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16.人形少女と贈り物

 一の月一ドヴァー火の水、場所はサヴィチの部屋。あの少女があまり来ない場所である。

 今、この場にいるのは部屋の主であるサヴィチ、自称妻であるパーム、アレイ、アベイト、ソーサレス、フリント、トラウンス、ペルソナ、キャニバルの九人である。


「何の会合だよ」


 と、ペルソナ。


「実はな、一週間後の二ドヴァ―がパピティアの誕生日なんだ。パームが調べ、もとい聞いてきた」


 パームはない胸を張った。


「エクスキューショナーが亡くなって十六年、パピティアは笑ったことがない」


 ペルソナが目を逸らした。心当たりがあるかい? そう、お前の責任だ。


「左腕と右眼の恩があるから、毎年頑張ってたんだが、もう限界が来た。そこで今年は九人で人形でも作って贈ろうと思う。質問は?」

「この面々の選出理由」


 アレイが臆せずに発言する。実は背は冷や汗でびっしょり。立場を考えたら、普通は許されない程の身分差だ。


「手先が器用そうで、かつパピティアとある程度の進行がある者」

「贈る人形の種類」

「贈り物として喜ばしいもの。こういうのに詳しくないから、これの案も欲しい」

「よし、分かった。じゃあ作ろう」


 そして一週間後、パピティアはパームの部屋にやってきた。


「パームさん? 用件とは何ですか?」


 その言葉を合図に、八方から人が飛び出してくる。


「「「「「「「「「パピティア、誕生日おめでとう!」」」」」」」」」

「っ!? え、え、は、え、はい!?」

「ここにいる全員からの贈り物だ」


 九人九色、九者九葉の人形達が並ぶ。

 パピティアは未だに状況が呑み込めていない。


「今年こそはお前の笑顔が見たくてな」


 サヴィチの言葉に、パピティアはジト目を返した。


「どうした?」

「別に……でも」


 パピティアは人形の一体を手に取り、自身の胸に抱いた。そして表情を柔らかくする。


「ありがとう」


 その表情はまごうことなき笑顔であった。

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