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依頼29『家族はいつも一緒』

「何だよ……これええ……」

「う……動かない……私はどうして」

「お母さん、何で……」


周りのたくさんの人間は震えることも許されず

動けないでいた。

そして、皆それぞれ凶器を持っていた。

そして、啓示とランチェル二人を見ていた。

そして


『うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!』


住民達は一気に襲い掛かった。

啓示は悔しそうにしながら


「来るぞ、ランチェル」


すると


「いや、お前は行け、俺なら無力化ぐらいは出来る」


と言ってのけた。

それを聞いて啓示は


「でも!」


と言い返すが


「だから行け! お前が追って倒せば彼らだって止まる!」


その言葉を聞いて啓示は冷静になり


「……分かった」


と頷いて聖剣の力を使った。


『行きますよ! 啓示!』


カ!!


と光った後すぐに啓示は消えた。


--------------------------------------------------------


ライベルザルトが刺されて息絶えた。

それを見てベルマズサは震えながら


「すまない……すまないいい」


と謝っていた。

すると


「一体なんだ! 何が起こっている!」


と一人の男性が話し掛けてきた。

それを見てベルマズサは


「父上……どうしてここに」


と涙ぐみながら男を見た。

父親はベルマズサに


「ライベルザルト……どうしてこんな、それにその剣はまさか」

「違うんだ! 私はそんな! 私じゃない!」


と言い訳をするように泣き出した。

それを聞いていたダべダルドは


「本当だ、こいつは操られてしまったんだ……勇者を庇ったせいで、それが狙いだと知らずに」


とそれを聞いて父親は震えながら


「そう……なのか……糞」


と悔しそうにしていた。

ベルマズサは


「父上こそ……何でここに」


と聞くと父親は


「それが、メサリーが見当たらないんだ、ライベルザルトの姉のソフィリアも」

「何だって!」


とギョッとしてベルマズサは驚愕する。

そんな時だった。


血を吐いている女性が走ってきた。

レジリアは


「何だあいつは? アイツも犠牲者か?」


と不思議に思っていると


ピカ


と目の前が光出した。

すると目の前に啓示が現れる。

と同時にナリアは啓示に向かって短剣を投げつけてきた。

それを見てレジリアは


「奴がそうか! 暗殺者か!」


と驚いていると飛んできた短剣を啓示は聖剣で


キーーーーーーーン!!


と弾いた。

そして、


スキル:即死を使った。



バタン!!


とナリアはその場で倒れ込んだ。

啓示は安心したように


「良かった……何とか間に合った」


と言って振り返ると後ろに一人の男性が覆い隠す様に震えていた。

ベルマズサは


「父……上……父上ええええええええええええええええええええ!!」


父親は血を流して刺されていた。


「俺は違うぞ! 勝手に体が動いていたんだ! 勝手に体が飛んできた短剣を突き刺したんだ! 俺は違うぞおおおお!!」


とその父親の後ろでレジリアに拘束されていた男が呻いていた。

ダべダルドは


「レジリア! そいつはもしかしたら操られていただけかもしれない! アイツはもう死んでいる! その相手はおそらく奴だ! もう大丈夫のはずだ!」


と言ってレジリアは恐る恐る離れると男は頭を抱えて


「そんなそんなそんなあああ!」


と絶望していた。

それを見てレジリアは


「確かに……それより、大丈夫ですか?」


とベルマズサの父親に確認をすると


「ああ、致命傷は防いだ、死んでいない」


と苦笑しながら傷を摩る。


「いっつ!!」

「父上! 怪我をしているんですから安静に!」


と注意をする。

それを聞いて啓示は安心した。

そして、ラベルは


「まだ安心しない方が良いかもしれないぞ! 複数人いる可能性があるならその少女は何処なんだよ!」


とリストアに言った。

リストアは


「分からない、でもどこかにいるかもしれないよ!」


それを聞いてシャーレ―は


「それではその少女の方も探した方が良いでしょうね、ライベルザルトの仇も、そして、暗殺者を退ける為に」


と言った。

そして、啓示はナリアの死体の方を見ると


「!! 死体が! 無い!」


と言って驚いていた。

それを聞いて他の皆も啓示の言う方向を見るとナリアの死体は無くなっていた。

ベルマズサは


「まさか! 目を離している間にその少女が!」


と驚いている。

すると


「おーい! 大丈夫かあ!」


とランチェルが戻ってくる。

そして、


「私はここで、娘を探さないといけない、それにライベルザルトの姉もな」


と立ち上がろうとする。


「ぐがあ!!」


と肩の痛みが増した。

シャーレ―は

「見せてください、私が治します」


と言ってしゃがみ込んだ父親が


「悪いねえ、御願いできるか?」


そして、肩に刺さった短剣を抜こうと傷を見ると


短剣が砕けた破片があった。

シャーレ―はゾッとしながらも肩の服を破いてみるとそこには


『傲慢』


と書かれた文字が広がっていた。

それを見て


「そんな……魔剣の……」

「何だそれは?」


と父親は疑問に思っていると


「あが! グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


と言ってその傲慢の文字が体中に広がっていった。

レジリアは


「まさか! 魔剣を使ったのか! 啓示を確実に殺す為に!」


と冷汗を掻きながら悔しそうにした。

啓示は


「そんな……俺を庇うために……」


と申し訳なさそうにする啓示を見て父親は


「そんな顔をしないでくれ……君はこれから沢山の人を救うんだ……だから私の立つ瀬もあるよ……ベルマズサ……すまないが私は娘とライベルザルトの姉を救えなくなった、だから頼む」

「父上ええええ!!」


と泣きじゃくるベルマズサに


「しっかりしろ! 騎士だろ! 私の息子だろ! お前なら出来! ぐがあ!!」


と悲鳴を上げながら体が崩れていった。


「父上……」

「ベルマズサ……お前は俺の自慢の息子だ……勇者様を守って妹も守ってライベルザルトの姉も守るんだ! いい……な……」


ドッサアアア


と一気に体が崩れ去って父親は死んだ。

それを見てベルマズサ涙を溢れ出したがすぐに拭って


「探しましょう、奴等を……」


そう言って立ち上がった。


--------------------------------------------------------


「お姉ちゃん! お姉ちゃん! しっかりして!」

「……」


ノリアはナリアを揺らしていたが静かになったナリアは動くことは無かった。

しかし、ノリアはそれでも揺らしていた。

数分揺らした後ノリアは


「お姉ちゃん、私から離れていくの? 離れ離れになるの? あの時の私達家族みたいに? そんなのだめだよ、私とは絶対に離れないって言ったじゃん、嘘なの? 違うよね? だからいいよね? 絶対に家族は離れちゃダメなんだよ? 家族は一緒に居なきゃ! とてもとてもとても大切なことだって私はずっと言ってたよね? 約束は守るよ! だからお姉ちゃん!」


そして、ノリアは……


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