第一話 転生から幼少期
時代設定は今から300年くらい前のヨーロッパをイメージしています。
主人公の前世では
仕事はキャバクラの店長
28歳169㎝66㎏
筋肉質な体型
家から1番近いからとの理由で
高校は九州の田舎のヤンキー学校に通い
そこで裏番長と呼ばれる。
運動神経と動体視力が良く
喧嘩はそこそこ強かったが
それ以上に狡猾で頭の回転が早く
自分よりも腕っ節が強い者たちにも
あいつだけは敵に回したくないとの
理由からその学校の番長を争っていた
3人と合わせて四天王と呼ばれていた。
他校の女子校の彼女ができた際に
周りのダサさに気づいてお洒落に目覚めて
東京のファッションの専門学校に入学する。
卒業し自身のブランドを立ち上げる為に
資金作りのバイトで夜の世界に飛び込む。
ボーイをしていたがそこで元ヤンの経験からなのか
トラブルシューターとして活躍し
どんどん時給が上がりバイトなのに副店長扱いになる。新しい店を立ち上げる際に社長から店長を頼まれてそこでバイトから社員になり店長となる。
そこからは徐々に売り上げを伸ばしていたが
世界的なパンデミックにより客が激減し…
一話に繋がる。
『それでは、ネッス・リリオール。貴様にサンティアゴロ島の所有権を譲渡する。』
「はっ!ありがたき幸せ」
って事で無人島の所有者に
なってしまったわけだが
俺は転生者だ。
少し前世の話をすると…
前世では日本でキャバクラの店長をしていた。
しかし、世界的なパンデミックにより
皆が外出を控えて国から緊急事態宣言も出て
補助金も足りず
経営が上手くいかなくなった社長から
申し訳なさそうに首を切られた。
そしてヤケクソになった俺は
酒をひたすら飲んだ。
そこまでは記憶があるんだけど…
そこから先の記憶がまったく無い。
そして気がついたら
神様的なおっさんに
転生するって説明受けて
なんかいろいろ能力つけてやるから
その世界を発展させろ的な事言われて
目の前が真っ白になり
気がつくと赤ん坊になっていた。
田舎の貧乏な農家の次男に転生した。
うちは
父、母、兄、俺、妹の5人家族だ。
魔法が使えるこの世界では
小さい時に魔力を限界まで使う事により
限界値が増えるとおっさん(神様)から
聞いていた俺はそれを実践し
3歳の時点でこの世界の宮廷魔道士の隊長クラス
と言われるレベルの10倍の魔力量を保持していた。
ちなみに生まれた時点で宮廷魔道士の隊長クラスの
魔力量を持っていた。
チート最高と思いながら
両親や兄と妹にバレないように
魔法と剣術と体術を鍛え続けた俺は
5歳で全属性の魔法が特級クラスまで
扱えるようになり
7歳で体術や剣術は剣聖や武神といった
称号がつくレベルまで強くなった。
強くなりすぎた…
そして俺が歩けるようになってから
貧乏生活から脱却するために
こっそりと土魔法で畑の土を改良して
うちの野菜や小麦は品質が上げていった。
どこからか噂を仕入れたのか
商人が王都から来て
野菜が高値で取り引きされるようになった。
そして7歳を過ぎた頃から
オリジナルの魔法を創り出す事に
ハマってしまいやばすぎて
封印したものも多々ある。
そしてこの頃から二つ上の兄と一緒に
12歳になると入学できる
王都にある学校に入学するために
両親のスパルタ教育を受けた。
理数系の母に魔法と入学試験用の勉強
脳筋の父に体力強化と剣術を学んだ
入学試験は
学科試験が
国語、数学、歴史、一般常識の4教科が各50点ずつ
剣術試験が100点
魔法試験が200点
計500点満点らしい。
実は入学試験で20位以内に入ると
学費免除+色んな優遇があるらしく
その為に厳しくしてたと
後になって知った(笑)
俺にとっては余裕だったが
兄にとっては地獄の日々だったと思う。
剣術ではかなり手を抜き
兄にギリギリ勝てない弟を演じた。
魔法では手を抜きながらも
兄より優秀な弟を演じた。
そんな日々を耐え抜いた俺たちを
両親は天才兄弟だ、さすが私達の子と称えた。
兄の入学試験に向け王都に出発する日になった。
王都までは母が付き添うらしい。
出発前にこっそりと兄に集中力強化と身体能力強化の魔法をかけたら母にはなんとなくバレたみたいだった。
数日後、母と兄が帰宅した。
兄は首席で合格
20年振りの満点合格らしい。
剣術試験では
試験官のB級冒険者をぶっ飛ばしたらしい(笑)
確かに兄は俺より弱いが
普通に考えたら
そこらの大人より強いし優秀だし
身体能力強化やりすぎたかなと
少し反省した。
兄は魔法で俺に負けても悔しいはずなのに
すごいなお前はって褒めてくれる
最高の兄だ。前世含めたら
俺の方がすごく年上だが
兄の方が大人だし人間ができている。
だから俺も兄の為にと思って
やってしまったのだった。
そしてひと月後
寮に入る兄にマジックポーチを渡した。
その中には夜な夜な家から抜け出し
素材を集めて作った
役立ちそうなアイテムを何個か入れといた。
マジックポーチは
アイテムボックスと一緒で
ほぼ無限に物が入れられる。
そして創造魔法を使い
ドラゴンの牙をベースに創り上げた携帯電話を
渡して使い方を説明する
兄さん何かあったらこれで電話して
すぐ駆けつけるから
過保護な弟だ。
兄は笑いながら言った。
『気付いていたよ!!お前が天才だって事。力をセーブしている事。俺より剣が強い事。夜な夜な家から抜け出していた事。試験の日俺の力を強くする魔法をかけた事。しかし、これは想定外だ。びっくりしすぎて逆に冷静になってしまったよ。』
やはり兄は優秀で飲み込みはやく
同じ部屋にいるのに
メールで会話をしたり
すぐに携帯電話の使い方をマスターした。
マジックポーチも兄の魔力が鍵となるので
他の人が触ってもただのポーチになるように
している。
そして入寮の日になり
兄は再び王都へ向かった。
それから兄とは
ちょくちょくメールで
やり取りをした。
色んな貴族から
うちの派閥に入れと
勧誘されたりしているらしい。
兄は上位20名の
特別クラス
通称Sクラスの授業を受けているが
簡単すぎてつまらないらしい。
父と母の教育の方が難しかったとの事。
そうなると父と母の事が気になってきた。
なぜ農家なんかしているのか
子供の特権で
何も考えず直接聞いてみた。
すると普通に答えてくれた。
父は元A級冒険者
母は元宮廷魔道士の部隊長
だったらしい。
ちなみに20年前の満点合格はうちの母である。
自然豊かな田舎で子育てしたいと
兄が生まれた時に
こっちに引っ越したらしい
実は貧乏だと思っていたが
貯蓄や貯金はたんまりあるらしく
何十年は働かなくていいくらいらしく
王都に家もあるらしい
そういえば兄が入学試験の時
豪華な宿に泊まったって言ってたな…
お金のありがたみを俺たちに
教えるためにこんな生活をしていたらしい
農家はただの趣味らしい。
妹には普通の生活させてあげたいって
言ってみると
お前にはもう教える事ないし
妹はかわいいから
スパルタ教育できないし
じゃあ来月から王都に戻るかと
軽く言う両親。
かわいいは正義。
って事で来月から王都に行きます。
家族構成
リリオール家
父 ペッレリーニ(34)
母 マリーナ(32)
兄 カルロス(12)
俺 ネッス(10)
妹 アンナ(4)