表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/123

依頼43『ノリアの走馬灯④』

私は食べた。

お母さんを食べた。

だけど……


「もうお腹がいっぱいだよおおおお~どうして食べ切れないのおおお!!」


私の胃袋は限界であった。

お母さんは思ったより多かった。

お母さんがお腹の中で満たされすぎて食べ切れなくてとても悲しい。


どうして食べれないの

どうして食べ切れないのお

これじゃあお母さんとずっと一緒に居られないよ


どうすれば良いの……どうすればいいの


私はお母さんの食べカスを目の前に苦しんでいた。

そんな時だった。


一つの紙が目の前に現れた。


『欲望を叶えよう……欲望を願う者ヨ』


と声が聞こえてきた。


そこにはこう書かれていた。


『契約を……欲望を満たす契約を……お前の求める願いを叶える契約を……』


そして、代償が只の魂であった。

自分の魂を死後に渡す事。

私はお母さんと一緒になれるなら些細な問題であった。


私はすぐにサインをした。


『あああ、良かったよおお君のドロドロの家族愛、とても美しい、君本心はとても喜んでいるようで何よりだとても嬉しさが溢れている! 食べることの偉大さを君は知っているようだ! そんな君に相応しい能力を与えよう! ああ! 食べ切れる能力を! 取り込める能力を! 溜め込める能力を!』


そう言って悪魔は興奮状態で私を見て嗤っていた。

そして、私は悪魔の食事を貰った。

体中の口達が食べてくれる、食べ切ってくれる! 私の食べれない分は食べてくれる!

美味しそうに! 嬉しそうに! 喜ばしそうに! きれいさっぱり!


良かった! お母さんと一緒になれた! お母さんとこれからも一緒!


そして、私は嬉しくって次はお父さんに会いに行く事にした!


大丈夫! お父さんがお母さんの様に私を拒絶するならば大丈夫、大丈夫だよ、

ちゃんと一緒に居れるようにしてあげるから


そして私はお父さんを探していた。

すると、そこらへんで寝そべっていた。

お父さんはあの後浮浪者になったようだ。

でも関係ない、

お父さんは私が一緒に居れば大丈夫!


そして、お父さんに話し掛けた。


お父さんは私だと分かった瞬間、そっぽを向いた。

私はお父さんに


「お父さん、一緒に暮らそう、今の私とナリア姉と一緒に暮らせばそんな酷い生活はしないで」

「うるせえエ……俺に関わるな」

「……そうか、それじゃ仕方ないね」


『アハハハハハハ!! イイイイヒヒヒヒヒヒ!! そうかああ! もうするかああ! 躊躇わなくなってきたなあ! いやああ! それが良いさ! 欲望とはためらってはいけない事だ! 躊躇わない事だ! 躊躇った瞬間欲望にブレーキが掛る! ならばこそ欲望は放出し続けるべきなのだよ! 君も分かってきたようだねエ! 欲望を放出すればするほど君の能力は強く発揮される! 上手く使えるんだ! 欲望に素直な奴ほど強力な力を与えることが出来るんだよおおお!! アハハハハハ!』


そう嗤いながら悪魔はそのまま地面へと潜っていった。


私はよく分らない説明後、お父さんを食べた。

美味しかった。

とても素晴らしい舌触り、芳醇な家族愛の香り、家族愛の味、これが家族愛、これが食事、とても素晴らしいい!!


私はその感情が頭の中で駆け巡り、胃の中を家族愛で満たし、家族愛の素晴らしい食事! ああ! 何て幸せなんだ! 家族はもうずttttっといっしょ!



そして、私はナリア姉の元へと帰っていった。

何と家族は繋がっているのは本当だ! ナリア姉も私と同じ悪魔さんに契約をしていた! これもきっと家族のつながりがあるからだ! そうだきっとそうだ! 私の家族はとてもとてもとても素晴らしい良いい!!


そして、その後、なんと全部うまくいった! 家族が一緒だから上手くいった! 誰かが来て私達を暗殺者にした! 私はナリア姉と一緒に暗殺者となった! ナリア姉と私の姉妹の協力暗殺はとても無敵に感じた! だって今まで上手く言った! 格闘家の最強のオッサンも私の能力で沢山の選手の血や一部を奪う事でナリア姉に渡すことが出来た! そのおかげでナリア姉は沢山の選手を操って最強と呼ばれた格闘家をも殺した! これで私とナリア姉は最強だ! 誰も私とナリア姉と家族の絆を壊す事は出来ない! もういない! 私の願いは叶ったんだあああああああ!!


--------------------------------------------------------


「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


ノリアは悲鳴を上げて血飛沫を上げる。


ブシャアアアアアアアアアアアアアア!!


グシャ!! ザシュ!! ズダズダズダアアア!!


と鈍い音が鳴り、体中を溜め込んだ武器が切り刻んでいった。

細かく、汚らしく、繋がりを、絆をあの時の様に粉々にしていった。

ノリアは涙を流した。


「どうして……皆私を家族と引き離す……の……どうして……何が……悪かったの……」


バアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!


かん!! ガシャアアアアアアア!!


大量の武器が散らばる。

大量の肉片が散らばる。

ノリアだった肉片

ノリアと繋がっていた家族は再びちりじりになった。


『ああ……可哀そうなノリア……私の可愛い娘達が潰されている、ぐちゃぐちゃに……ナリアよ可哀そうだなあ君の妹は』

『大丈夫、貴方の者になれば私達は一緒に居られる、そして、私の家族は皆ね……』

『イヒヒヒヒ、その通りだとも』


するとノリアの魂が出てきた。


『ヒヤアアアアアアアアア!!』

『あああああああああああああああああああ!!』


父親と母親の家族も出てきた。

父と母はノリアから逃げ出す様に


『早く逃げないと! 天国に! 天国に!!』

『そうだ! 早く! 早くううう!!』


と泣きながら上へ上へと昇ろうとするが全く進まない。

そして、ナリアは嗤いながら


『滑稽だああ! 当たり前だろ! 子供を捨てた親が天国に行けるとでもおお!! アハハハハハ!』


するとノリアは不気味に嗤いながら


『ダメだよおおお!! 家族はずっと一緒なんだからあああああああああああ!!』


そう言ってノリアは手を伸ばして


『いやああああああああああああああああああ!!』

『助けてええええええええええええええええ!!』


悲鳴を上げながらノリアに捕まり


『あははははあ!! じゃあ行くよおおお!!』


そう言ってデマフォスはノリアごと母と父を連れて行った。

私もすぐについて行った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ