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18.最高の魔法少女は妻となり、最硬の青年は家を護る楯と成る
端的に言おう。ソーサレスはフリントと結婚した。惚れた瞬間は、何となくわかるだろう。そう、フリントがソーサレスを助けた時だ。
最近、木婚式を挙げたばかりだ。
「もう五年目何ですね」
「え、えぇ、結婚の話? まぁ、そうね」
「長続きの秘訣って何ですか?」
「んー。主張と譲歩」
「今回の木婚式? に何か贈ったんですか?」
「いいえ」
「何か贈らないんですか?」
一方、フリント側の職場。
「木婚式おめでとう」
「木婚式」
「お前、知らないの? 結婚五年目のことだよ。木の製品を贈るんだよ」
「フリントのあの綺麗な奥さんに贈ったらどうだい」
「そうだなぁ」
その夜。
「フリント?」
「っ!? な、な。何だ?」
「実は贈り物があるの」
「そ、そうなのか? 実はオ、オラもなんだ」
互いに物を渡す。
木製の簪と木製の髪飾り。
「こ、これをオレがつけるのか? オラ、男の子だが」
「でも、フリントって結構顔が可愛い方だから似合うと思うのだけど」
「そ、そうか」
並ぶ二つはどこか、木のもの以外の温もりに包まれていた。




