何か書いていないか?
[毎日毎日笑顔の仮面ばっかり顔に貼りつけて、頭がどうにかなりそう]
[誰でもいいから助けて]
[誰か タスケテ]
え?なんだこれ?てことは、これが花月さんが言っていた落書きなのか?どうしよう…これを見てしまった僕はどうすればいいんだ…?
「ここの問題は…山城!解いてみろ」
「え…あ…はい。えと…」
先生の授業なんか耳に入らなかった。その後は、ずっと花月さんの書いていた落書きばかり眺めて半分放心状態だった。
キーンコーンカーンコーン
授業終了の鐘の音が聞こえた時、僕の中で結論がついた。
「絶対に悩みを解決する!」
「山城、急に大声で叫んでどうした?」
ヤッベ…声に出てた…。