誰かの道標
掲載日:2026/01/05
脆い花をひとつ
君に貰ったから
僕はそれを握りしめて
ポケットの中に仕舞い込んだ
夕陽が空高く昇ってゆく
カレンダーの数字が減ってゆく
春に紅い葉が散って
夏に真っ白の雪が降った
脆い花は
大切に大切に
ポケットの中に仕舞ったのに
いつの間にかなくなっていた
手を突っ込めば
そのまま通り抜ける
ここから出ていったのか
花は道標のように
何処かで誰かを待っている
「渡した花は、何処に?」
「ごめん。僕には必要じゃなくなったんだ」
「せっかくあなたに渡したのに」
「きっと何処かで、誰かを導いているよ」
ご覧いただきありがとうございました。
誰かの道標になって
誰かに届きますように。




