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第13話 お茶会


「改めましてエリス・シルファ・アセリアです。命を救っていただきありがとうございました。まさか父もネッス様のお父様に命を救って頂いた事があるなんてこれは運命的な出会いですわね。本日はごゆるりとお過ごしください。」


「ちょっと!エリィ!!抜けがけずるい!私も改めましてリナリー・ラファエルです。この前は少ししかお話出来なかったから今日はたくさんお話ができれば嬉しいです。」


(いやーこの前たくさん話したけどな…質問攻めえぐかったよ。あ。やべっ挨拶しなきゃ)



「本日は招待ありがとうございます。ネッス・リリオールです。よろしくお願いします。」



「こちらにどうぞ」


エリスの専属メイドみたいな人に席へ案内される。

席につくとドリンクなどのメニューの説明を受け何を飲むか聞かれる軽食もあるみたいだ。

2人に合わせ紅茶を頼む


次に各自が用意した物が出てくる。リナリーは最高級のクッキー、エリスはマンゴーとバナナが出てきた。


ネッスはハクに種を貰いラボで普通に育てていたがマンゴーやバナナは気温の高い地域でしか取れないので王都では珍しく高級品だ。


ネッスも2人を真似てプリンをアイテムボックスより取り出した。


「こちらは非常に甘いのでクッキーやフルーツを先に食べる事をお勧めします。」 


そう言って2人に渡すが

すぐにメイドが間に入りプリンの毒味をしようとするがエリスが止める。


「ネッス様に…命の恩人に失礼ですわ。私が最初にいただきま…」


一口食べたエリスがフリーズし

ブルブルと震えている。


異変を感じたメイドやら護衛が一気に距離を詰め近寄ってくる



「止まりなさい!」


エリスの声で全員が止まる


ネッスを捕らえようと近づいて来た護衛にカウンターを食らわせようとしたネッスは小さな声であぶねぇと言った。


「とてもおいしいです。今まで食べた事ない美味しさにびっくりしてしまいました。こんなものどこで探してきたのですか?」


皆が元の位置に戻る


エリスに続き一口食べたリナリーから質問が飛ぶ


「甘くてとろける口溶けでほろ苦いソースがアクセントになっている。な、な、なんですかこれは…ネ、ネッス様こちらはどちらのお店で?しかもこの透明な容器は見た事がない。美しい。早く買い占めなければ…」



「実は私の手作りのお菓子でして…ですのでお店は今のところないと思います。」


「「はっ!?はい?」」


2人はすごく驚いていた。


サムはやっぱりなって顔をしている。



「気に入っていただけたならレシピをお渡ししますのでどうぞ」



「あ、あの…ネッス様は自分で料理をなさるのかですか?」



貴族は専属の料理人を雇っている事が当たり前であり

自分で料理を作る事は普通はない為2人にとっては衝撃だった。



「たまにですけど料理はします。実は魚料理が食べたくて材料調達にあの日は海に行ったんですよ。料理のおかげでお2人に出会えたようなものですよ。」



「今度、ネッス様の作ったお料理を食べてみたいですわ。」

「わたくしも!!」


「ん〜…機会があれば是非」


「では次回のお茶会はネッス様の料理を楽しみにさせていただきます。」


「わ、分かりました。」


「ネッス様、その際にうちの料理長も同席させて頂いてもよろしいでしょうか?」


「あ、私のとこの料理長も!」


「ええ。別に構いませんよ」


そこから話は変わり


皆同い年なので

王都の学校への入学の話題になった。


「ネッス様は学園の入学試験はもちろん受けますよね?」


「いや、昔から学校ってのがあんまり好きじゃなくて」


「まだ学園に行ってもないのにそんな事言うなんて面白いお方。」


「兄から話を聞いて良いイメージが無くて…話を聞いただけで嫌いになりました。」


(やべっ…危なかった)



「ネッス様のお兄様は成績優秀で歴代記録を何度も塗り替えたとお聞きしていますが何故ですか?」


「私の領地でも噂は聞いています。史上2人目の満点合格で剣術で元Aランク冒険者を瞬殺したとか、教師たちが教えを乞いに来たとか。校長が授業計画の相談をしているとか。貴族の子息達を2日でまとめ上げ配下に置いたとか。」


「はい。だからです。優秀な兄と比べられるのは辛いのです。」


(ぶっちゃけると子どもと一緒に勉強してもつまんないし何より面倒くさいからなー。それより兄さんの噂話やばすぎるなwww)



「ネッス様も優秀ではありませんか。」



ネッスはこの話題が面倒になり

話題を変えて

なるべく自分の話をしないように

2人に質問や疑問をぶつけては

うまくリアクションを取りやり過ごした。



…数時間後



「あら。もうこんな時間に!!それでは次回はネッス様のお料理を楽しみにしていますわ」



「はい、では次回」


ネッスは女の子の話を聞くのが抜群に上手かった。


ネッスは前世のキャバクラの店長の経験が

こんな場面で役に立つ日が来るとは

思ってもいなかった。




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