第二話
自分は学生ですので、週に1、2回投稿できるかどうかというとても遅い進行になると思いますが、なにとぞ宜しくお願いいたします。
やはり、かなり早い時間に到着してしまった。
入学式までまだ40分はあるだろうか。
今日は入学式だから2〜5年生は登校していないようだ。
・・・先に理事長に挨拶しておこう。
学園内の案内図を見て10分ほどかけて理事長室に着いた。
大きい扉を2回ノックすると、
「どうぞ」
と返事が返ってきた。
「失礼します」
見た目にそぐわず軽い扉を開けて部屋に入った。
部屋の大きなデスクには長い黒髪を頭の後ろで束ねた垂れ目の若い女性が腰掛けていた。
「我が学園にようこそ、奏くん。また会えて嬉しいです。しかし、入学式にはまだ時間があるりますよ?まさか、私に会うのが楽しみで早く来てしまったのですか?」
そう理事長は整った顔を赤らめて言った。
ちなみにこの人は理事長だが、かなり若い。21歳だったかな?
「おはようございます理事長。早く来てしまったのは、早く起きてしまったからですよ。」
「理事長ではなくマリと呼んで欲しいと何度言ったらわかるんですか?」
理事長が頬を膨らませる。
苦笑いで「善処します」と俺。
「ところで、なんでこの部屋に?いや、奏くんならいつきてもウェルカムですけど。」
「理事長にはお世話になりっぱなしですし、きっとこれからもご迷惑をおかけすると思うので、一応挨拶をと思って。」
「まあ、それは嬉しいです。よければ入学式が始まるまでお茶でもどうですか?」
「ありがとうございます。ではお言葉に甘えて。」
入学式が始まるまで雑談(主に理事長中心)をお茶とともに楽しんでいた。
理事長のスリーサイズはB87.W55.H80だそうだ…。
そろそろ入学式という時間になって理事長が、
「私は奏くんのこの学園での生活がとても良いものになることを心から願っていますし、そうなるように努力もします。でも、やっぱり苦しい思いを多分にさせてしまうかもしれません。主に奏くんの力の関係で…」
「それはもう覚悟できています。こればっかりは仕方のないことですから。」
「…ごめんなさい。」
「謝らないでください、理事長。俺は理事長に感謝こそすれ、責めてなんていませんよ。」
「…」
「さあ、もう時間ですし俺は行きます。お茶ごちそうさまでした。ではまた。」
俺はそう言って席を立ち、扉へと向かい開けた。
部屋を出る時にチラリと見えた理事長の顔はまだ暗かった。