02
意識はある。だが、体の感覚がない。
まるで、宙に浮いているような、変な感覚。目を開けているのか?真っ暗だ。
少し、不安がよぎる。金縛りだろうか?
時間が流れる。目の前が、少し明るくなった気がした。
体にも、わずかに感覚が戻る。
金縛りが解け始めたのか?少しだけ、安心できた。
感覚でわかる。そろそろ目覚めるんだと。
徐々に感覚が鮮明になり、目の前の光も大きくなっていく。
ゆっくりと、目が覚める。
ーー眩しい。
真っ暗な部屋で寝ているはずなのに、パソコンの明かり?
風が頬を撫でる。
「扇風機なんて、つけてないぞ」
眠たい目が徐々に覚めていく。
ーー青空?
明らかに、自分の部屋じゃない景色に、頭が混乱する。
「なんで外に?」
無意識に、手に力が入る。
寝ている間に、家族に連れてこられたのか?
ゆっくりと体を起こす。
体がだるくて、頭が痛い。
僕は頭を抑えながら、ゆっくりと息を吸った。
「外の世界に出たのは、いつぶりだろう」
覚えていない。あの時からずっと、部屋に籠ってたんだから。
空を見上げる。青い空に、雲が流れる。
「綺麗だな」
僕はそうつぶやくと、少し立ち上がり、近くの木に体を預ける。
無理やり連れてこられたからなのか、まだ体はだるい。
「森に連れてくるなんて、最低だろ」
どこを見ても木や草が伸びていて、すぐに森の中だろうとわかった。
「まぁ、ここで待ってれば迎えに来てくれるだろ」
そう思い、僕は木に体を預けたまま、ふたたび眠ろうとした。
ーーガサガサ
草が揺れる音がした。
ビクッと体が反応して、一気に緊張が走る。
ここは森の中だ。クマやイノシシが居てもおかしくはない。
徐々に音が近づいてくる。
僕は、不安と恐怖で動けないでいた。
ガサッと音を鳴らし、草を分け、顔を出した。
「なんだ、あれ」
オオカミのような姿をしているその動物は、うなりながらヨダレを垂らし、目は鋭く睨んでいる。
その目を見て、僕は直感した。
「殺される」
そう思うと、体の力が抜け、動けなくなった。
ヨダレを垂らしながら、1歩ずつ近づいてくる。相当お腹が空いてるんだろう。
「早く逃げないと」
頭ではわかっていても、足が動かない。
ゆっくり歩いてくる。だが、その目は確実に僕を捉えている。
距離がどんどん近くなる。
1歩ずつ地面を踏みしめる音に、死が迫ってくるのがわかる。
呼吸が荒くなり、手に力が入る。僕の頭はすでに、死の恐怖に支配されていた。
それを感じ取ったのか、そいつは大きな口を開け、飛びかかってきた。
時間がゆっくり流れるような気がした。
「あぁ、もう死ぬ」
今から避けても、もう遅いだろう。
勝手に森に連れてこられ、そこで死ぬ。
親に殺されたような気分だった。
生きることを諦めた。それなのに。
「死にたくない」
心の奥でそう思った。
手に力が入る。
理由はない。ただ、ここで死ねばきっと後悔する。
「ああああ!!」
僕は叫んだ。
その瞬間。僕の手が光った。
みなさんは、異世界で初めに出会うなら、どんなモンスターがいいですか?
自分ではいまいちな目覚めたあとのシーンです。
なんか足りない気がするので良ければ教えてください。
第3話は明日投稿する予定です。




