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3月27日
過疎地域である私の町には、穏やかで平凡な時間が流れている。
また、本州最北端である青森県であるため、四季の移ろいは五感のすべてで感じ取ることが出来る。
春は弘前公園のピンク色になった桜を見に行き、夏は青い海の近くの道路をドライブ。秋には紅葉が様々なところで見られ、冬には家の前にある木々に鮮やかな霜がかかっている。
そんな景色を一望できる家に住んでいる。土地代が安いこともあり、一軒家を立てても意外とお金はかからない。
そんな町で、今日も私は生きている。ビルなどに囲まれず、家から外の景色を眺めながら珈琲をすする。
まだ世界が見えていない私にとっては、こんな生活が一番合っている。
そろそろ高校生の入学式などが始まる頃だろうか。
そろそろ春が始まるのだろうか。