表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/1

第1話 ブレインロット

えーと、時間がなかったので誤字は後日直します


誤字というか、ルビがそとにでちゃってます

あー。

スマホ、1ヶ月ぶりか。

溜まりきった通知を、ぼんやりとスクロールし、画面の動きを楽しむ。

読む気はない。


カーテンを開くと、夜。

正直、めんどくさいが、久しぶりに外に出るのも、いい気分転換になるだろう。

inゼリーの箱が溢れてるゴミ袋を足で退ける。


そして部屋着のまま外に出そうになって、日本では外に出る時は着替えなきゃいけないことを思い出した。



俺の世界()の郵便受けにはいっぱいの紙が詰まっていた。

適当に掘り返すと5枚の赤い紙が目に止まった。

別に真面目に読む気もないので勝手に要約すると、

『現実と地続きの電動架空世界を世界政府が創った。全人類がこの架空世界に、3ヶ月以内にログインする必要がある』だ。


俺が一向にログインしないから、5枚も督促状が来てるんだろう。

最後に来たらしい赤紙には、

『このままログインしないなら、1週間後に家を訪問する』

という旨の内容があった。

Brain Rot(ブレインロット)


訪問は、困るか困らないかでいえば困るため、ここは大人しく従うアンガーマネジメントべきだと思った。

訪問すると書いてなかったら、行かなかったかもしれない。


アパートのドアを開けたら、夜道には人が居るはずだった。ここは東京都心だから。

だが、誰も居ない。

ひんやりとした空気が俺を迎える。

雨があがったばかりなのか、空気は湿り、地面は濡れている。

遠くのビルの濡れた壁が月の光を反射していた。

────誰も、居ない?


見える景色の中で光っているものは街灯や信号くらいで、ビルは真っ暗、家に温かい光はついていない。

普通の人なら、戸惑う光景だろうが、俺は違った。

「イイな……」

呟いて、階段を降り、赤紙の裏に書いてあった、最寄りの門ゲートへの地図を眺めながら、道を抜ける。



✦︎ ✦︎ ✦︎ ✦︎ ✦︎

東京駅が遠くに見える道を通り、見えたのは、『J-1』と、筆で大きく書かれた絵馬掛け絵馬掛け(かんばん)。それと、神社のような建物と、鳥居を模したアーチ。

どちらも、普通の神社ではありえないほど巨大だ。


特に、鳥居アーチは、有り得なかった。

まず、普通は鳥居をくぐって社やしろに近づけるが、ここは逆。社の奥に、鳥居がある配置なのだ。


社の奥から、巨大な鳥居が顔を出している。

俺は社に近づいた。

社には、窓口のようなものが沢山あった。

全ての窓口に、誰か……というより何かがいた。

恐らく、狐の形をした、機械だろうと思った。


7番窓口に近づく。

白と赤の、神社カラーのキツネが、窓から身を乗り出した。 キツネが口を開く。キバが覗き、歯と歯の間には銀色の糸が引く。


「こんばんは!では、手を差し出してください!」


手を?

「どうしてだ」


「すいません!もしかして、初めてですか?」

「あぁ」

キツネはニコリと笑った。

「なるほど、では、我が『Brain Root社ブレインルートしゃ』より、『Brain Rotブレインロット』の説明をさせていただきます!」


ブレインロット。

────価値が低いとみなされるネットコンテンツを見続けることで、頭がバグったような状態や、そのコンテンツ自体を指すネットスラングだ。



「『Brain Rot』は、現在、全人類が最も力を入れている、エンターテインメントコンテンツであり、仕事であり、"人生"です!」


キツネはパソコンのキーボードの上をカタカタと走り回り、エンターキーを右前足で踏み、表示されたサイトを俺に見せた。


「世界各地に、『Brain Portalブレインポータル』が設置され、『Brain Portal』をくぐることで、人間は『Brain Rot』を体験できる仕組みです!後ろの鳥居は、日本版『Brain Portal』なんです」


「よく分かんないな」

キツネはつぶらな瞳で俺を見上げた。

「まぁ、そうですよね!話を聞くより、体験してみた方が早いのでは無いでしょうか。お名前を聞いても?」

「波櫂はかい葉太郎ようたろう」

「波櫂さん!では写真を撮らせていただきます!」

パシャ。

「鳥居をくぐれば、また説明があるので、大丈夫ですよ!

あぁ、あと……」


「スポンサーは、"世界政府"です」


俺は7番窓口を後に、社の横を通り、鳥居に向かった。



✦︎ ✦︎ ✦︎ ✦︎ ✦︎

巨大だ。あまりにも。

家でも通れそうなほど大きい鳥居は、先の景色が見えない。

鳥居の内側は、光っているのだ。

太陽の光が鳥居を通して差し込んでいるような。


俺はその中に足を踏み入れた。


……Brain Rot。

俺はその言葉を反芻した。


✦︎ ✦︎ ✦︎ ✦︎ ✦︎

気がつくと俺は雲の上にいた。上の星空が綺麗だ。

白い煙のような椅子に腰掛けている。

……?なんだ、ここは?


俺が気がつくと同時に、空中に巨大な半透明の画面が表示される。


▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁


【ステータス:ダイナ・ストレンター】



ランク:6492658167/6492658167位

(64億9265万8167位中64億9265万8167位)


レイヤー:Z



▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁


「ダイナ・ストレンター」

俺が呟くと、

「この世界での貴方の名前です」と声が帰ってきた。


横から、女が歩いてくる。

「こんにちは。波櫂葉太郎様。これからよろしくお願いいたします。専用アシスタントの『アン』と申します。改名、変声、容姿の変更、種族の変更、性別の変更は、あなたのランクによって、できる範囲が決まっております。」


白い全身服を着て、青い瞳をしている。

どこか浮世離れしてるほどの美しさ。


「まず、あなたのステータスを診断します。ステータスは現実世界での地位、実力、功績が影響します」

軽い受け答えと、事実確認があった。

俺が生まれた時の話から、通った学校、俺のアパートをとった時の日付。

────全部、知られていた。


俺は現代はずっとずっと科学の進歩が進んでるんだなと思った。


「あなたのステータスを生成します」


▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁


【ステータス:ダイナ・ストレンター】


レベル:1

魔力:1

力:1

身体強度:1

俊敏:1

知力:1

運:1

精神力:1

才能:–



ランク:6492658167/6492658167位

(64億9265万8167位中64億9265万8167位)


レイヤー:Z



▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁▁


……まぁ、ニートの俺には正確なステータスかもしれないが、ここまで数値化されて言われるとちょっと……いやなかなか傷つく。


「はぁー……」

俺がため息つくと、アンは意外に、慰めてきた。


「落ち込まずとも、大丈夫です。この世界では逆転が容易に起こりえますから。何せ、正しく努力すれば必ず報われる世界です。」


アンは目の前に座った。

そこにさっきまで煙の椅子はなかったが、いつの間にかそこにあった。


「あなたの"才能"を抽選します」



この世界にログインするということは、第2の生を始めるということで、生まれるということは名前を与えられ、才能を授かることだと言われる。



「あなたの才能は────。



────『娯楽(エンターテインメント)

です」


……なるほど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ