第15話 獣人との出会い
お茶会で精神的に疲労困憊になったネッスは
一度王都の自宅に帰ってから休み
次の日の早朝から魔の森に向かった。
そしてひたすらモンスターを狩った。
(あーリフレッシュできた。ハクたちに挨拶して帰るか。ん?)
ネッスは数キロ先で集団の戦闘が感知した。
その方向に気配を消し近づいた。
人間と獣人かな?
人間が獣人の子供を拐っているのか…
子供たちが人質になっていて
獣人たちもなかなか手出しができないって状況か。
それにしても獣人はボロボロだな。
ネッスは一瞬で檻の上に移動する
そのまま檻ごと転移する。
「子供たちは大丈夫ですよ」
自分たちの背後からの声に驚く獣人たち
人間たちは
「何があった?おい!」
「檻が消えたぞ」
「どうした?」
「やばい逃げるぞ」
獣人たちはすぐに人間たちを倒した
しかし、何人かには逃げられたみたいだ。
「何があったのですか?」
ネッスが獣人のリーダーっぽいライオンみたいな人に聞いてみた。
「ハァ…ハァ…先程は助かったぞ。しかし…ハァ…檻の上にハァ…飛び乗ったのは見えたが…そのあとの動き…ハァ…見えなかったぞ。お主は子供のようだが相当な…使い手で…あるな。ハァ…ハァ…あれはジゲム盗賊団だ。獣人を拐っては…ハァ…くっ…奴隷商に売っている。奴らは…貴族とも…繋がりが…ハァ…あるから厄介なんじゃ。」
(あれ見えてたの…獣人の動体視力やばいな。)
「苦しそうですね。ちょっと待って下さいね。」
鑑定すると全員猛毒状態だったので
状態異常回復の魔法を使った。
「なんだこれは…体が楽になったぞ。お主はエルフか?いや人の子に見えるぞ?子供ながら高位の神官だったのか?すまんが村の者達にもその魔法かけてもらえぬか…金は今は足りぬかもしれないが教会へ必ず払う。」
「いや違いますよ。神官ではないですからお金は取りません。村に急ぎましょう」
「いいのか?すまない!人間の子供に見えるがお主はやはりエルフなのか!この人数の毒を簡単に消し去ったとこをみるとハイエルフなのか?」
「いや違いますよ。エルフではなく人間です。村に急ぎましょう。」
「人の子か…あっそうだ。村まで案内する。」
そう言うともの凄いスピードで移動をはじめた。
ネッスの動きを見ているからついてこれると
判断したのだろう。
それから村に向かうまでに詳しい話を聞いた。
まずライオンみたいな獣人の名前は
ライオネルと言って
村の村長をしているらしい。
事の経緯としては
獣人たちの村に商人が来て酒を試飲と言って皆に酒を配ったらしい。そして20〜30分後に一斉に苦しみだしその30分後にジゲム盗賊団が襲ってきたらしい。
本来の力を出せない中
村は半壊し何とか追い払えたが
何人かの子供たちが拐われて
動けるものだけで盗賊団を追いかけて
追いついたところにネッスが来たとの事だった。
そして村についたネッスは
全員を解毒した。
3人が手遅れだったがこっそりと
生き返らせた。
「これだけの回復魔法…高位の神官でも魔力切れをおこすぞ。やはりお主は…エルフではないなら魔族か?聖女の子か?聖女の子なら身分を隠さないといけない身か?それならば普通の人間の子供として接しよう。」
「まあ、そんな感じって事にしとこうかな。あと毒はなくなったけど体力は戻ってないからちゃんと食事と睡眠とってね。それより村の復興が大変そうだね。」
「村は壊され、いくつかの貴重品は盗まれたがお主のおかげで死者は出なかった。感謝する。人は生き返らせる事はできないが…村はいずれ作り直す事ができる。」
(本当は死者3名だったけど…まあいいよね?)
「それでなんだけど、住む所あるよ。皆さんが、もし良かったらうちの島に来ない?」
「島?領地か?お主、領地として島を持っているのか?貴族?いや王族か?」
「いや、たまたま王様に貰ったんだよ。」
「たまたまで王様から貰えるわけなかろう!!!」
「たまたまモンスターに襲われている子を助けたら王女様だったのよ。それで褒美に無人島をいただきました。」
「そんな事があるのか!?ありがたい話だが、ワシの一存では決める事は出来ない村の皆と相談してみる。返事はそれからでも良いか?」
「じゃあ明日また来るからそれまでに決めておいてよ。」
「わかった。」
そしてネッスはハクたちに会いに行った。
「ネッスよ。ポテチは持ってきたか?」
「この前のもうなくなったの?」
「コンソメ味は食べたら止まらなくなる。」
「私は塩味派ですけどね」
「あっ!ラートル!元気?」
「元気ですよネッスさん。そういえばネッスさん…島の開発が終わったら招待してくれるんですよね?」
「我も行ってみたいぞネッスの島に」
「そんな興味あるの?」
「ネッスよ。我らが人間の街に行ったらどうなるか分かるか?人間たちがパニックになるのだ。急に武器を向けられたりするからな。」
「ハクは竜人化すれば良いんじゃないの?」
「竜人化してもすぐにバレてしまうのだ。強さが溢れ出ているからだろうな」
「すぐ威圧するからと思いますけどね」
「ラートル余計な事言うな」
「なるほど、なんとなくパニックになるのは想像できるね。でもラートルはバレなさそうだけど」
「私はたまに行きますけど、小さな街は大丈夫ですが王都や大都市は結界でバレてしまいます。人族以外は魔物除けの結界が反応するんですよ。しかしネッスさんの島にはエルフやら魔族やらが住んでるのですよね。それならば私たちが行っても特に問題ないかと。あとは単純なネッスさんへの興味です。」
「あー!あの王都のしょぼい結界は人間以外が通ると反応するもんね…興味?」
「私たちに隠している美味しい食べ物とかまだありそうですしね。」
「我はそれが、目当てだ」
「わかったよ。2人とも完成したらちゃんと招待するよ。」
ネッスは2人と談笑し帰路についた。




