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1 幼馴染み  【挿し絵あり】

この作品は以前短編で昨年の11月に投稿した、

212文字の詩『恋人になろうよ』をモチーフに小説として認めたものです。


最終話までお付き合いいただけると嬉しいです。


第1話・第8話に挿し絵を挿入しています。


 私には子供の頃からの大の仲良しがいる。いつもずっと一緒にいた。

 そう、雨の日も風の日も晴れた日も曇りの日も。春も夏も秋も当然冬も。




「おはよう」

「おはよう」


 そして今日もいつものように一緒に学校へ行く。


「お前どうしたんだ?」

「なにが?」


「なにがって。なんで左手で前髪押さえて歩いてんだ?」

「そうしたいから」


 だって、今朝は寝坊して、ふんわり内巻にセットする時間がなかったんだもん。

 ああ~萎えるぅ。


 前髪って大事。特にお年頃の女子には大事なことなんだから。前髪の出来具合で1日がウキウキにもションボリにもなるんだから。

 だから今日はションボリ。それを指摘されてちょっとムッカリ。


「ちょっと見せてみ」


 そう言って彼はなんと、私の左手を掴んで前髪から引き離したではないか!


 や・め・て……。


 今生こんじょうの別れを惜しむ左手と前髪をよそに、幼馴染みのヤツ俊介しゅんすけは、私の顔を覗き込んでくる。


「もう、しゅんったら、やめてよ!」


 俊の手を振りほどいてまた左手は無事前髪との再会を果たした。


「なんで押さえてんだ?」


 まだ聞く?

 まあ、男子には解らないことかもしれないから教えてあげましょうか。


「今日は前髪の虫の居所が悪いの!」

「前髪のセットができてないってことか?」

「まあ、簡単に言えばそうだけど」

「お前さ、もっと簡単に言ってくれる? 朝から頭使うと疲れちゃうんだよな」

「いやっ、簡単に言ってるよ。想像力の問題だな」

「はいはい。どうせ俺は想像力に乏しいですよ」


 いつもこんな調子で学校までの15分間を過ごしている。




 私には子供の頃からの大の仲良しがいる。いつもずっと一緒にいた。

 そう、雨の日も風の日も晴れた日も曇りの日も。春も夏も秋も当然冬も。




挿絵(By みてみん)

お読み下さりありがとうございました。


幼馴染みって近いけど、どうなんだろう。

お互いの距離感って、なんか微妙?


次話「意味不明~」は今夜更新します。


よろしくお願いします!

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