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龍姉虎妹演義 ProtoType 第一篇

龍姉虎妹演義


 暁がのぼり、下界が陽光をあびて闇夜より救い出された景色が彩られるとき。

 木漏れ日さす林の中の道を、紅い華服を着た一人の少女が鼻歌をうたいながら、紅い袖を揺らしながら軽やかに歩いてゆく。

 腰には護身用の剣を帯びて、たまに柄を掌でぽんぽんとたたく。

 掌の手ごたえを感じつつ、楽しげに鼻歌をうたい、歩を進めてゆく。

 その少女を木の陰から覗き込む目。

(ほう、これはなかなか)

 口元をきゅっとひきしめ、腰に帯びた剣の柄に、手をかける。

(でも、どうして娘が一人で旅を?)

 ふと、疑問が湧く。だがそれを胸の奥に押し込めて、

「ええい、そんなことはどうでもいい。肝心なのは自分の身だよ!」

 しゃっ、と剣を抜き。女は木の陰から飛び出て娘の前に立ちはだかり、少女に襲い掛かる。

「あっ」

 少女もとっさのことに驚き、すかさず剣を抜いて繰り出される剣をふせぎにかかる。

 きん、きん、と軽く金属音が林の中でひびき、ふたりは五、六合渡り合ってから、さっと後ろへと飛びすさって、剣を構え、相手を凝視する。

「まあ」

 先に声を上げたのは少女の方だった。

(なんて綺麗なひとなの)

 年のころは二十二、三か。

 ほっそりとして柳の枝のような柔らかさを感じさせる身体に蒼い華服を身にまとい、服からのぞく肌は色白く、紅を塗られた赤い唇が艶やかしい。また口元のほくろがいっそう艶やかさを引き立てて。つややかな黒髪がそよ風にふかれてゆるやかに揺れる。

 なのに、少女を見つめるその眼差しは眼光鋭く、まがまがしく笑って、あからさまな悪意が見て取れて。せっかくの美形がだいなしだ。

 ぞっとしつつも、少女は女に問いかける。

「人違いではないですか。わたしは人に恨まれるようなことをした覚えはありません」

 だが女は無言。問いかけにも答えないばかりか、ますます口元をゆがめ、その笑顔はまがまがしくなる一方だ。

 そのまがまがしい笑顔を見ると、まるで仏典に出る、子供を食い殺す羅刹女に睨まれたような気になってしまう。

「そこをどいてください。わたしは人を斬りたくありません」

 剣先を突きつけ、いつでも飛び出せる構えをし、女にどいてと呼びかける。しかし女はまったくお構いない。

(せっかく見つけた上玉を、みすみす逃してなるものか)

 女はふっと笑った。少女は年のころ十七、八か。清純可憐、という言葉がぴったりあてはまるような美少女といっていい。

 しかし異民族の血が混じってか、瞳は碧かった。まるで碧玉を埋め込んだようにも見え、黒髪に白い肌とあいまって、剣を構えて動かないでいると、まるで一体の可憐な人形を観ているようでもあった。

 その碧い目が、きらりと光る。

(しかたない。急所を外して……)

「もらった!」

 碧い目が光るとともに女が大喝し。剣を振りかざして、少女に飛びかかった。

 剣光一閃。一筋の光りが、少女の胸元めがけてほとばしる。

「破っ!」

 剣光が一閃するや、少女は掛け声とともに剣筋を見切ってひらりとかわすとともに、己の剣先を女ののどもとに突き出し、寸止めでとめた。

 かわすとき、ゆったりとしていて、袖がゆるやかに揺れる様は天女の舞のようでもあった。

 そして剣先の冷たさが、喉仏につたわって。女はごくりとつばを飲みこむ。冷たさを感じながら、どっと冷や汗をかいている。

「ああ」

 女はうめいて、剣を捨てた。

「終わった、これでなにもかも終わりよ」

 目から涙があふれ、さっきの羅刹女のような凶悪な形相から一転、とたんに泣き女に変じた。

「ど、どうしたの? 落ち着いてください、話し合いましょう、わたしはあなたを殺すつもりはありません」

 突然のことに驚いて剣を引っ込め、泣く女をなだめるも。女は聞く耳持たずで、構わずに泣き続けている。

(もう、わけのわかんない。なんなのこのひと)

 さすがに少女の堪忍袋の緒が切れそうになった。突然立ちはだかられたと思いきや、突然斬りかかられて、それで凌げば泣き出して。

 泣きたいのはこっちよ、と愚痴りたくもなるものだ。

 その時、

「はあっはっは! 上玉ふたりで儲けはたんまり、ってか」

 という下卑た笑い声がひびき。少女ははっとして笑い声の方を向けば、いつの間にか黒衣の男が手下三人を引き連れて道の真ん中に立っていた。

 男は丸坊主の入道頭で、きらりとひかるおでこがなんとも強さと不気味さを感じさせる。後ろの手下三人も同じ黒衣で、こちらはちゃんと髪がある。

 女は丸坊主の入道頭を見やって、憎憎しげに睨むとさっと剣を拾い上げ、己の首をかっ斬って自刃しようとする。

「ま、まって。早まらないで!」

 少女は慌てて女の手を掴んで、自刃をとめる。しかし女は腕を振りほどこうともがき、

「死なせて、あたしを死なせて!」

 と叫ぶ。

(どうして)

 女の声に驚きつつも、腕は放さない。放せばその刃が女の首を切り落とすから、いっそう手に力を込めて放そうとしない。

「馬鹿ね、あんたも一緒に死んだほうがいいよ。あいつらに身売りさせられるんだからね」

「ええ!」

 身売り。のっぴきならないことだ。いったい女とあの男たちとの間で、何があったのだろうか。

 それは、男のほうから語られた。

「ふん、おれたちゃこの女を捕まえて男を相手に商売させようとしたのさ。だが女が泣いて許しを乞うからよ、仕方ねえなと、後釜を連れて来い、と言ったわけだ」

「後釜……。わたしが? そのために襲い掛かってきたんですか」

「その通り! だが後釜をつくるどころじゃねえみてえだしな、こうなればおれたち自らで商売道具を仕入れるしかねえな」

 商売道具を仕入れる? つまりは、男たちは少女を女とともに捕らえ、男を相手に商売させようというのか。

 そのために、女は何の恨みもない少女に襲い掛からなければならなかったのか。

(な、なんてひどいことを!)

 少女の心に義侠の火が、ぱっと灯って、燃え盛った。

 下卑た笑い声がひびく。まったくもって耳障りだ。

「お姉さん、ふたりで力を合わせて、こいつらを退治しましょう」

「あんた本気で言ってるの?」

「本気ですよ。わたし、あいつらが許せない」

「無理よ、あいつら凄く強いんだから」

 少女は碧い目をいからせて、女とともに男と戦おうと言う。しかし、女はひるんでばかりで、しかも、

「無駄なことはよして、潔く自刃した方がまだましだよ。下手に抵抗したら、ひどくいたぶられて、楽に死ねないかもよ」

 とまで言う弱気さ。少女はこの女がどれほど男にひどい思いをさせられたのかと思うと、いっそう怒りがつのってくる。

「大丈夫ですよ、ふたりで力を合わせれば、きっと勝てます!」

 確信ある少女の言葉。女はその言葉の響きに勇気づけられたか、

「わかったわ。どうせ死ぬにしても、ただじゃ死なないよ!」

 と剣を構える。少女もそのかたわらで剣を構える。

 剣を構えるとき、紅蒼二色の服が剣風になびいてゆらりと揺れた。それは風に優しくなでられて舞うように揺れる花のように。まるで一服の名画を観ているようでもあった。

 それを見て男たちはますます狂喜した。こうして具合の良い商売道具がふたつも仕入れられることが、嬉しくて仕方がないらしい。

「やろうってのか。いいだろう、てめらの手足の筋を切って、木偶にしてやって。まずはおれたちから味わってやる」

 じゅる、入道頭はと口元を手で拭い、

「かかれ!」

 と剣を振り上げ大喝一声。

 わっ、と男たちが襲い掛かってくる。

 少女と女は地を踏みしめ、目線をまじえるとともに、男たちに向かって跳躍し剣を繰り出す。四対二、男たちが有利のようだった。

 にもかかわらず、少女はひらひらと男たちの剣をかわし、かすりもしない。

 女は多少の攻めを受け、服に数箇所裂け目が走り、白い肌をあらわにしてしまっているのに。とくに入道頭を攻めあぐんでいるようで、防戦一方だ。

 後ろをとられないように、互いに背中を合わせて、男たちの剣を防ぐのはいいが、防いでばかりでなかなか攻めに転じられない。そればかりか、

「ああっ!」

 入道頭の剣が女の右肩をかすめ、裂け目からは赤い血が流れている。

「お姉さん」 

 少女は攻めをかわしつつ、女の援護にまわろうとする。しかしはばまれてなかなか動けない。

「どうしたどうした、口ほどにもない」

 入道頭の馬鹿笑い。勝利を確信して、余裕しゃくしゃくだ。

 少女と女はぎっと歯を食いしばり、必死に防いでいる。やっぱり相手は強かった。でも、だからといって、おとなしく負けるわけにはいかなかった。せめてもの意地を見せたかった。

 男たち四人は女と少女を囲んで、円を描くようにまわりながら車掛りで攻め。次から次へと剣はひっきりなしに繰り出される。

(強い)

 少女は四人組の強さに舌を巻いた。しかし、

(四人だから強いのかも。なら)

「お姉さん、三人はわたしが引き受けるから、残るひとりをお願い!」

 と言うや、四人のうちの三人を引き付け、それらと剣を交えはじめた。

「馬鹿、なにやってんだい。無茶だよ」

 女は少女の無謀とも言える戦いっぷりに驚き、残る一人と剣を交える。

 少女は入道頭と手下二人を相手にし、苦戦している、と思ったが。ちら、とその方を見て舌を巻いた。

 少女は三人の剣を蝶のように舞って、ひらひらとかわしてゆく。服の袖もひらひらと、それはまるで風に遊ぶ蝶そのものだった。なかなか攻めに転じられなさそうだが、それでも一見余裕しゃくしゃくと三人を振り回しているようにも見える。

(す、すごい。なにあの娘)

 密かに度肝を抜かれる思いをしながらも、残る一人と剣を交えてみれば。

「あれ、案外弱いじゃない」

 呆気に取られる思いをした。

(そうか、こいつら四人になったら強いけど、ひとちりひとりはそうでもないんだ!)

 相手の様子から気配をさっした手下は、女と剣を交えようとせず、慌てて仲間の方へと行こうとする。しかしそうは問屋が卸さない。

「よくもあたしをいじめてくれたわね!」

 俄然勢いを増して女は剣を激しく振るい、手下を追いつめてゆく。

 くそっ、と手下は毒づきながら女の剣をかわすもままならず、ついに太ももに刺突を食らってしまい、崩れ落ちてしまう。

「三弟!」

 入道頭が叫ぶ。入道頭は手下を一弟、二弟、三弟、と呼んでいるようだ。いやそれよりも、少女が途端に三人を相手にして一人を残すのを見て、気付かれたか、と思ったが、その通りだった。

「お坊さん、よそ見しちゃダメよ!」

 すかさず少女の剣が突き出される。今度は蜂が刺すような鋭い突きだ。

 なにくそ、と入道頭と手下その一と二はどうにか攻めをよけながら、一斉に少女に飛び掛るも、助太刀に来た女が加わってまたも二人と一人に分断される。

「このお、死ねえ!」

 怒り心頭の手下その一の激しい刺突が少女の眉間に襲い掛かる。しかし少女は刺突が眉間に届く直前にさっと身をかがめてかし、同時にだっと駆け出し相手の右肩に剣をお見舞いする。

「うわ!」

 悲鳴がひびいて、手下その一は傷口を押さえて後ずさる。そこへ、女のひと突き。今度は左肩に剣先が突き刺さる。

 一気に両肩をやられてしまい、手下は戦意を喪失して逃げ出す。すると、暗器(飛び道具)がその頭に突き刺さり、手下その一は驚く間もなく崩れ落ちて、息絶えた。

「お、お前仲間を!」

 女が入道頭に叫ぶ。少女も呆然としている。

「ふん、役立たずを処分したまでよ」

 冷然と言ってのける入道頭。少女はたまらず叫んだ。

「ひどい。お姉さんをかどわかした上に仲間まで殺すなんて!」

「それがどうした。この世は強いもの勝ちよ」

「なにが強さよ! あんたなんか弱虫だわ、ひとりじゃまともに戦えなくて、数を頼みにして。なのに簡単に仲間を殺す。そんなの英雄好漢のすることじゃないわ、弱虫よ。弱虫じゃなくてなんなのよ」

 入道頭の言い草に、怒髪天を突く勢いで少女はまくしたてた。女も「そうだ」と激しく入道頭を批難する。

「うるせえ! ごちゃごちゃ抜かすなら、おれに勝ってからにしろ!」

 怒涛のような入道頭の攻撃。ぶぅんと風がうなるような剣のうねりがひびき、少女に襲い掛かる。

 残った手下一人は女に攻めかかる。

 手下はたいしたことはないが、入道頭の攻撃は凄まじい。女は手下と剣をまじえながら冷やっとして、その方を見た。

「破っ!」

 少女の気合の一喝。剣は一閃し、真っ正面から入道頭の剣とぶつかる。

 びしっ!

 というものすごい気があたり一体に波紋のように広がって、つぶてのようにぶつかってくる。それは少女の剣の一閃からほとばしり出たようだ。

 思わず女と手下はたたらをふんでよろけてしまい、互いに後ずさってしまう。

 入道頭はというと、剣の一閃と真っ向から己の剣がぶつかり。その己の剣がもろくも真っ二つに叩き斬られてしまっているではないか。剣先はどこだ、と思っていると、自分の目の前を通り過ぎ、どすっと足元に突き刺さる。

 柄を握る手はひどくしびれ、がたがたと震えて思うがままに動かせない。

(な、なんだこの娘っこは)

 背筋にどっと冷や汗がにじみ、にわかに恐怖を感じ始めてきた。

「くそ、ずらかるぞ!」

 忌々しく叫んで、手下とともに駆け足で去ってゆく。少女は追わなかった。女は少女に気圧されて動けなかった。

 入道頭と手下の姿が見えなくなったのを見届け、少女は女に笑顔を向けた。だが、その碧い目はどこか悲しげだった。しかしなるほど、これだけ強ければ一人旅も出来るというものだ。

「あんた……」

 女の声に応えず、少女は剣を鞘におさめ、抱拳しぺこりと一礼すると、歩き出そうとする。

「ま、まって。あたしは龍玉りゅうぎょく。あんた名前は?」

虎碧こへきです」

 少女、虎碧は歩きながらも少し振り返って、名を名乗る。女は慌てて駆けて少女のそばまで来て、一緒に歩く。

「こへき?」

「虎に碧い、って書きます」

「そうなんだ! あたしは龍の玉って書くのよ。まあ、龍虎相まみえる、ってなるんだね。そっかあ、碧い目してるから、碧なんだね」

「そ、そうですね……」

 一難さって安心したのか、龍玉のはしゃぎっぷりはまるで子供じみて、年下のはずの虎碧が落ち着いている。

「さっきはすまなかったね、嫌な思いもさせたろうに、助けてくれて」

「いえそんな、悪いのはあいつらですし」

「そお? そう言ってくれるとこっちも助かるよ」

 龍玉はくすりと微笑み、言葉を続ける。

「ねえねえ、旅は道連れっていうしさ、ここで会ったのも何かの縁だし。どうだい、あたしもご一緒させてもらっていいかな?」

「ええ!」

 この突然の申し出に虎碧は驚き、碧い瞳の目をぱちくりさせている。

「ええ! って、いやかい?」

「いやというか、いきなりなもので」

「まあそりゃ、いきなりすぎたかねえ。でもさ、虎碧ちゃんみたいな強い味方がいた方が、江湖も歩きやすいし。お願い、あたしを助けると思ってさ」

 と、愛想よく笑い、仏様を拝むように手を合わせる。

 きょとんとしていた虎碧だったが、

(たしかに、このひと誰かがついていないと大変な思いをしそう。さっきの入道頭も仕留められなかったし……。仕返しに来たらそれこそ大変だ)

 と思い至り、こくんとうなずいた。

「わかりました」

「よっしゃー、これで一件落着、だね。よろしくね、虎碧ちゃん」

「あ、はい、こちらこそよろしくお願いします。龍お姉さん」

「まあ、お姉さんだなんて、可愛いじゃないの。じゃあなたのこと虎妹って呼んでいい?」

「え、ええ、いいですよ」

 わけがわからぬうちに、虎碧は龍玉と義姉妹になってしまったようだった。

 龍玉は頼もしい味方がついてくれた嬉しさから、すごくうきうきしている。まるで百万の大軍を得たように。

「この道の先に街があるから、まずはそこに行って、どっかの店でお祝いしようよ。もちろん、お代はあたしがもつよ。お祝いだもの」

「あ、ありがとうございます」

 うきうきしている龍玉の喜びように虎碧は飲まれてしまって、ぽかんとしている。だが悪い気はしない。飲み代をおごってくれると言うならなおさらだ。

 しかし、どうしても虎碧は龍玉を見ていると、ある憂うつに襲われてしまう。

(わたし、強い男の人をお婿さんにするために武者修行の旅をしているのに。龍お姉さんのようなきれいな人がそばにいたら、そっちの方に行っちゃうんじゃないかしら……)

 そんな虎碧の気持ちなど知らず、龍玉は足取り軽やかに林の道を歩いて、街で何を食い何を飲もうかと今から考え楽しんでいた。


終わり

第二篇に続く

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