依頼117『デマフォスVS魔王』
そして、デマフォスは悠々と契約書の中から出てきた。
「アハハハハ! ロートルが何を言っている! 現代悪魔如きってええ!! ぷぶううう!!」
と嗤いながら腹を抱えていた。
神は
『糞おお! だがまだだ! 勇者候補がもうすぐで死ぬ! そうすれば魔王との戦いできっと勝てる! 次こそは魔王をすぐにでも倒せるスキルを!』
そんな事を言っているとデマフォスは
「大丈夫だよ、神様、我々地の神は素晴らしいんだ! 私の契約条件を呑んでいただけるなんて嬉しいね! 契約書通り魔王退治と行きましょう! 天の神に代わって私の送る魔王退治の戦士たちを送る!」
そう言って黒い霧が現れた。
それらは人々を隠していき辺りが見えにくく陰っていった。
国民も兵士も王も全て不安と恐怖に彩られた。
魔王は
「何をするつもりだ……一体貴様何を考えている……現代悪魔如きに我を倒せるはずが……」
ブシャア!!
「うぐう!!」
「斬れた! 斬れた! とても綺麗な絶望だね! 綺麗な表情になりつつある! 素晴らしい! ああ! 魔王の首欲しかったなあ!」
少女の声がする。
魔王は声のする方に目を向けた。
そこには
「やあ! こんにちは! ロメイトちゃんだよ! 魔王の首を打ち取りたいけどダメなんだから仕方ないよねええ!!」
と言ってもはや人間ではない形になっていた少女であった。
魔王は瞬時に分かった。
少女は元人間で契約によって魂が魔界に堕ち悪魔として生まれ変わった者であると。
「貴様、まさか魂を喰わなかったのか……悪魔は魂を喰えば力を上げるというのに……全く馬鹿な奴だ」
と哀れみながら言った。
それを聞いてデマフォスは溜息を吐いて
「お祖父ちゃん、いつの話だい? そんなのは昔の悪しき風習だよ……確かに契約で魂を食べれば力はつくが所詮は高が知れてるよ……お祖父ちゃんの情報は古いねえ……今は魔界の一部として取り入れるのが綺麗な形だというのに……」
「所詮は現代か……人間界と同じように劣化しているようだな」
「言ってろ爺……」
嗤いながらデマフォスは魔王と睨み合う。