ジョー その2
同じく『こども』よりリリアンヌ改めジョーです。こっちは探索者として活動するようになってからのイラストですね。
王の覚えが良くなかったリドル子爵家を建て直したのがリリアンヌの父親で、おかげで王都に住むことができていました。彼女は物心つく前に両親を亡くし、父方の叔父夫婦に育てられました。彼らにはリリアンヌより二つ下のセドリックという名の男子が一人いました。
家督を継ぐのはリリアンヌと決まっていました。なぜなら、叔父さんは何かやらかして家を追い出されていたからです。しかし、保護者が必要ということで成人までは彼が一時的に爵位を預かります。
セドリックを子爵にしたい彼らはリリアンヌにちゃんとした教育を与えず、社交をさせず育てます。その中で辛く当たられたリリアンヌは最初からほとんど表情のないこどもでした。ばあやさんのおかげで心は失わないまでも、諦めの早い子に育ちました。
「魔王を倒してこい」と追い出されるのと、セドリックと結婚するか死んだことにされてどこかの貴族に名もなき妾として囲われるか、どっちがマシだったかはぜひ本編でお確かめください。
ついでに言えば、最初リリアンヌに辛く当たるロランは叔父夫婦から正式に彼女を買っているので、つくづくクソ野郎の多い話だなぁと思います。
乾いた目が特徴的。もう少し輪郭がバランスよく描ければいいかなぁと思います。マントで革鎧を隠してるなぁ。
『ジョー/鉛筆』2016.11.12.




